全国各地からおのぼりさんの学生が集う、23区外の大都会「吉祥寺」にやってきております。
かなりデパートやら商業施設が豊富な吉祥寺なのだが、吉祥寺駅を降りて北口を出た正面は拍子抜けするほどオンボロ木造家屋密集地帯な戦後のドサクサ横丁がどっしりと根を張っている。
もちろん東京DEEP案内的には見逃すわけにはいかんだろう、ということで、ちょっくらお邪魔してきた。
間口の狭い店がずらりと並ぶ様がハーモニカの吹き口に似ているから「ハーモニカ横丁」と名づけられた駅前一等地の密集地帯。およそ100店舗ほどの商店が軒を連ねている。ハーモニカ横丁と看板には書かれているが、ハモニカ横丁と呼ぶのが正しいのだという意見もある。まあどちらでも良い。
ルーツはやはり戦後の闇市だ。
通りの入口には古い商店街の看板が残ったままにされている。時代が過ぎて、ここに書かれている店がどれだけ現存しているかは定かではない。
しかし随分若者向けで洒落た居酒屋があったり、占いなどスピリチュアル系の店やインド服などを売るお香臭い店があるなど、思えば大阪の鶴橋だとか都内の品川駅港南口だとか、あからさまな戦後の闇市系横丁とは一線を画しているような気がする。
時折見かける、大学の文化祭のノリでそのまんまお店開いちゃいました!という雰囲気の店が少なくないのも、ここがやはり吉祥寺だからか。
一方で、時が止まったままのようになっている一角もある。
昔ながらの八百屋や魚屋も営業しており、古くからの住民も普通に買い物をしている。
人がすれ違う時も避けあわなければ通れなさそうな横丁の裏道。
シャッターを閉めたまま営業を止めてしまった肉屋の看板はいつのものだかさっぱり分からない。ハーモニカ横丁はこの佇まいをあと何年残しているのだろうか。
一方で商店街の事務所の入口には「共同ビル建設促進協議会」などと書かれていて、やはり近い将来は何らかの再開発の手が入る模様。
ただでさえ吉祥寺は商店街に大型チェーン店勢が入りすぎて没個性的な繁華街に偏っているのにこれ以上は変わらないで欲しいというのが東京DEEP案内的な意見なんですがね。
参考記事
中央線で行こう!~ハモニカ横丁~