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【現存せず】新宿駅東口・武蔵野通りのピンク映画館「新宿国際劇場」

新宿の歓楽街と言えば歌舞伎町だが、一方で新宿駅東南口のごく一部にも、昔ながらの猥雑さを残したエリアが存在している。

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新宿駅東南口を降りると目の前に開けるのは「武蔵野通り」。やはり歌舞伎町と似たような繁華街。昔は歌舞伎町に負けず劣らずもっと風俗店ばかりが軒を連ねる怪しい通りだったそうだが、石原都政の浄化作戦の影響だかなんだか知らないが、歌舞伎町よりは随分大人しめの印象を受ける。

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だが、かつての通りを彷彿とさせるように、古めかしいアダルトショップの看板がそこにはある。

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歌舞伎町よりもこっちの方が駅にも近い事もあって人通りは断然多い。伊勢丹や三越など大型デパートも並ぶ新宿駅から新宿三丁目駅の間にある一等地だけあって、普通の商業施設も数多く入っている。

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浄化されて綺麗な商業地に変わっていきそうな新宿駅東口界隈に、一軒だけその場所にこびりつくかのように赤いネオンサインを放ちながら残る艶めかしい映画館。昔ながらにピンク映画を流し続ける「新宿国際劇場・国際名画座」の建物である。

この新宿国際劇場、前身となる大衆劇場「ムーランルージュ新宿座」が戦前の昭和6(1931)年に開館して以来の超老舗劇場でもある。終戦後の昭和26(1951)年に大衆劇場が閉館した後、その跡地に建てられたのがこのビルである。見た目のボロさからしてもずば抜けている。

ひっきりなしに人が行き交う新宿武蔵野通りの中にあって、その場所だけは人が避けるかのように通り過ぎていく。口にするのも恥ずかしいタイトルが書かれた、そそられる極彩色のピンク映画看板のロゴは職人による手書きのもの。大阪・新世界にある同名の「新世界国際劇場」と存在がかぶる。

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スケベオヤジ共の劣情を誘う謳い文句が容赦ない。

「熟女たちの性の乱舞!熱い股間がスクリーンを埋める!」

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昔ながらの新宿駅東口のいかがわしさをそのまま残していた名所だった「新宿国際劇場」も、2012年9月9日に閉館してしまい、この姿も見る事ができなくなった。

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映画館は二つに分かれていて、上の階段を登れば国際劇場に、下の階段を降りれば名画座である。どっちに入ってもピンク映画が目白押しでございます。要はこの映画館自体がソッチ目的のご紳士方しか入らないわけで、誰も入ろうとしないのはそのためだった。

場所が独身オヤジの楽園である大阪・新世界ならまだしも、浄化されきって普通の繁華街に変わりつつある新宿三丁目では人が来ないのも無理もないかもな。ちなみに、この界隈の映画館では他にも「新宿武蔵野館」がある。こっちは普通の映画館であり、特にツッコミどころはない。

<追記>「新宿国際劇場」は2012年9月9日に閉館。建物も解体され現存しません。跡地に建てられたビルにはパチンコ屋と「ドンキホーテ新宿東南口店」が入居している。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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