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都内随一の砂蒸し風呂と放射能泉!江戸川区一之江「ラジウム温泉保養センター」

11月中頃にまでなると冬のような寒さが染みて温泉なんぞが恋しくなる季節ですが、東京都心に程近い江戸川区に本格的な放射能泉を備えた療養型温泉施設があるという事を聞きつけて、東京の東の外れ、一之江という街までやってきた。

東京都 江戸川区 一之江

都営地下鉄新宿線の一之江駅から徒歩10分くらいの場所に「ラジウム温泉保養センター」という温浴施設がある。このへんまで来ると都内と言えども郊外の趣きで、街並み的にもあまり見るものもない場所だが、そこに5階建ての自社ビル?を構えてデデーンと営業中なこの施設、外壁に「砂むし風呂 泥ぶろ」と書かれていて、ちょっとそのへんの銭湯とは違う雰囲気を出している。

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「ラジウム温泉」というと放射能泉で、微弱な放射線が身体にいいとかいうアレですね。まず横浜市の綱島温泉東京園を思い出すのだが、あまり東京近郊にはないものだと思っていた。それが江戸川区にあるとは想像もしていなかったが、その上ここは「砂蒸し風呂」まであるのだ。指宿とかあのへんを想像しちゃいますが、まさかの東京で砂蒸し風呂ですか…

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何だかよく分からないまま、恐る恐る建物の中に入る。思った以上に狭い雑居ビルのような佇まいの空間だった。いきなり玄関を入ってすぐの場所に脱衣場の入口があり、すぐ右手が男性用、奥が女性用となっている。えー、一体どうすればいいんでしょう…と思ったのだが、まずは受付がある2階に上がるのが正解らしい。しょっぱなから難しそうだな…

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そしてエレベーター前に置かれたチラシや新聞の切り抜きがコピーされた紙がわんさか置かれた棚が目に付く。この時点で既にちょっと普通の温泉施設ではない感が漂い始める。

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2階へ上がり階段正面の引き戸を開けるとその中が来客用の休憩室兼食堂兼受付になっている。温泉施設というよりはどこかの公民館のような雰囲気で、他の客は飯食ったりタバコ吸ったり、おまけに頭にオウム真理教のイニシエーションかよみたいなヘッドバンドを巻いてる怪しいオバハンがいたりと、かなり雰囲気がアレである。

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まず、このラジウム温泉保養センターの来客は二種類のコースがある。風呂にだけ入る1200円のコース、そして砂蒸し風呂への入浴が付いた3900円のコースだ。え…3900円…ちょっと高い気がしなくもない価格だ。ネット上にある「ぱど」のクーポンを提示すれば3300円に割り引いてくれるが、ちょっと入浴には覚悟が要る価格ではある。しかしここに来たなら砂蒸し風呂に入らなければその良さが分からないのは確か。

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受付で入浴料金を払いロッカーの鍵を渡されるとその後は目の前の座卓の前に座って待ってて下さいと指示されるので、大人しく待ってるとオーナーらしい初老のおじさんがやってきて館内の説明や身体の具合の悪い箇所を聞いてきたりする。入浴前に個別面談ですか…かなり本格的だな。座卓の上にはそれぞれ微弱な放射線を発するらしい石(稀元素鉱物)が置かれている。これはガイガーカウンターを持ってくると面白い事になりそうだ。

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説明を聞き終えると、砂蒸し風呂の入浴を待つ事になるが、キャパシティの関係で20~30分待つ事になるというので、その間「そこの水を3杯くらい飲んでおいて下さい」と指示された通りにガブガブと水分補給を行う。こうしないと砂蒸し風呂で喉が渇いてもたなくなるためだ。しかしこれも普通の給水器ではなく、何やら特殊な鉱石を通したフィルターが見える、見たこともないタイプの給水器だ。

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「稀元水レアー」なる製品名がついた謎の濾過水製造機まであって、ちょっとアレな感じになってまいりました。どうやらこれらの装置もこの施設が自前で作っているのだろうか。実は物凄い施設にやってきたのではないかと今更思い始める。

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砂蒸し風呂の順番が来るまで暫し待機中。部屋の奥にあるどでかいテレビにはなぜか洋物アクション映画が大音響で放映されている。本当によく分からないノリだが…

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さっきからテレビの音量以上にピヨピヨバタバタうるさいと思ったら部屋の奥に大量にインコを飼育していてでかい鳥カゴが置いてある始末。すげえ…なんなんだここは…しかしそんな奇妙な空間を何とも思わず地元の常連客と思しき家族連れが普通にこの傍らで日替わり定食を食っている姿がシュールである。

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実はこのラジウム温泉保養センター、「日本稀元素鉱物理化学研究所所長」を務めていたという理学博士・渡邊光弘氏(故人)が開設した温浴施設で、待合室の本棚には同氏の著書もいくつか置かれている。「『稀元素』鉱物が持つ天然の放射線でガンが治った!!」などなど。ここへ来る人々が地元民以外ではどんな客層なのか、毎回三千円以上をはたいてまで、ここの風呂に入る理由は何なのか、これでおおよそ理解できたであろう。

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人間、どうしようもない大病を患い自らの命が危ぶまれた時どのような行動を取るのか、医者に匙を投げられた末期ガン患者などが藁をも縋る思いで訪れる、そんな温泉地は全国各地に存在するが、この東京にあるラジウム温泉保養センターもどうやらそのような場所の一つになってるらしい。しかし「水の結晶」のトンデモ本まで普通にあったりして、本棚のラインナップがかなりオカルト臭い。

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しまいには「ムー」まで出てきやがりましたよ!ここのオーナーさん、「ムー」を定期購読されているようで、オカルト雑誌ムーのバックナンバーが読み放題という素晴らしい特典付き。これだとオカルトマニアにとっては高い入浴料も元が取れて良いのではないでしょうか。

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稀元素鉱物が放つ微弱な天然放射線が身体に良い、という触れ込みで遠方からここを訪ねる客がいるという事で、ここに置かれた石の数々はラジウム温泉保養センターにおける立役者というべき代物。まあなんだかよくわからない世界ですが凄いですね。店名に「温泉」とは謳っているが所謂天然温泉ではなくこうした稀元素鉱物とやらを通した人工泉という事になっている。

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それにしても「ウンコの化石」って何なんだよ…

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あとここの待合室には土産物コーナーみたいなノリで様々な怪しげな健康グッズが販売されていて、ゼオライト(沸石)の粉末化されたものが袋詰めにされて売られていたりして、歯磨き粉とか顔パックとかのお試し用で安価で買えるようなのだが、ゼオライトには放射性物質を吸着する作用があるとか何とかで、2011年の原発事故以来、一定の放射脳な方々には有難がられているようです。

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鰯の頭も信心からと申しますが、これだけ色々な「グッズ」が置いてあると一つくらい試してみろと言われているようでなりません。稀元素鉱物を砕いたものを袋詰めされた「稀元水セット」が瓶代込みで5千円とか1万2千円とかで売ってある。水道水に入れて30分置くだけで健康水に変わります!だって。

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さらには稀元素鉱物の成分が入ったマドラーまで、結構な金額で売られている。見た目には完全にオカルトの世界なんですが、やっぱり買っていく人がそれなりにいるから売ってるんですよね?

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さっき客のおばちゃんが頭に巻いていたヘッドバンドやマットなども稀元素鉱物が練り込まれた天然放射能が効く代物らしく、希望者には有料で時間貸しも行っているみたいだ。

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稀元素鉱物が練り込まれた軟膏の数々も販売されていて、ピッチとかバンデンとか色々書いてあるのだが、何の事やらさっぱり分かりません。一番大きなサイズの軟膏は1個3万円である。原価とか考えたら元手はいくらなのだろうか…

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おまけにこれまた怪しげな、露天風呂に浸かる男性達の写真がデーンと貼りだされたパッケージの入浴剤「キゲンレアース」も目を引く。このへんのグッズも全てラジウム温泉保養センターオリジナル製品らしい。

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一通り電波な土産物コーナーに目を通した頃に砂蒸し風呂の順番が回ってきたので、入浴タイム。ここの砂蒸し風呂も普通のそれとは違い、砂にも数種類の稀元素鉱物が含まれている上、最初の問診?で伝えておいた身体の悪い部分に合わせて予め敷かれた稀元素鉱石の上に寝転がる事になる。20分くらい入浴時間があるが、終わる頃には毛穴が解放されまくりで汗びっしょりになるので、リラクゼーション効果としては上々であろう。

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さすがに砂蒸し風呂や浴場の写真は撮れなかったので、ここは入口に貼り出された看板の写真を代用するが、大人一人が大の字に寝転がれる広さのステンレス浴槽が4つ並んでいて、従業員のおっちゃんが2人掛かりで砂を掛けてくれる。その後は水風呂とラジウム風呂に交互に漬かって体の疲れを落としていく。まず都内で他にこのような砂蒸し風呂をやっている施設は他になかったはず。

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しかしオカルト感満載の温浴施設がこんな東京の外れの街にあるとは思いもしなかった。高い入浴料を払っただけに風呂上がりの爽快感も格別である。通常の風呂よりも湯冷めしにくいのは確かだが、なるべく湯冷めしないようにするなら船堀駅か一之江駅からタクシーを使うなり、自家用車で来た方が賢いかも知れません。この独特でオカルティックな空間を楽しみに行ってみてはどうでしょうか。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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