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さいたま団地探訪・三郷市「みさと団地」 (1)

東京の郊外はどこもかしこもベッドタウンとして開発されまくって、余った土地などもはや皆無だろうと勝手に思い込んでいるが、東京23区に一応隣接している葛飾区の北側にある埼玉県三郷市は、武蔵野線新三郷駅周辺の「新三郷ららシティ」の開発で新しい街が出来上がっている。
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武蔵野線新三郷駅を降りると目の前に「ららぽーと新三郷」をはじめIKEAだのコストコだの、目新しい郊外型ショッピングモールが広がっていてやたらフロンティアな雰囲気が漂っているのだ。
武蔵野線と言えば越谷レイクタウンもあるし、隣に吉川美南という女の名前みたいな新駅まで出来る予定で、最近になってやけに開発が進んでいる。新興住宅街化で武蔵野線の車内も赤ペンに競馬新聞のギャンブルオヤジを尻目にリア充ファミリーやカップルが増殖中。


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実は新三郷ららシティというのは三郷市のれっきとした住居表示として地名表示板にもちゃっかり「新三郷ららシティ二丁目」などと書かれているのだ。
これにはららシティを地名にせよという地権者の某不動産会社の要求があったとされる。さいたま市がひらがなでダサいとか、そんなレベルをもはや超越してしまっている。
新三郷ららシティは旧武蔵野操車場の広大な敷地を使った再開発計画である。
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ショッピングモールの雰囲気が苦手でこういう所にはあまり行かないのだが、目の前にあるものを避けて通るのも癪なので少し見て行く事にした。ららぽーと新三郷の入口には武蔵野操車場があった関係か、JRの豪華客車「夢空間」のラウンジカー車両がフードコートの一部分として設置されている。
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1989年製造とあり、バブル期のノリを感じる車両だがわずか20年で廃車となってショッピングモールで第二の人生を送る豪華ラウンジカーの車内はガキンチョの喚き声とファーストフードの臭いが充満する夢もへったくれもない現実空間と化していた。嗚呼不遇なる「夢空間」。
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そんなショッピングモールの喧騒を尻目に、我々は今回の目的訪問地である「みさと団地」に足を運んだ。
みさと団地は早稲田、彦成、東和の三村が合併して出来た三郷市が田園農村からベッドタウンに変貌するきっかけとなった超巨大団地である。昭和48(1973)年に街開きし、最大人口2万3千人を擁していた時期もあった。団地群は全て現在のUR都市機構によって建設された公団住宅。
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そんなみさと団地は築35年以上が経過し、団地の老朽化とともに住民の高齢化や外国人移民の流入など、いまや日本の郊外型団地において普遍的な問題を例外なく抱え込んでいる。
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新三郷駅からみさと団地の区画に入る。傍らには団地造成時から形成されたいかにも郊外的な商店が並んでいる。新三郷駅が開業するまでは住民の足は三郷駅までのバスか自家用車で、買い物するにもこの付近しかなかったのだ。
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そんな事情があるみさと団地、広い敷地には駐車場が完備されていて自家用車の所有率も高い。もし付近の月極駐車場を借りても月々5000円台だったり、土地代がすこぶる安い事が分かる。
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しかし団地のベランダを見回してみると、低所得層が多いからか何なのか分からんが共産党と公明党のポスターが競い合うように貼られているのが目に付く。その割には駐車場に置かれているのはご立派な3ナンバーの高級車だったりするのが笑える。
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「埼玉の底力」と書かれた公明党ポスター。なるほど、DQNを輩出しまくりでネタの尽きない埼玉の底力はこんな街から沸き上がっているのかも知れない。
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自家用車所有率が高い、そして低所得層やDQNが多い、したがって駐車場の入口に「車でお金」の広告が多くなる訳だ。足立区や埼玉県東部の住宅地には共通した特徴がある。
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みさと団地の至る所に置かれたゴミ捨て場は一応分別されてはいるものの、生ゴミが常時捨てられていて強烈な臭いを発している。
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みさと団地はおおまかに南ブロック、北ブロック、中央ブロックの3つ、14街区に分かれている。端から端までは徒歩じゃ辛いくらい広い。

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さらにみさと団地を航空写真で見ると、田園地帯の中に団地だけがずらりと並ぶ光景はある意味シュールであるとともに、東京近郊にもこんなに土地の余った街が残っている事に驚きを感じる。
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高齢者とDQNと外国人移民の増加…古い団地に日本の近未来的な社会問題が凝縮されている事は今まで何度となく我々取材班がお伝えしてきた通りだが、実際にみさと団地でも爺さん婆さんか車椅子の人くらいしか街に居ない。外国人は川口芝園団地ほど顕著ではないが、中国韓国からインド人、フィリピン系、南米系まで多国籍に増加傾向にあるそうだ。
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しかしそれどころかホームレスのオッサンまで団地の広場で寝っ転がっているのがみさと団地クオリティ。一体この団地ではどんな人々の暮らしが展開されているのか。もう少し観察してみようと思う。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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