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東急東横線「学芸大学」 (2) 第一ストアー

毎朝毎晩人々の行き交う学芸大学駅を降りたすぐ正面の所に、誰の目にも見過ごされているエアポケットのような謎めいた古い商業ビルが残っている。その名も「第一ストアー」。
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それは戦後のドサクサで出来た駅前商店街の名残りであろうか、位置づけ的には自由が丘駅前にある「自由が丘デパート」に近いものだろうが、取り残されっぷりが半端なく気になってしょうがないのだ。


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駅の改札に向き合った正面の入口から地下の食品街へ通ずる階段が開いている。この下に不動産屋、肉屋、定食屋、食料品店などが申し訳程度に軒を連ねているのである。建物の中に入ると、内装にかなり年季が入っている事が窺える。
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レトロ感がそそる「第一ストアー食品街」の看板とともに下へ降りる階段が…なぜか赤く縁どられた階段の一段一段が怪しいがこれは滑り止めだろうか。階段を降りた先には不動産屋が見える。
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そこから左側に折れると確かに地下の食品街らしき空間が姿を現す。想像以上に酷くタイムスリップした場所だ。不動産屋の隣は肉屋。それこそ大昔からの土着民で高齢者な常連客しか近寄らない、そんな店が並ぶ。
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その奥へ突き進むと殆ど開店休業状態の食品街に魚屋や定食屋が連なっている。明らかに我々取材班のような人物は門外漢のようで店主が訝しげな表情でこちらを見つめてくるその視線が痛いよ。
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第一ストアーの誕生時期は詳しくは分からないがこの内装の古さを見た限りでは昭和30~40年代以前のものであるのは違いなさそうだ。たいがいこうした駅前商店街ビル的な物件は戦後のドサクサで出来た闇市をクリアランスさせた末の産物である事が多い。
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いつの時代のものやらさっぱり判別不能な「第一ストアーご奉仕デー」の巨大な看板が地下街の隅っこに打ち棄てられていた。今やご奉仕する体力すらなさそうで風前の灯的な空気すら漂う。
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そして最後に地下街の端が何故か製麺工場の倉庫らしきスペースになっていておもむろに製麺機に掛けて出来たラーメンを入れる木箱が高く積まれていた。随分アバウト過ぎて笑えてしまう。
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その麺工場の横から再び地上に上がる階段があるので、それを登っていくとここにも古めかしい看板が。食料品なら何でも揃う、その言葉に偽りはなかろうか。だって肉屋と魚屋と食料品店が一軒ずつしかないんだぜ?まるで過疎の村の共同売店みたいな場所だ。
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地上に戻ると一応表側にはドトールコーヒーショップといったチェーン系の喫茶店なんかもあって見た目が普通そうなだけに、地下食品街への開口部にさえ気がつかなければ危うく見過ごしかねない物件だ。
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ちなみに裏側に回ると1階の日用品街の入口などがある。割に近代的なデザインのテント屋根があって違和感もそれほど感じさせないが、通路の中を覗くとどこぞの店員と思しき姉ちゃんに睨みつけられた。なんだか怖い。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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