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結核医療と病院の街「清瀬」 (1) 清瀬駅南口

池袋から西武池袋線に乗っておよそ25分、所沢の一歩手前にあるベッドタウン、清瀬駅に辿り着いた。人口7万少々、周囲三方を埼玉県に囲まれた東京の北の端に位置する小都市。
近年は地下鉄副都心線の開通で清瀬駅までの直通列車も出来て、時折茶色い帯の副都心線の電車も見かける事も多い。

今回こんな微妙なエリアを訪れたのには訳がある。
清瀬市は戦前から結核患者の療養地として複十字病院をはじめとした結核療養所が整備された歴史を持ち、結核医療の街として知られている。さらに隣接する東村山市にはハンセン病療養所「多磨全生園」もあり、全国屈指の「病院街」が広がっている地域だ。
結核患者にハンセン病患者と、普段はメディアにも扱われる事もなく、隠された存在でもある現状を鑑みて、一度は訪問しておきたかったのだ。



西武線沿線では比較的ベッドタウンらしい佇まいを見せる北口とは対照的に南口は古臭い地方の駅前のような風貌を見せる。今回の散策はこの南口が中心となる。

清瀬駅南口から伸びる商店街「南口ふれあいどーり」を歩く。どう贔屓目に見ても郊外の寂れた商店街といった印象以上の何者でもない所である。

一軒の古い不動産屋に貼られた賃貸物件を見ると、物凄く家賃相場が安い事に気がつく。やはり西武線沿線はお値打ち感が強いよね。アパートなら3万円台で余裕で風呂付きだったりする。

商店街から外れると、ほどなく場末感に満ちた居酒屋街が現れる。

とはいえ、さすがに清瀬という小さな町の居酒屋街だけのことはあって、南口にはこの一帯にちらほら数軒固まっている程度の小規模なものしかないようだ。

この界隈だけが辛うじて猥雑さを放っているが昼間は殺風景そのもの。居酒屋街の奥は突き当たりかと思いきや…

銭湯の裏手に通じていた。私道だからということで自転車やバイクが通れないようにど真ん中にポールが建てられている。

表に出ると小金井街道。そこには清乃湯という古い銭湯の玄関口。しかし諸事情により休業中とのこと。清瀬市内には5軒の銭湯があるそうだが、郊外都市は例外なくスーパー銭湯の勢いに追いやられていずれも廃業の危機にある。

清瀬駅前を離れて、西武線沿いに病院街方面に歩く。この通り道、実は「清瀬銀座会商店街」というれっきとした商店街らしいのだが、とてもその名称に似つかわしくない程寂れまくっている。

潰れた店の看板には「アガリクス茸専門 アガリクスライフ」…
「ガンに効く」というフレーズで日本全国に出回る謎のキノコ。
病院街だけに健康に人一倍敏感なオッサンオバハンを相手に店をやってみたものの客が少なすぎて店じまいしちゃった系か?!
…この手の健康食品販売業者は総じて胡散臭いとしか思えませんが。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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