目黒区目黒本町四丁目、学芸大学駅から武蔵小山駅の間を結ぶ都道420号沿いに歩いて行くと、どちらの駅からも遠く離れた(武蔵小山駅の方がやや近いが)ビミョーに不便な住宅地の一角に、やたら個性的過ぎるマンションが建っている。
それは「コレクションハウス」と呼ばれている5階建てのマンション。だがそこらの没個性的なマンションとは明らかに違うDIY感が漂っている。都道側から見ると、まるで軍艦のようにも見える。
角度を変えて見るとかなり鋭角な三角形の建物となっているのだが、マンションの前から分岐する路地が斜めに走っている為、このような形状になったらしい。
パッと見るだけではちょっと変な5階建てマンションだが、上の階の様子を見ると、やけに多すぎる2階部分の出窓、しかも出窓の形状はどれも不揃いで、一部は石膏ボードらしきものが剥き出しになっている部分もあり建築途中でそのままほったらかしにしてあるような風にも見える。
その1階はマンションのオーナーが経営しているとカフェバー兼アンティークショップ、さらに上の階はイベントスペースだのスタジオだのと案内書きがある。カッコつけて日本語じゃなくて全て英語な所がまた目黒という土地柄か。
ネット上でこの建物の事を調べてみるとこのようなページが出てくる。イギリスのアンティークマニアだというオーナーが古いビルを買い取って自分で全部改装しているらしく、建築法を無視して勝手に増築された部分があるとか、結構無茶苦茶な話が出てくる。
ちなみに写真は3月の震災前に訪れた時のものであるが、あの地震でどこか壊れたりしなかったのだろうか。
1階のカフェの横っちょもオーナーの趣味だろうか、色々と置物やら花壇やらがあるのだが、どこまでも手作り感が凄い。本人にとっては夢の城みたいなもんだろう。東京のど真ん中でやりたい放題出来るなんてある意味羨ましい。
不動産屋のテナント募集中の看板とともに、2階部分に入居している個人経営のバーの看板が置かれている。
場所がもし東京じゃなくて高知だったら沢田マンションみたいに評価されるかも知れない個性的な物件だろうが、建築法だの消防法だの実際は色々うるさいために、このような物件を疎ましく思う連中もいる。狭い東京ですからね。
そんな目黒のコレクションハウス、3階から5階は普通に賃貸マンションになっているらしくその気になれば住めたりも出来るそうだ。ブリティッシュマニアのオーナーと趣味が合いそうな人には勧めておきたい。
参考ページ
コレクションハウス in 学芸大学
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