2019年9月、茨城県猿島郡境町の民家で一家四人が殺傷された事件は長らく犯人確保に至らず半ば迷宮入りの様相を呈していたが、つい先日になって被疑者として26歳の男が逮捕された事が報道された。境町から直線距離にして約35キロ離れた「埼玉県三郷市」に住む岡庭由征容疑者だ。
この報道を受けて、当方からすれば“また三郷市か!”との思いが駆け巡る。どうも東京の外れの都県境エリア、特に東京の鬼門にあたる北東側は凶悪犯罪者が寄り集まりやすい性質にある。常々槍玉に挙がる足立区とか、“住みたくない街ナンバーワン”なハイパーマッドタウン八潮市なんかもそうだけど、そこに隣り合う三郷市もたいがいである。
“三郷市と凶悪犯罪”で思い出したように今回紹介するのは、今から三十数年前、昭和の終わりに全国のお茶の間を恐怖のどん底に叩き落とした「女子高生コンクリート詰め殺人事件」の“始まりの舞台”となった三郷市の「戸ケ崎」という地域だ。ここで被害者の女子高校生が当時未成年者だった犯行グループによって拉致され、40日間もの監禁中の凄惨極まりない集団リンチと強姦によって命を絶たれたのだ…