秋刀魚焼きまくり「目黒のさんま祭り」 (1)

9月に入り世間は長い夏が終わり学校では二学期が始まる…というシーズンなのだが相変わらずうだるような暑さが続く中、皆様いかがお過ごしでしょうか。
秋の味覚と言えば「さんま」。秋刀魚と書いてサンマと言うように秋には欠かせない魚で食卓で回転寿司屋で食べずには居られない日本人の大衆魚な訳だが今年はこの異常気象でサンマが不漁ですこぶる高騰の気配。
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そんな中で開催が危ぶまれていながらも例年通り開催した恒例のイベント「目黒のさんま祭り」の様子を一目拝もうと、我々取材班は普段あまり訪れる事もない目黒駅を訪れた次第である。
DEEPさとは縁遠い目黒駅が一年で最も滑稽な風景を見せる一日が、9月第一もしくは第二日曜日に開催される目黒のさんま祭りの日。


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駅前の目黒通りに目をやると我が目を白黒と疑うかのような光景が広がっている。しかし目白ではなくここは目黒なのである(住所は品川区だけど)煙がもうもうと立ち上がる中大勢の人だかりが目黒通りを占拠している。あれは火事か騒動か、いや、秋刀魚をひたすら焼いているだけなのだ。
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この「目黒のさんま祭り」、歴史は浅く今年で15回目。品川区上大崎、目黒駅前商店街振興組合青年部の主催で1996年から毎年行われている祭りで、元ネタは知られている通り落語のネタ「目黒のさんま」から来ている訳だが、地価高騰でコンクリートビルだらけになって寒々しい街となった目黒を活性化させる為に始めたものだとか。
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落語のネタにあやかって、ひたすら路上でさんまを焼きまくり参加者に振舞うというのが祭りのメインコンテンツなのだが、主役のさんまは毎年、岩手県宮古市の三陸海岸からトラックで直送されている。
サンマ以外にも、目黒通りを挟んだ向かいの誕生八幡神社では落語会が開かれるなど、色々と賑やかである。
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それが近年になって「アド街」で前日放映されたりテレビニュースで大々的に報じられるようになり訪問客が増加。しかも今年は折しもの異常気象による不漁で地元宮古市での「大漁祭」も開催を断念した経緯もあって(→詳細)目黒でも開催が危ぶまれていたが、地元PRの為に宮古市側が高騰するサンマ調達のコストを自腹で切って、中止を免れたという形だ。このサンマは宮古市から毎年無償で提供されている。
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そんな裏事情を知ってか知らずかタダで食えるサンマ欲しさに沢山の人々が押し寄せる目黒のさんま祭り会場。昼前にやってくると既に身動き出来ないくらいの状態になっていた。
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目黒駅前ではこの一日だけで約7000匹ものサンマが一斉に炭火で焼かれた。汗だくになりながらサンマをひたすら焼き続ける地元商店街のスタッフ一同。熱気がほとばしる。
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網の上に置かれるやいなやあっという間に旨そうな匂いを放ちながらこんがり焦げていくサンマ達。焦げすぎない絶妙のタイミングで来場者に続々振る舞われる。
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目黒通り沿いではこんな光景が朝から夕方まで続くのである。運営する側もただただ体力勝負だ。9月でも上旬ではまだ残暑も抜けきっていない。
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しまいには大量のサンマを焼く煙で目の前が見えなくなる。
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長い行列の末にようやくサンマにありついた来場者を待ち構えるは、わざわざ徳島からやってきたすだち大使のお姉さま方。サンマは宮古から届くが、サンマに掛けるすだちは毎年徳島県神山町から届けられる。
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すだち大使のお姉さま、来場者が持つサンマの乗ったトレイにひたすらすだちを載せ続けるだけの簡単なお仕事です。徳島と言えば阿波踊りとすだち以外は影が薄いマイナー県。ここぞとばかりに地元をアピールする。東京じゃなくて大阪だと割とメジャーなんだけどね、徳島。
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すだちを貰ったら次はべったら漬も貰って完了である。日本橋の東京新高屋のべったら漬だ。しかしここまで辿り着くのが大変。詳細は次のページで。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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