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ギャンブルタウン府中市の大穴激渋物件「大東京綜合卸売センター」でお買い物しよう

新宿から京王線でゴトゴト揺られてやってくる多摩の一大ギャンブルタウン「府中市」。東京競馬場と多摩川競艇場を市内に擁し、大田区にある平和島競艇場の運営もしている。ギャンブルラインの異名を持つJR武蔵野線も終点は府中本町。まあ、そういうイメージばっかり湧いて出てくるんですが、今回来たのはそういう場所ではない。

府中市南部の矢崎町に「大東京綜合卸売センター」なる、どえらく年季の入った卸売市場があるという話を聞きつけて、中央フリーウェイ(By荒井由実)もとい中央道をかっ飛ばしてやってきたのだ。建物屋上の大看板からして昭和の貫禄満載である。なんぞここは。

元々この場所は近隣に本社を構える天体機器メーカー(プラネタリウム製造)「五藤科学研究所」の社長が「アメリカの郊外にある大型スーパーを日本でもやりたい」という願いのもと問屋を一同に集めて開業したという経緯があるそうで、当時としては画期的な商業施設だったのだろう。

昭和41年開業、府中市民のお買い物パラダイスはレトロ一色

大東京綜合卸売センターは昭和41(1966)年から50年以上の長きに渡って当地で卸売市場を運営している。施設は半世紀過ぎても廃れもせずに活況を呈している。駐車場にもひっきりなしに出入りする買い物客の車の姿が。さぞかし愛されてますねぇ。 三多摩エリア最大とホームページに自称する通りの名門であるわけだが、恥ずかしながら当方、最近まで知りませんでした。

いかんせん建物が半世紀前の設計なので、スロープで登られる屋上駐車場はかなり無理くりな印象。エレベーターとかもないので、ベビーカー車椅子利用者は平置きに止めるのが無難かと。某業務スーパー顔負けの「便利スーパー問屋 泉屋」が建物西側に鎮座している。食い物全般がお安く仕入れられ、飲食業経営者にはありがたい。

ともかく55年モノの卸売市場だもの、あの築地市場だって83年も経って2020東京五輪を前にようやく取り壊されたけれども、それに近い貫禄があるのは容易に想像できる。野菜等の入っていたダンボール箱が捨てられている市場利用者のゴミ置き場も味わい深い。ぶっとい明朝体で「魚滓置場」と書かれているあたりがじわじわくる。

ドライアイスを扱う業者のスペースにも歴史をひしひしと感じさせる。豊洲に移転した新市場は予想通りなーんの風情もへったくれもない空間のようで白けムードのようなので、多摩住みの方々は今後ますますこちらに来られると良い。朝5時からやってるし。(場内各店舗の営業時間はそれそれ違うので要注意)

で、外回りのレトロ具合にムッハーと鼻息荒くしてテンションを一回り上げた後にはそろそろ屋内に突撃しましょうかね、ということでお魚さんのイラストがでっかく描かれ「魚御殿」と記されたゲートから入ることにする。

市場屋内は碁盤目状に通路が配されておりその両側にかなりの数の生鮮食料品店が連なっている。「築地」のような玄人向け感もなければ、場違いな外国人観光客がはしゃぎまわっている様子もなく、いたって地元民向けのローカル感漂う卸売市場であることがわかる。

地元民が知る人ぞ知る的な名店も多いようだが、どんな品揃えなのかは現地でお楽しみ頂きたい。意外に子連れ客が多いんですよね。食いざかりの子供が沢山いるようなご家庭にはさぞかし家計が助かる優良店舗が豊富にあることでしょうな。

さすが卸売市場だけあって鶏卵だけを扱う専門店まであるのだが、卵10個パックが見ての通りの激安価格で売られていたりして、ビンボー心をいたずらにくすぐられる。こりゃ普通のスーパーに行かなくなるわ。しかし張り紙には「モヤモヤさまぁ~ずの放送で紹介された」云々書かれていて、こんな場所にまでやってくるテレ東の抜け目のなさをここでも思い知らされる。

アジアン食材買うなら大東京綜合卸売センター

それから大東京綜合卸売センターには中華食材やアジア食材の専門店も複数営業している。外国人コミュニティが東京東側ほどお盛んでもなく上野アメ横センター地下食品売場が遠い多摩エリア住みのガチ中華圏出身者には涙がちょちょぎれるお買い物空間ではなかろうか。

中国韓国フィリピーナ、よってらっしゃい見てらっしゃい的なアジア食材店。このロケーションなら八王子あたりからも来るだろうし、外国人が地味に多い福生や羽村のあたりからもわざわざ珍しい食材を求めてやってくる客もいそうな気がする。

ワイルドすぎるキッズコーナーであなたのお子様の感覚が鍛えられる

大東京綜合卸売センターでお買い物中にさぞかし退屈がるお子様には、この通り、どう見ても撤退した店舗跡の居抜きだろオイ、的な佇まいのキッズコーナーがあるので、親御様も大助かり必至。ブロック塀に四方を囲まれ、コカコーラの赤い鉄製ベンチが並んでいて、中にある遊具はIKEAで数千円で売ってるやつだったりするワイルド&チープ感。さぞかしお子様達の身体&経済感覚も鍛えられる事だろう。万が一の大地震発生時はすぐにブロック塀から離れてくださいね。無理だろうけど。

もはやちょっとしたゲームセンター状態である。ここはただの卸売市場ではないのだ。年代を飛び越えて人々が集う総合アミューズメントパーク化しつつある空間なのか。

ヨシ、腹減ったぞ!市場メシでも食ってやろう

大東京綜合卸売センターには飲食店も豊富にございます。数々の卸売市場を巡っては「市場メシ」とやらをアテに飲み歩いているようなクラスタの方々も満足して頂ける事請け合い。ラーメン、そば、うどん、洋食、マグロ丼…まあまあ、そこそこ無難なラインナップですが…

アジア食材店から発せられる香辛料の匂いでなんだかアジアンなスイッチが入っていた我々はこちらの「府中卸売珈琲店」が気になってしまいまして、ちょっと今どきな感じの店構えで古臭い市場にフレッシュな雰囲気を醸し出しておられます。基本珈琲屋なんですが、よく見ると肉系やアジア系のお弁当が売られている。

カルビ丼単品、ガパオライス、コーヒーセットを昼食に注文。さすがギャンブルタウン府中市における市場メシだけのことはあって米も肉の量もやたらと多い。下北沢だの何だのにありそうなケチ臭いオサレカフェ飯とは一線を画している。700~800円で腹一杯食える。

…で、こういう場所で食ってたんですけど、それもまた風情ってものでしょうか。奥の席でオッチャンが肉丼ガッツリ食らってますね…ちなみに同店舗は9月頃に市場内の別の場所に移転しているので、現在は様子が違ってます。

さてこの大東京綜合卸売センター、一応府中本町駅や西武多摩川線のドンツキ・是政駅が一応の最寄り駅で、徒歩でなんとか来られる範囲にある。 場所柄東京競馬場帰りのギャンブラー親父どもが隣接するサントリーのビール工場の見学とハシゴして来る客も多いようだ。さすがギャンブルタウン府中市(これ言うの何度目だ)だけのことはある。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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