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西千葉駅北口の処刑場跡・稲荷大明神と祟りの松

総武線の車窓から見える「西千葉ストアー」が気になって仕方が無かったという理由で、これまで一度も降りた事がなかった西千葉駅に降り立った訳だが、せっかくなので駅の周辺をうろつき回る事にした。

千葉県の中心地である千葉駅から総武線でわずかひと駅。千葉大学があるという事で知られる西千葉駅だが、普段は非常に閑散とした駅のようだ。「津田沼から向こう」というだけで寂れた空気が漂うのは気のせいだけなのだろうか。

南口には西友とパチンコ屋、それに飲食店がちらほらある程度でさほど賑やかな印象もない。さっさと北口に回る事にしよう。

北口は千葉大学へのアクセス通路でバスロータリーもあってなかなか駅前らしい風情を見せるが、バス乗り場の背後に並ぶ松林の下にホームレス小屋のような建物が2軒並んでいる。

どうやらホームレスのお宅という訳ではなく酒場の屋台のようだ。昼間っから店を開けていて、まるで西成を彷彿とさせるかのような佇まいである。年がら年中この場所を占拠して商売をしているようだが…

もう一軒の屋台は店主が来ていないらしくまだ店を開けていなかった。ご丁寧に流し台まで完備している。

怪しい屋台の裏にはこれまた怪しい場所にお稲荷様がいた。さらにその奥には自転車置き場。

屋台酒場の裏手に小さな神社があるという、なかなか乙なロケーション。比較的整備されている西千葉駅前でもこの場所だけは切り取られたかのような空間が残っている訳だが、これにも謂れがあるのだ。

この一帯は佐倉藩の領地で、この場所が昔は「首切り塚」とか「首切り山」などと呼ばれていた佐倉藩の処刑場、罪人の首を撥ねる度に供養として松の木を植えていたとされる。

ロータリーの中央にあるひと際大きな松は「祟りの松」と呼ばれているそうだ。この周辺の松林が切られずに残っているのも祟りを恐れての事だ。この稲荷神社も駅前の開発で今の場所に移転させられたという。これも祟りを恐れて神社を撤去する訳にはいかないという事か。

ここは鈴ヶ森や小塚原のように史蹟として扱われている訳でもなく、現場に来ても処刑場の歴史があった事には気付く事はないだろう。

駅前からは広大な千葉大学キャンパスを横目に真っ直ぐに道が続いている。千葉大学に限らずこの界隈は旧陸軍鉄道連隊跡の国有地に大学や高校など文教施設が立ち並んでいて、学生の姿が多い。

西千葉駅を離れた場所にもちらほらと古い飲食店の建物が残っている。

街灯の看板には「平凡」。目の前の建物に入っていた古い蕎麦屋のものだが、閉店してしまいオシャレカフェに変わっていた。

処刑場跡や祟りの話さえ耳にしなければいたって平凡な住宅街なのだが…

その向こうも、おおよそ千葉大生にはあまり馴染みのなさそうな居酒屋が軒を連ねている。

しかしこの周辺はやけにスナックや居酒屋が多い。あまり学生街らしくない佇まいである。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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