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清見屋、丸越、富士デパート…無残な廃墟百貨店群!千葉県の水郷観光名所「佐原」駅前の激寂れな商店街を歩く

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成田空港と銚子の間に佐原という街がある。市町村合併で千葉県香取市の一部となったが、利根川を跨いだ先の茨城県潮来市とセットで「水郷の街」として観光名所になっている街だ。なかなか来ようと決心が付かなければここまで来ない距離感のある場所だが、東京都心からもここまで東関東道経由で片道約90キロ、1時間半近く掛かる。

千葉県香取市 佐原

そんな佐原の玄関口でもあるJR成田線の佐原駅は観光地らしく、小野川沿いに広がる水郷佐原の古い町並みをイメージして2011年に新築された二代目駅舎が出迎える。なかなか立派ですねえ。でも…

千葉県香取市 佐原

駅前の風景はかなり寂しいものとなっている。観光地である小野川沿いの水郷の町並みはここから徒歩10分程度を要する。殆ど佐原を訪れる観光客はそっちが目当てなので、我々は駅前の寂れた商店街でも眺めながら、水郷以外の町並みを色々と観察していく事にする。

千葉県香取市 佐原

駅前からまっすぐ伸びる道沿い、コインパーキングで虫食い状態になった土地にぽつぽつ個人商店が残されている。それにしてもここの商店がやけに気になったのが店の屋号が…

千葉県香取市 佐原

「宮崎勤」に見間違えそうになった件。あの事件で今まで散々風評被害に遭ってそうな気の毒な感じとなっておりました。奴の故郷はあきる野市(旧五日市町)であり佐原には全く縁がないはず。

千葉県香取市 佐原

駅前正面の道路を最初の角で東に折れると「佐原駅前商店街」。元々佐原は水運で栄えた町だったが、明治時代に佐原の伊能家をはじめとする商人が名乗りを上げて千葉県初となる鉄道建設構想(武総鉄道)が持ち上げられた事もあり、明治31(1898)年に今の成田線の元となる成田鉄道が開通している。それが昭和8(1933)年に銚子にまで延伸され、鉄道が物流の中心になっていくと次第に駅前のこちら側が中心市街地になっていった。

千葉県香取市 佐原

そんな商店街も今ではどうかというと、見ての通りの寂しい状況。昔の空耳アワーの「どの街もひっそり」の映像(千葉県の街並みがひたすら映るやつ)を思い出しますね。だけど、そんな佐原駅前商店街にもしっかりした佇まいのショッピングモールらしきものがある。「PLAZA DE ARCOS」とな?!まるでスペイン植民地の中南米の街の中心にある広場の名前みたいだがよく見るとあちこち錆びてるし結構ボロくなっている。

千葉県香取市 佐原

そして入居している店も婦人靴専門店やオバ服専門店が申し訳程度に残っているくらいで、他は空き店舗ばかりになっている。これは既に生ける廃墟モール状態。あのピエリ守山だって息を吹き返して復活したんだから、プラザ・デ・アルコスさんにも今一度頑張って欲しい。

千葉県香取市 佐原

商店街自体もあまり観光客を意識した感じになっておらず、昔ながらのオバ服屋やらが立ち並ぶ程度になっている。一応駅から観光名所までの導線上にはあるんですがね…

千葉県香取市 佐原

あと写真には収めていないが、空き店舗を居抜きで営業している怪しい催眠商法の健康食品店が地元の婆ちゃんをしこたま集めて得体の知れないセミナーをやっていたのを目撃にした。こういう寂れた街には絶対居るよなあいつら…

千葉県香取市 佐原

そしてこの界隈の住所は「香取市佐原イ」。千葉県の一部ではよく見かける「イロハ地名」である。特にこうした地名は千葉県の北東部とか、あと石川県でもよく見かけますよね。

千葉県香取市 佐原

これだけの街にやってくると街角のブロック塀に貼り付けられているような広告までいちいちレトロで、男性かつらの広告の「プライベートを守る完全個室」「(有)アダムとイブ内」というのがじわじわ来る。確かに広告の通りの店舗が佐原高校前にあるので、こう見えて実は現役なのだ。

千葉県香取市 佐原

そんな駅前商店街を抜けると、恐ろしく老朽化した商店ビルが現れた。三階建てでそれほど大きなものではないが、窓の意匠には崩落防止用の養生ネットが被せてあったりするのがヤバげである。その下はフツーにペットサロンとやらが使ってらっしゃるんですけどね…

千葉県香取市 佐原

すぐそばの四つ角に出ると隣接するデパートっぽい建物が見られる。うん、こりゃ間違いなく元デパートだな。だって「丸越百貨店」と書かれた看板まであるんだもん。もっとも、昔の地方都市における「百貨店」という表記は、往々にして個人商店がちょっと大きくなった程度のものだったりするので、この規模だと言わずもがなである。

千葉県香取市 佐原

しかしそれだけでは終わらないのが寂れた水郷都市佐原クオリティ。丸越百貨店の真隣にももう一軒、似たような三階建ての百貨店ビルが廃墟と化していたのだ!一階部分の道路に面した店舗スペースもシャッターを下ろしたままでテント屋根もビリビリに破れ落ちている。ああ、無残…

千葉県香取市 佐原

こちらの建物は「富士デパート」という名前だったそうで、建物に近付くと外壁の塗装も同じように崩落が激しく、かなり気の毒な姿を晒している。実は商店街側に面しているペットサロンはこの富士デパートと同一のもので繋がっている。

千葉県香取市 佐原

もう二度とシャッターを開ける事もないであろう、富士デパートの一階店舗スペース。地元のヤンキーに落書きされてしまっていて、泣きっ面に蜂状態。同じ千葉県で言うなら木更津駅前も相当激寂れで酷かったが、佐原の駅前もかなりのものである。

千葉県香取市 佐原

さらに「丸越百貨店」「富士デパート」の真向かいにだだっ広い空き地があるのだが、実はここも「清見屋」という地元デパートの廃墟がそびえていたのだ。昭和の時代には佐原で一番のデパートだったともいう存在。しかしモータリゼーションの影響で郊外に流れる客を繋ぎ止める事もできず2004年に自己破産。建物は2014年5月頃から解体工事が始まり、今では見ての通りの更地に。清見屋の廃墟をこの目で見る事は叶わなかった。

千葉県香取市 佐原

佐原・潮来・鹿嶋、チバラギ水郷三都の一角を成し、かつては繁盛を極めていたであろう佐原駅前商店街の今の姿、なかなか心に突き刺さる光景ではあるが、富士デパートを裏側から眺めるとこんな感じになりますよ。しかし、廃墟デパートが同じ場所に三軒も向き合っていた街って、なかなか無いよな…なお、佐原には1997年まで十字屋(ポポ)というデパートもあり、佐原駅前にあった百貨店が全て閉店した事になる。

千葉県香取市 佐原

富士デパートの建物もそのうち何かの拍子で取り壊される事になるのだろうが、建物の一部でまだペットサロンが営業している事もあってか、現状ではそのまま放置プレイをかまされている。外階段の錆び具合がかなり酷い事になっていて、今にも崩落しそうな勢いだ。

千葉県香取市 佐原

さらに駅から小野川沿いの観光ゾーンに向けて歩いて行くと「東通り商店会」というのもあり、こちらも昭和全開な佇まいの寝具・呉服の店やらちばぎんの支店やらスーパーなんぞが建ち並んでいるが、先程までの廃墟デパートだらけの気の毒な寂れ具合ではない。

千葉県香取市 佐原

佐原市民の台所であろう「志田ストアー」はバリバリの現役。土着の爺さん婆さん御用達である。この並びの道沿いにもたい焼き・タコ焼きの店があったりオツな食い物屋が何軒か並んでいるが、営業時間を過ぎてしまったのかどの店も閉まっていた。まだ佐原の街歩きレポには続きがあるのだが、それはまた次の機会に。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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