練馬の大都会「江古田」 (2) 学生街の飲食店

「東京DEEP案内に練馬区の記事がない」という理由で、急遽練馬区の学生街「江古田」を徘徊することにした。
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日大藝術学部や武蔵野音大があるなど学生街の色彩が強いが、駅北口にある市場通り商店街に来ると古くからの食料品店やダイエー系列のスーパー「グルメシティ」などがあり下町全開状態になっている。道幅も狭いし車が通るのも難しい路地が多い界隈だが、だからと言って中央線沿いの街のように雑然としているような感じはない。


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ここには昔ながらの生鮮食品市場が現存している一画も残っている。いまどきの世代はこういう店で買い物する機会もないのでかえって新鮮な存在ではなかろうか。
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もっともここにもシャッター街化はじわじわ進んでいるようで、世代が変われば市場自体存続しているかどうかわからんもの。葛飾亀有あたりのガチな下町の市場なら常に貧民でごった返しており寿命が来なさそうな感じがするが、どうも東京の西側の下町になると様子が違う。
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「音大通り商店街」も賑やかとはとても言える雰囲気ではないが一通り飲食店が揃っている。音大生御用達の洋食店「砂時計」など個性的な店が多い。学生街の名物が何の変哲もない洋食屋というのがなんとも非体育会系の音大生的。国立あたりに行くとこれが「スタ丼」とかの脂っこい豚の餌が名物となるのに、学生街によっても随分事情が違うようで。
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音大通りにはもう一軒、場所柄に妙に似合わず煌々と明かりが灯る中華惣菜の店「点点」がある。
妙に店の前で腹が減ったのでここで晩飯を食う事にした。
表で肉まんや唐揚げを売る、がたいの良い中国人のおばちゃんが妙に愛嬌のある人だ。
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もうそのまんま中国丸出しな怪しい店内で、表で買った唐揚げと焼きビーフンを食べる。
ちゃんと日本人好みの味付けにされていて旨いし、両方で500円だからかなりコストパフォーマンスが良い。基本的に店内で食うなら定食メニュー(これもやたら安い)でも頼むべきだったが、中華人民的には細かいことは無問題だ。味噌汁飲み放題(セルフサービス)なのもかなりポイントが高い。
学生街はこういう良心的な食べ物屋があるから素晴らしいよね。
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次は西武線の踏切を跨いで南側へ渡る事にした。
駅沿いの道にはまだまだ沢山の飲食店が並んでいる。「まつば食堂」の三色が気になって仕方がない。そうかそうか。
江古田は初訪問だったが、前から「一人暮らしには住みやすい街」だという評判をはじめ、二酸化炭素Co2削減だマイバッグ持参だ、エコだエコだ、などと江古田の地名をよく耳にしていただけのことはある。しかしこの地名、年配者は「えごた」と発音するらしい。大江戸線の新江古田駅は「しんえごた」だし、かなり紛らわしい。多分どっちでもいいのだ。
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「お一人様向け」の店が確かに充実しまくっている江古田だが、南口にも張り紙多様系の老舗洋食店「好々亭」がある。昭和8年創業の老舗。他にも「砂時計」「洋庖丁」など江古田は庶民的洋食屋激戦区の様相を呈している。
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洋食という括りではないが江古田で一番古いと自称する老舗喫茶店「コーヒー&パーラーToki」もバカ盛りパスタが有名で学生好みの喫茶として君臨している。別に大盛りメニューで売っている訳ではないがそうなってしまうのは学生街たる運命。名古屋の喫茶マウンテンみたいなもんだな。
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店の前のショーケースにも古典的なパスタのサンプルが。さすが老舗は違う。
「フォークが空中に浮いてる系」だがそれにしてもパスタの量が多すぎるぜ。特大ナポリタンorミートソース980円也。
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あからさまな闇市臭い場所が無い江古田の街だが、やたら個性的な店があちらこちらにあるといった印象だ。街歩きは退屈することがない。さすが練馬区一の大都会。

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