シブヤ系人間観察 (3) 運命の交差点

またしても渋谷にやってきた。
日本で最も人通りの激しいハチ公前交差点の雑踏を目にすると、ここがいまどきの東京の中心として象徴する一番の場所であることをひしひし感じる。
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以前は横浜市内に住んでいたため、東急線に乗って渋谷に出てくるせいでよく来ていたのだが、都内に引っ越してきてからというものの最近は殆ど訪れていない。若者の街だとか言われているような所にわざわざ出かける理由もそれほどないからだ。


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しかし渋谷の街が面白いのは、流行の最先端としてメディアが作り上げるトーキョーナイズドされた街並みではなく、そこに集まる人間そのものが面白いということに尽きる。
渋谷の街に眺めに来るものは、メディア主導の金太郎飴的な虚像などではなく、人々の人生と匂いが強烈に交じり合った「運命の交差点」における日常風景だ。
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きっとこの街に来れば誰かが自分の事を見てくれるだろう、そんな期待が渋谷の街に人を寄せ付けようとしているのかも知れない。
そういえば一時期フリーハグとかいうのが流行ったが最近は見かけない。
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渋谷駅前にもしょっちゅうこんな子が「FREE HUGS」と書かれた看板を持って突っ立っていたもんだが。見知らぬ人間同士でも抱き合えば何か分かるだろう…性善説に立たないと理解できない考えだが。個人的感触ではアキバ事件以降見かけなくなった気がする。
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フリーハグは何を求めているのか安直に理解できるが、メイド姿のコイツは理解できないwwwwwwww
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東急王国である渋谷駅前にはかつての東横線に使われていた初代5000系車両の実物が休憩所として開放されている。特徴的なボディとカラーリングで「青ガエル」と呼ばれている電車だ。

青ガエルが東横線を走っていた時代の風景は私の年代からすれば今の奴隷運搬車と化している現状からは到底想像できないわけだが、構造上明らかにキャパシティ不足な毎朝のラッシュアワーの時の田園都市線(半蔵門線と直通)渋谷駅は酸欠を起こしそうな程の混雑を見せる。よく通勤してられるものだと感心してしまう。
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あと多いのは政治的アピールを目的とした街頭演説だ。ハチ公前交差点はある意味聖地であり、毎週土日などに来るとたいがいウヨサヨ問わずプロ市民が威勢良く声を上げているのが見られる。中にはマック赤坂などキワモノが出没する場合もあるがw
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パフォーマンスや街頭演説など様々に自分をアピールしている人がいる一方でこれ見よがしな場所に座り込んで道行く人に存在を示すホームレスの姿もある。
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いつ来ても同じ場所に似た格好で座り込んでいるホームレスだったが、渋谷という場所柄もあり時折支援者らしき人間に声を掛けられている姿を見る事もある。このホームレスは最近見掛ける事がない。今頃どうしているだろう。
そういえば渋谷にはホームレスの聖地もある。宮下公園という所だ。
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渋谷駅前スクランブル交差点からJRの高架を跨いで東側へ出ると、そのまま高架沿いに北へ入ると宮下公園へと至るが、その途中には「のんべい横丁」という、とても渋谷らしからぬ駅前ドサクサ物件が存在している。
ここは新宿西口思い出横丁のようなテキトーさはなく完全予約制で一見さんお断りといった感じの店も多く事の外敷居が高い。しかも構内撮影は組合の許可を取ってくださいと書かれていて随分厳しい。しょうがなく、そそくさと通り抜ける。
ちなみにのんべい横丁は「鳥重」という焼き鳥屋が有名だが予約を取るのは至難だとの評判もある。いずれにしても渋谷というギラギラした土地で生きていくにはそれなりのバリアーが必要なんでしょうか。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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