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川崎駅付近の多摩川河川敷ホームレス村の本気っぷりが凄まじい件

川崎市 多摩川河川敷

東京都と神奈川県の間を流れる都民の母なる川「多摩川」。その下流にあたる大田区と川崎市幸区及び川崎区との境目には、都市の辺縁に固められた「貧困」が垣間見える風景が広がっていた。川崎の戸手四丁目にある河川敷不法占拠バラック村を見に行った帰りに河川敷沿いにとぼとぼ歩いて川崎駅方向に行った時の事だ。

川崎市 多摩川河川敷

多摩川対岸の大田区側に、物凄い数のホームレスおじさん達の小屋が立ち並んでいるのを目にした。それも数戸とかそんなレベルではない。数十戸、いや…多摩川全体で考えれば数百戸単位でありそうな気がする。

川崎市 多摩川河川敷

ホームレスの小屋とは言ってもその作りはしっかりとしていて、器用にベニヤ板を貼りあわせてその周囲を防水シートでくるんでいて、見た目には雨対策はバッチリなのである。

川崎市 多摩川河川敷

現地の航空写真を見てもらえれば一目瞭然だが、多摩川沿いをざっと見た限りでは上流部は福生や立川のあたりまで点々と小屋が見られるが、最も多いのが川崎駅至近にある六郷橋の周辺である。

川崎市 多摩川河川敷

六郷橋からすぐ上流部となるこの辺の河川敷にはこうした小屋が川べりにびっしり建てられていて、完全に「村」として機能している。見る限りその住人は50代からそれ以上のおじさんばかりだ。

川崎市 多摩川河川敷

中には本格的な建築資材や足場を多用して快適な居住空間を実現させちゃってるリバーサイドヒルズ状態なお宅まであって対岸からでもかなり見応えのある、野趣溢れる「ドリームハウス」となっております。

川崎市 多摩川河川敷

さながら目の前の多摩川はプライベートビーチでしょうか。しかし水面との差は1~2メートル程度しかない。何かの勢いで増水したら床上浸水は余裕で起こり得るし、度々ホームレス小屋が流されて死人も出る事がある。それでもこの場所に住みたいおじさん達が後を絶たないようで。

川崎市 多摩川河川敷

…で、ここでホームレスおじさん達は失うものもこれ以上ないと開き直るかのように、自由で快適な家賃0円ライフを謳歌している。趣味は釣りとか畑仕事とかなんでしょうか。戸手四丁目と同じ不法占拠であるには変わりがないが、行政からのお咎めも受ける事は実質的にはない。

川崎市 多摩川河川敷

年金とか生活保護を貰いながら山谷や寿町なんかで暮らすよりも、こういう場所の方が性に合っているとお考えの方も多いようですね。管理された空間を好まず、多少犯罪や災害に巻き込まれる危険があっても河川敷で自由に暮らしたいと。

川崎市 多摩川河川敷

かたや馬鹿高い家賃をしっかり払いながら満員電車に長時間揺られて職場と家を行き来するサラリーマン達が寿司詰め状態の通勤列車、かたやその列車を眺める自由なホームレスのおじさん達。失うものの有無、辿ってきた人生、それぞれの立場は違えど、同じ東京の空の下で呼吸をしている人間なんですね。

川崎市 多摩川河川敷

そんな都市の辺縁部には不法占拠だけに留まらずゴミの不法投棄も相次ぐ。家電やら何やら、捨てるのにお金の掛かるものを面倒だからとホームレスの多いこの河川敷に捨てていく者が後を絶たない。

川崎市 多摩川河川敷

多摩川河川敷のホームレスおじさん達の仕事の一つに「空き缶回収」がある。この辺にはリサイクル業者がいくつかあって、彼らは古紙(ダンボール等)や空き缶を拾って業者に売った金で生計を立てている。空き缶1キロあたり80円とかの計算でいくばくかの現金収入になるが、それも雀の涙ほどで、とてもアパートを借りられる程のまとまったお金にはならない。せいぜい酒代かタバコ代くらいか。

川崎市 多摩川河川敷

さらには一応ながらゴミ置き場の資源持ち去りは違法という建前もあるし、ホームレス同士での縄張り争いもある。楽な稼業ではない事だけは確かだ。一見自由なように見えても、これだけの数の小屋が乱立しまくっていたら隣近所の付き合いもあるし軋轢だって生じる。ある意味市営住宅とかと変わらんかもな。

川崎市 多摩川河川敷

六郷橋の上からもかなりの数の小屋が見受けられる。完全に「集落」の格好になっていて、あの中に入ろうとするものなら未開の原住民に槍や弓矢で威嚇されそうな勢いだ。

川崎市 多摩川河川敷

それにしてもこの謎の落書きは何なんだ。「ニコニコ通りのコミュニティストアは安い」????ホームレスおじさん達の暗号か、普通にお役立ち生活情報なのか、はたまたダイイングメッセージなのか…

川崎市 多摩川河川敷

ホームレス達が最低賃金以下の水準でギリギリの生活をしている多摩川河川敷には、かつて戸手四丁目の不法占拠バラック村だった場所に続々と豪華な高層マンションが建設されていた。こうして都市における貧富の格差をこの河川敷でも拝めるようになった昨今の東京近郊の日常風景でございます。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。

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