勝どきドキドキ探検隊 (4) 新月島川の水上ベランダ

勝どき駅から清澄通りを豊海町方面に3分程度歩くと、新月島川に架かる新島橋へと差し掛かる。

新島橋の上から勝どき駅方面の岸を見ると、そこには超高層タワーマンションや住友不動産勝どきビルなどのいかついコンクリート建築に混ざって、古い木造家屋が残っている様子を見る事ができる。



さらに岸沿いの民家に近づいて見ると、川の岸壁すれすれにバラック小屋が増築されているのが見える。洗濯物まで干してあって、まるで東南アジアの水上家屋のそれを彷彿とさせる。

もっと凄いのはその奥にある民家である。川べりに足場を築いて水上ベランダ兼船着場をこしらえている。ある意味凄まじい超一等地のプライベート空間である。運河のある埋め立ての街、勝どきの原型がここにはある。

ついでに、新月島川に沿って清澄通りの南側まで歩いていこう。オンボロ木造家屋か超高層マンションしかないと思っていたら、ちゃんとしたそれなりに立派な豪邸もある。

だがここでも圧倒的多数なのが、こうした二階建ての棟続きになった長屋群だ。

この近辺はまともな飲食店が殆ど存在しない。ようやく一軒の喫茶店を発見したと思ったら物凄い外観で笑ってしまった。ホームメイド感全開の外壁には店の名前が「くすのki」と書かれている。なぜkiだけがアルファベットなのだ。店先にはよくわからないガラクタも積まれていて、変なオーラを放っている。

しかし日曜日に来たのがいけなかった。この店は主に勝どき界隈の倉庫街で働くお父さんのモーニングとランチを提供している街の喫茶店なのだ。基本的に平日の朝から夕方までしか営業していない。我々はすごすごと退散するしかなかった。

清澄通りの南側に勝どきの倉庫街が広がっている。とは言え目の前までタワーマンションが迫っているのかして、規模的にはそれほどでもない。朝潮運河を跨いだ先の晴海や、清澄通りを海側に進んだ豊海町の方が倉庫街として規模が大きい。

それから再度清澄通りを渡って隅田川方面に歩いていく。こっちは総じて古い民家ばかりが並んでいる。魚屋や日用品店などが軒を連ねている訳だが、どう見ても営業している様子はない。

さらに進んで行くと長屋に混じって建設会社の寮らしき建物も見える。ちなみに隅田川に近づく程マンション率が高くなる傾向にある。この近辺のボロ家も近いうちいつマンションに建て変わってもおかしくはない。

昭和どころか戦前の趣きすら漂わせる路地。錆び付いたトタン板と消火器のボックスがいい味出してますね。

新月島川と隅田川が合流する浜前橋。橋のたもとがプランター栽培しまくりで民家の庭状態になっている。とても都心とは思えないフリーダムな日常が広がっている。

浜前橋から見た新月島川。川とは言っても隅田川と朝潮運河の間の小さな運河の一つでしかない。地下鉄大江戸線が出来るまでは中央区の孤島とも言える位置にあった街だけに、最近まで古い街並みがガラパゴス状態になっていたのが、街を歩いているとよく分かる。
勝どき界隈は実に散歩のし甲斐がある街である。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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