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渋すぎる葛飾のド下町!京成押上線「四ツ木」界隈を歩く 

都営浅草線から直通している京成押上線に乗ると曳舟や八広といった墨田区のDEEPゾーンを抜けて荒川を跨ぎ葛飾区へ至る。その先にある立石と言えば「下町の首都」だなんて呼ばれていて近年はスカイツリーの相乗効果もあり下町の情緒を求めて観光客もやってくるような場所。しかしその一つ手前にある「四ツ木」は殆ど降りる機会がなかった。

乗降客もまばらな四ツ木駅の改札を降りて駅前に出るとのっけから寂しい風景が広がる。隣の八広とどっこいどっこいだなあこれは。京成押上線が1999年に高架化した事もあって駅前には線路跡がくっきり空き地として残っていて寂寥感に輪をかけている。

んで、駅前にはどんな店があるかと思ったらそこにはやたら年季の入った鍼灸院が…こりゃまた渋いですねえ。

「傳家 四ツ木の灸」と書かれた玄関口の看板までもが異様に渋い。昭和6(1931)年開業の老舗鍼灸院。四ツ木の駅前にあるものと言えば昔も今もこれ。

四ツ木駅前から京成線の高架線路沿いに歩いてみる。隣は立石駅になるのだがこの先は再開発に絡めた土地関係で商店街の関係者と色々揉めてて高架化工事が進まない訳で、立石駅の周辺だけ線路が地上に降りている。

四ツ木駅から300メートルくらいの所で京成押上線の連続立体交差化工事の用地が確保されているが立石の商店街の反発を受けて工事が全く進んでいない。もし工事が始まれば用地に含まれている「呑んべ横丁」の建物も取り壊される事になる。

高架線路だけが近代的な景色を作っているが足元を見ると土着色の濃ゆいオンボロ平屋民家がびっしり残っているというこのギャップ。

しかもびっしり蔦の葉を被って自然と一体化しちゃってます。ここは都会の中の田舎か、さぞかしワイルドな暮らしが楽しめそうです。しかし人住んでるのこれ?

駅前徒歩3分で既に廃墟探検が楽しめるというのが四ツ木という下町の魅力である。スカイツリーもにょきにょき生えてる時代に見捨てられた町並みが広がるこの土地の存在はある意味凄い。

また別の所にも廃屋が残されていた。外壁も見事に崩壊して中身が丸見えになっているではないか。流し台が横倒しになっている…そして元々あった建物にトタンを張り合わせただけのバラック小屋が増築されているのが何とも廃クオリティ。

2011年の震災でこうなった訳ではない…と思うのだが、それにしても酷い有様である。

京成線の線路沿いからまいろーど四つ木商店街へ抜ける路地を歩いて行くとそこにも年代物なバラック風味の建物がある。しかも柑橘類が鈴なりに実をつけていてやたらフルーティーな一画。

目隠しに置かれた波トタン張りの塀や古びた物干し竿がが一層香ばしさを引き立てている。戦後のドサクサで建てたDIY家屋なのだろうか。ここまで来るともはや芸術的ですらある。

表の玄関口へ回るとそこが散髪屋だという事に気がついた。看板には「トコヤ2000円シムラ」の文字。この写真から見ると看板の後ろ側に書かれているんですがね。どうでもいいけど「志村~後ろ!後ろ!」というのはドリフのネタ。20代以下は知らんよなこれ。

後ろを振り返るとそこには京成電鉄の列車が走り抜ける光景。高架化する頃にはこの街並みも大きく様変わりする事だろう。この散髪屋も商売辞めてるっぽいし。

「ふりきろう 甘いささやき悪魔のさそい」…なんだよこの防犯標語は…葛飾の治安の程度を計り知る事が出来そうな光景ですね。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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