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埼玉にあるアメリカ…入間の旧米軍住宅「ジョンソンタウン」はダサイタマの汚名返上出来そうな勢いのシャレオツタウンでした

関東各所には戦後に出来た米軍基地やその跡地があり、横須賀や福生あたりはアメリカの匂いが漂う独特な街になっていたりして面白いのだが、そんな街が埼玉県入間市にもあると聞いた。入間と言えば航空祭で有名な街。狭山市と入間市に跨る広大な航空自衛隊入間基地があり、かつてそこには「ジョンソン基地」という米空軍基地も存在していた。

入間市 入間基地

西武池袋線入間市駅を降りて、先日起きた物騒な女子大生刺殺事件の現場前を通り過ぎて南東方向に徒歩15分の国道463号沿いに、突然星条旗がたなびくアメリカンな風貌の一画が現れる。「ジョンソンタウン」と呼ばれる、かつての米軍住宅跡を使った商店及び住居区画だ。

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入間市東町一丁目、ジョンソン基地跡地公園南側に約60棟ほどのアメリカンテイストな木造家屋が立ち並び、その多くは賃貸住宅となっているが、一方でシャレオツなカフェや雑貨屋があちこちにあり、敷地内は一般客が自由に通行可能な散策路となる。さらに敷地南側には富士見公園が隣接していて、週末は犬連れで公園へ、テラスでバーベキューといったアメリカかぶれな生活をするには程々に適している。

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横田や立川にある米軍ハウスとは違い、こちらは随分観光客ウエルカムな感じでしっかりと整備されていて、このようなでかい案内看板まで掲げられていてユーザビリティに優れている。

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共用駐車場もそこそこ広いが、基本的に住民が暮らしている場所でもあるので、土日は必要十分なキャパシティではない事もある。駅周辺に車を置いて来るか電車で来た方が良い事もあるだろう。あと住居部分はプライバシーの観点から、写真撮影が禁止だったり通行止のバリケードが設けられているので注意が必要だ。

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元々は戦前から農園を経営していた地主が、国の要請で旧陸軍の航空士官学校の将校やその家族が住む日本家屋の団地を昭和13(1938)年に建設、しかし終戦後に入間基地は米軍に接収、後の朝鮮戦争で本国から大量にやってきた米兵向けに再びアメリカ形式の住宅を作ったものがジョンソンタウンの前身となる「米軍ハウス」だった。

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ジョンソン基地は昭和38(1963)年に米軍から返還され、それ以来航空自衛隊の基地となっている。福生や立川同様、大量にあった米軍ハウスは朝鮮戦争終結後より空き部屋が多くなり、村上龍の「限りなく透明に近いブルー」状態、芸術家やヒッピーの溜まり場にもなっていたが次第に荒廃、米軍ハウスの多くは解体されるなどして消えたが、このジョンソンタウンだけは最後まで無くならなかった。

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そして1996年に地主が「米軍ハウスを無くす訳にはいかぬ」と一念発起して、荒廃した米軍ハウスを全面改修して新しい街を作ろうと計画、現在に至る。入居者にはデザイナーやアート関係の方々が多いという。その気になれば都心への通勤も可能な生活圏内だ。

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ジョンソンタウン内の住宅は元からあった老朽化していた米軍ハウスをリノベーションしたものと、後に新築された「平成ハウス」とに分かれている。国道寄りの区画の多くがテラス席を備えたオサレカフェになっている。とても埼玉とは思えない洗練された空間だ。

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福生の横田基地前とは違い、こちらは現役の米軍基地ではないので、入居者は別にアメリカかぶれという訳でもなく、小洒落たカフェをやってる若い経営者が多い。沖縄を知っている方なら分かりそうだが、ノリ的には浦添にある港川外人住宅街に近い。

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コアなアメリカンフードの店はあまり無く、このような健康食系のカフェめし屋だったり沖縄そばだとかカレー屋だとかが数軒ある。どの店も、代官山あたりにあっても違和感ないお洒落っぷり。しかも開業10年以内の若々しい店舗ばかりだ。

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ジョンソンタウンは休日ともなると、周辺の街からこれまたシャレオツで小奇麗な身なりをしたリア充ファミリーが集まって、思い思いの時を過ごす。特に犬連れ率が半端無く高いのが特徴で、敷地内にあるシャレオツなカフェも犬同伴OKと銘打っている店が多いし、何やら「犬の幼稚園」といった店まであって、まるで自由が丘のようなノリだ。

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確かに入居している店舗もシャレオツそうなもんしかありませんぜ…ここは代官山ですか?と言わんばかりのアッパーなテンションに思わず一歩引いてしまいそうになる。確かにここが代官山や中目黒や自由が丘なら何のオチもないが、冷静に考えてもみろ、ここは埼玉だ。

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終始こんなアッパーな感じで「埼玉のアメリカ」というより埼玉の自由が丘状態なのだが、ただでさえオシャレスポット欠乏気味でダサイタマの汚名を被りっぱなしの埼玉県民には嬉しい施設のようで、入間名物の三井アウトレットパークとハシゴする客が多いとか何とか。確かに、瞬間風速的にはダサイタマの汚名は返上できてると思うぞ。

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ジョンソンタウン敷地奥に管理会社のオフィスがある。ここにも星条旗がこれ見よがしに掲げられていてどこの国だか分からなくなる。ジョンソンタウン内の住宅は全て賃貸なので、空きが出れば入居のチャンスはあるが、家賃相場は入間市の平均からすると約1.5倍の高値にも関わらず人気が強く、空き部屋が出てもすぐに埋まるそうだ。1LDKでも13万、3LDKなら20万といった感じで、それなりに収入のある世帯でなければ難しそうですね。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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