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横浜ド下町ゾーン「天王町」 (2) 横浜ビジネスパーク

相鉄天王町駅と星川駅の間あたりに、やけに場違いなオフィス街の拠点が広がっている場所がある。「横浜ビジネスパーク」という所で、別に横浜市がらみの第三セクターなどではなく、野村不動産が所有する民間運営の施設となっている。

もともとこの土地には東京麦酒というビールメーカーの工場があったという。それも戦前のかなり昔の話で、後にビール工場からビール瓶工場に代わって、しまいには取り壊されて今のオフィス街になった。近所にビール坂という名前の坂があるのが、往時を偲ばせる唯一の材料になっている。



単にオフィス街なわけだが、広場となっているビジネスパークの敷地内は変なモニュメントがてんこ盛りで、よく観察すると変である。

さすがにビジネスパークだけあってのっけから会議中の風景を見ることが出来るが、よく見ると先住民族なブロンズ像が並んでいるだけでした。

横浜ビジネスパークの構内図。周囲にオフィスビルが立ち並んでいるが、野村不動産の所有だけあって、野村総合研究所などが入居していたり色々である。
特に敷地の中央部が円形の広場になっていて、何かありそうな予感がする。

ビジネスパークの中央部に向けて歩くと、確かに巨大な円形のオブジェのような謎の物体が見えてくる。

その物体に近づいてみるとかなりでかい。ちょっとした公園のようなスペースになっているわけだが、五反田の東京デザインセンターの設計と同じ、イタリアのマリオ・ベリーニ氏が手掛けた「ベリーニの丘」と呼ばれるオブジェである。

全景を見るとかなり変わった造形をしている。岐阜県養老町にある「養老天命反転地」を思い起こさせるが、それよりも規模的にはかなりコンパクトで小奇麗である。

このオブジェを取り囲む形で各オフィス棟が並んでいる訳だが、サラリーマンが一斉にランチタイムに繰り出す平日のお昼時という時間帯でありながら、人の姿は殆ど見かける事がない。そんなに弁当持参派が少ないということだろうか。

オブジェの真ん中は半円状に切り取られて、中には水が張られている。その手前が緩やかに階段になっているので、ちょっとした野外ライブ会場のような格好だ。

実際に音楽イベントなどでも使われたりするらしいが、テレビドラマのロケやB’zの歌のPVにも使われた事もあって、来た事はなくともこの光景に見覚えがある人もいるかも知れない。

この円形オブジェの中に入ると回廊となっている。ベンチが置かれていたりして、サラリーマンの休憩所に使われる設計で作られている訳だが、我々が中に入ってみたら、独り寂しくコンビニ弁当を食うスーツ姿のサラリーマンの姿がチラホラ。ちょうど外側から見えないので、格好のひとりメシスポットになっているようだ。

兎角日本人の社会は協調性を重んじる。昼飯だって毎日連れ立って行かなければならない。そんな中で一人でコンビニ弁当を食らいながら眺める光景。傍からそんな一匹狼なサラリーマンの姿を見ると侘しくもなる。
山谷や寿町なら一人でも平気なんですがね。

「ベリーニの丘」という名前が付けられているだけあって、一応オブジェの上にも登れる事が出来るのだが、登ってみても何かある訳でもない。ひとりランチのサラリーマンの姿もなかった。

再び上からの風景。眼下にはB’zの稲葉さんが歌って飛び回っていた池が広がっている。

ベリーニの丘を挟んだ反対側にも半月状の変なモニュメントがあった。これらの造形物を総称して「横浜ガレリア」と呼んでいるようだ。他にも数多くのモニュメントが横浜ビジネスパークの敷地内に点在している。
やたら都会的な風景が広がるビジネスパークだが、一歩外に出ると天王町という下町ゾーンなので、そのギャップが大きい。再び天王町駅方面に戻り、次は「ハマのアメ横」こと洪福寺松原商店街へ向けて歩く事にする。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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