池袋から埼玉県川越・坂戸・東松山・小川町方面に伸びる東武東上線は、数ある私鉄沿線の中でもトップクラスのガラの悪さを誇ると個人的には思っている訳だが、地下鉄副都心線直通電車もある上に割安な家賃相場から住宅需要が高いのも事実である。他所から見れば川越以外に思い浮かぶ地名が少ないマイナーゾーンでもあるが、その中でも何かとあまり宜しくない評判を集める街が存在する。
それが埼玉県ふじみ野市に属する「上福岡」という地域。その玄関口は東武東上線川越駅の2つ手前にある上福岡駅である。急行電車が止まらず、手前のふじみ野で準急乗り換えで池袋からはおよそ30分。都心への通勤圏としてはギリギリの範囲だ。
以前は「上福岡市」という単独の市であったが、2005年の市町村合併で入間郡大井町と合併して現在の市名に変わっている。旧入間郡福岡町だったのが市制施行時に九州の福岡市との混同を避ける為、駅がある上福岡の地名が取られた訳だ。ただでさえマイナーな街なので、福岡県にあるものと勘違いされるのがかつての上福岡市民の悩みだったとか何とか。
ふじみ野市の顔、上福岡駅西口に屯する連中がヤバイ
新生「ふじみ野市」唯一の鉄道駅(隣のふじみ野駅は富士見市に所在する)である上福岡駅西口には再開発で誕生した小綺麗な商業施設「ココネ上福岡」と併設するUR賃貸住宅の高層マンションがそびえる。埼玉ローカルのイケてるスーパー「ヤオコー」もあるし、ここだけ見れば住み心地が良さそうにも思えるんですがね…
しかし、駅西口のだだっ広い駅前広場には地元の暇なご老人に紛れてガラの悪そうな爺さんやらどこの国籍か分からない微妙な身なりの外国人が多数たむろっている訳である。やはりここも例外なく埼玉クオリティなのであった。ふじみ野市の公式サイトにも地元民からの苦情(酒飲みがベンチを占拠等)が書き込まれたページがあるしこれはガチだな。
ベビーカーを押して歩くお母さんも派手な民族衣装に身を包んでいる。恐らくムスリム系の方々でしょうか。ワラビスタンほど派手ではありませんが上福岡駅周辺も多民族社会が形成されつつあるようです。
しかし外国人のガキンチョ連中が駅前で小石を投げつけて遊んでいたのには呆れたな。全くしつけがなっとらん。周りにいるのもヨボヨボの老人がロクでも無さそうなオッサンしか居ないので抑止効果なしか。いくら再開発で街並みを綺麗にしても住民の質は変わらんという事ですね。
2つのマンモス団地、東上線屈指の活気を呈していた上福岡の街
一方で上福岡駅東口に降り立つと、こちらは駅前一等地にでかいパチンコ屋がデデーンとそびえていて相変わらずの埼玉らしいビミョーな佇まいの駅前風景となっている。しかしこの東口は川越を除く東上線沿線で屈指の規模を誇る繁華街でもあるのだ。意外でしたよね?
しかし上福岡が栄えていたのは20年くらい前までで、東上線上福岡駅の乗降人員は1994年の約77500人をピークに下降傾向。1993年には隣のふじみ野駅が開業し、こっちが急行・TJライナー停車駅となり、一方で上福岡駅は準急と各停しか止まらず、斜陽ぶりが目立つ。ちなみに上福岡駅は2010年に「北口」「南口」がそれぞれ「東口」「西口」に改称されている。要注意。
上福岡はかつて東口の旧陸軍造兵廠川越製造所跡地に「上野台団地」、西口の農地に「霞ヶ丘団地」という2つのマンモス団地が昭和34~35(1959~60)年にそれぞれ造成され、早々にベッドタウンとして発展を遂げていた。人口は急増し、当時の福岡村は昭和35(1960)年に町制施行、さらに昭和47(1972)年に市制施行に踏み切っている。
その為旧上福岡市がかつて全国で最も人口密度の高い市でもあったという事もあったらしいが、現在この2つの団地は老朽化で建て替えられ、それぞれ「コンフォール上野台」「コンフォール霞ヶ丘」という新たな団地と戸建住宅地に生まれ変わっている。
ところで旧陸軍造兵廠川越製造所と言ったら川越のびん沼付近で大量に捨てられている陶器製手榴弾が有名なんですが、あれを扱っていた軍需工場が上福岡にあったんですね。
さらに平成の大合併で住民投票の結果、周辺の2市2町の合併が破綻となり、「富士見市」と「ふじみ野市」という紛らわしい市名が隣り合い、尚更ふじみ野駅は富士見市にあるという訳の分からない状況に。何ともビミョーな立ち位置にあるのが今の上福岡だ。
マンモス団地がそれほどの昔に出来たという事情もあって、駅前の繁華街がやけに古めかしいのもその為だ。そう言えば上福岡出身の有名人と言えば爆笑問題の太田光と元おニャン子クラブの新田恵利だそうです。結構な都会なんですね。
ところで上福岡駅東口の駅前通り沿いにはこんなものまである。和風サロン淀君。凄まじく年代物のネオン看板でビビるんですが、これも昭和40~50年代からそのままって感じの佇まいですよね。上福岡原住民しか存在を知り得ない殿方のパラダイスなのでしょうか。今見ると妖怪屋敷にしか思えませんけども。
店の前にある手描きの求人広告看板も渋すぎる。見てるだけじゃダメ、中味を味わってほしいわ、との事です。殿方の皆様、上福岡はどうですか。穴場感半端ないですね。
同じ駅前通り沿いにかなりくたびれた佇まいのモルタル葺きの飲食店兼住居長屋が。角の鳥料理「鳥八」だけが現役っぽいですが他の店はことごとく廃墟化しとります。上野台団地と駅との間の動線上にありかつては大勢の酔客の溜まり場となっていたのであろう。
鳥八の角から脇道に入るとこのような怪しげな斜め玄関をこしらえたかつての飲食店の残骸が見られる。何やらこの辺から怪しさ度数が急上昇し始めるんですが、もしかして夜な夜な赤い照明を付けて、酌婦が手招きしていたんですかね。分かりませんけれども。
ちなみに夜は駅前付近にタチの悪い客引き(特に中国人女性)が大勢居るらしくこれもふじみ野市の公式サイトで苦情が出ていたり、売防法違反でエステ店員の中国人女が逮捕された旨の報道が出てます。さすがですね。
そしてこの路地の奥は袋小路で行き止まり状態になっていて、怪しげな飲食店が奥の方にズラリと密集しているのであった。独身用と思しきアパートもあるが、ゴミ捨て場のマナーが酷くその辺の路上にゴミが見事にぶち撒けられている。そこはかとなくイリーガル感漂ってますね…この街の治安は大丈夫なんでしょうか。
しかもこちらの建物、90年代のセンスを思わせる古臭い店舗の看板も気になるところだが、建物自体がほぼ廃墟と化していた。建物脇の不法投棄のガラクタもかなり香ばしい。夜中にチンピラに因縁吹っかけられて追い詰められそうな感じのする路地ですね。
不動産屋に「治安が悪いので住むのを考え直した方がいい」と言われる街
そんな不穏な空気の淀みも感じられる上福岡駅前の不動産屋の物件情報を見ると、2万円台のクソ安アパートも続々仲介中なのであった。外国籍の方、生活保護大歓迎!との事ですよ!こうして池袋直通の埼玉県のベッドタウンは有象無象の難民貧民を受け入れ、さらなるスラム化が進んでいるのである。
東上線のどこが治安の悪い街なのか、というネット掲示板の書き込みに「上福岡」の地名がちょいちょい出てくるんですが、このパチンコ屋の多さといい通行人のガラの悪さといい、確かにそんな噂を裏付けるようなものばかりが目立つ。不動産屋に「あそこは治安が悪いから若いお嬢さんにはお勧めできない、考え直した方がいい」と言われる程酷いらしい。九州の福岡も修羅の国と散々言われてますが、埼玉の上福岡もなかなか修羅の国ぶってますね。
昭和の時代で発展が止まってしまった感のある上福岡駅東口だが、味わい深そうな商店街がいくつもあるのでまだまだ紹介したいのもやまやまであるが、長くなりそうなので続きは次回に回します。