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【西東京市】ザ・西武線的駅前空間「田無駅南口」の呑み屋街と北朝鮮系在日コリアン

どうにも駅前が古臭くて場末感たっぷりで、未だに高架化も出来ていない後進ぶりが際立つ西武新宿線沿線、裏を返せば昭和の郊外風景が最も忠実に残された街並みが見られる穴場路線であると言えるが、そういうものを「西武線的」と形容するとピッタリ来そうな場所がある。

今回やってきたのは西武新宿駅から急行電車で20分そこそこで辿り着ける「田無駅」。平成の大合併で隣の保谷と一緒になって「西東京市」という妙ちくりんな新市名に変わった旧田無市の中心市街地である。始発電車がある他、同沿線の都内にある駅では恐らく久米川の次に栄えている。

北口は再開発が進み立派な複合施設やペデストリアンデッキなんかがあり割と開けているのだが、一方の南口がなんとも場末感が凄い。駅前に出たらいきなり戦後のドサクサのような呑み屋街が連なっている。

意外すぎますが田無はきゃりーぱみゅぱみゅの地元です

田無と言えばなんとか桐子こと「きゃりーぱみゅぱみゅ」さんの地元らしいんですが、彼女のイメージとはおおよそ結びつかない地味な駅前風景。出身校であるとネット上で触れられている「田無第一中学校」はこの南口から割と近い場所にあるが、ここもネット上では「不良が多い」「教育困難校」等ろくな書き込みがされていない。

しょぼくれた感じの駅南口もパチンコ屋だけはやたらと立派だったりする。DQN要素しか感じられない。直線距離的には吉祥寺や武蔵小金井など中央線沿線にも近いはずの場所だが、沿線が違うだけで全く雰囲気が異なる。同じ田無駅前であれば北口の方が圧倒的に栄えているだろう。

地域の中学校が荒れると噂には聞くものの実際はどうなのか、当事者にならないとわからんもんですが、確かに田無駅南口一帯を見ると特に石神井川沿いを中心に都営住宅が点在しまくっている。低所得者層が入居する都営住宅の多いエリアは荒れる、というのは定説中の定説。ちなみに田無一中はきゃりー以外にもAKB、乃木坂46のメンバーが出身もしくは在校生というネットの噂も出てきて真偽の程は不明だが、アイドルの下地となるのがこうしたビミョーな住環境である事は結構ありがちだ。

田無と在日コリアン、李忠成の焼肉屋、北朝鮮拉致問題…

もう一つ田無で有名人繋がりと言うと、浦和レッズ所属Jリーガーの李忠成選手(在日コリアン、2007年に帰化)の実家が運営していた焼肉屋が田無駅南口にあった事か。「プリンスプラザ田無」という、ここだけ場違いにでかいマンションと飲食店街が一緒くたになった建物があるんですが…

マンション一階部分の店舗テナントに李忠成の実家の焼肉屋「モランボン田無館」があったが、2011年頃に閉店してしまっている。モランボンは府中市に本社を置く焼肉のタレで有名なメーカーでここも「北系」の在日コリアンが興した企業として有名。恐らく系列店だったのだろう。一部ネット上では李忠成の実家がここだと触れられているが、同氏の地元は旧保谷市、隣の西武柳沢駅近くらしい。

日本代表・李忠成、北朝鮮代表・鄭大世~それでも、この道を選んだ

李忠成は杉並区阿佐谷北にある東京朝鮮第九初級学校の出身で、同じく在日コリアンJリーガーとして知られる鄭大世選手と並んで「北系」の在日社会に生きる人物である(帰化前は韓国籍だった)。浦和レッズ入団の2014年に起きた「差別横断幕事件」ではチームの退団を考えるほどショックを受けたとある。

田無南口住民の胃袋を支えるビミョーな佇まいの飲食店街、焼肉モランボン亡き現在は中国火鍋屋やインド料理店などもあって多国籍モード全開。なんでインド料理屋なのに「危なくない美味しいビール」とやらをイチオシしているのか、大丈夫かここ?

田無駅前一等地戦後のドサクサ的飲食街の「コリアハウス」

さらに田無駅南口で気になるものと言えば冒頭の駅南口真ん前にある、こちらの戦後のドサクサ感満載の飲食店長屋。一階の不動産屋も屋号が「インターネット不動産」って、なんやそれって感じですけれども、それ以外は殆ど食い物屋や居酒屋ばかりである。

建物の横っ面から裏側までを見ると、裏手のセブンイレブンの脇にも出入口が見られる。手前のインド料理屋「RAJ」は旨い安い深夜営業もしている貴重な食い物屋であると地元民には大人気。

サラリーマンの仕事帰りの時間帯になるとこの一画もにわかに賑やかさを見せてくる。大昔はマーケットか何かだったのだろうと思わせる中央通路を抜けたところにも「一国」というやきとん酒場があってこちらも非常に繁盛している。

その二軒の食い物屋に挟まれる形で、セブンイレブンの横っちょから怪しげな照明を放っている一軒の韓国料理屋「コリアハウス」。ここだけ見た目のマニアックぶりが段違いである。それほど古い店ではないらしいが、この店構えは本場韓国の路地裏食堂そのまんま。スンデやユッケジャンなどが食える、日本人には一切妥協しない本格派。

北朝鮮拉致事件第一号は田無から

北朝鮮拉致工作員 (徳間文庫)

2002年、小泉総理時代に金正日氏との日朝首脳会談で初めて北朝鮮が認めた「拉致問題」。数ある北朝鮮による日本人拉致事件のうち認定第一号となる三鷹市役所勤務の警備員・久米裕(ゆたか)氏拉致事件の実行犯が旧田無市在住の建設会社社長でサラ金を経営していた李秋吉(通名:大山秋吉)という人物(当時38歳)である。

昭和52(1977)年、主犯の北朝鮮工作員・金世鎬(国際手配中)から「我々の活動に協力しないと(北朝鮮本国に帰還した)妹のためにならない」などと脅迫混じりの指示を受け、天涯孤独で身寄りの無かった久米氏を密輸での儲け話に誘い、石川県の宇出津海岸から北朝鮮工作員に引き渡した「宇出津事件」を起こした事を自供しながらも起訴猶予処分となり、刑事罰には問われていないという。この李秋吉という人物、現在は日本国籍に帰化し、今も田無の某所で「日本人」として暮らしているらしい。存命であれば既に80歳近い。

きゃりーぱみゅぱみゅから北朝鮮拉致問題まで、ネタの受け皿が広い街、それが田無なのである。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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