東京の地理に詳しい知人の話で「一度信濃町と言う所に行ってみろ、凄いから」という強いお勧めを受けて、2007年の真夏の暑い中、新宿から総武線各駅電車に乗って信濃町駅を目指した。
新宿御苑、神宮外苑、赤坂御用地など、皇室関係の敷地が数多くあるお陰で首都のど真ん中にありながら広大な緑地と自然環境が残ったエリアが存在するのは、東京に来て驚く事の一つである。そんな絶好のロケーションの土地が、とある新興宗教団体によって次々買い占められているという話を聞いたのは、もうかなり昔の事だ。
2007年夏、初めての信濃町
公称1000万人、日本最大の新興宗教団体「創価学会」の本拠地がここ信濃町にある。一体どんな場所だろうという好奇心だけでやってきたのだ。
信濃町駅の改札を降りた、駅の構内からして既に教団関係の広告ばかりでありヤバイ。
「信濃町饅頭・信濃町しぐれ 三色味」と書かれた饅頭屋は和風とは似ても似付かぬ鮮やかな青黄赤の極彩色大勝利カラーに包まれていて非常に香ばしい。信濃町限定の代表的な土産物だ。
赤色には梅、黄色には栗、青色にはずんだ餡が使われているのだそうだが、この青はどう見ても正常な食品の色には見えないぞ。
学会員ではない人でも、神宮球場や、この慶応義塾大学病院は足を運ぶ機会があるだろう。この病院は過去に前総理大臣安倍晋三氏が運ばれたり首を吊った松岡利勝農水大臣が運ばれたりするなど、政府要人などの大物が利用している。
他にも、謎の死を遂げたZARDの坂井泉水氏が転落した螺旋スロープもある。この件も事故だったのか自殺だったのか結局謎のままだ。
だが、それよりも信濃町と言えばやっぱり青黄赤の大勝利カラーである。町中至るところに大勝利カラー。ここはルーマニア領ですか?
しかも、このステッカーをよく見ればわかるが、信濃町商店振興会のものだ。商店街からして既にSGIの配下にあるということなのだろう。いやはやたまげました。
信濃町から四谷三丁目までを南北に抜ける外苑東通り。ここにも創価専門仏壇店や書店などの関連店舗がズラリと軒を連ねる。
本当は一歩裏通りに入っていくと凄まじい密度で創価関連施設が密集しまくっているのだが、今回は写真なしです。ヘタレですみません。
ちなみに、この界隈では普通にカメラを持ってうろつくだけでも謎の警備員に尾行されたり、「何か御用ですか」とさりげなく尋問されたりするという。
政府中枢がある霞ヶ関や永田町さえも、明らかに怪しげな挙動をしない限りはそこまで言われません。別に私有地内を不法侵入しているわけでもないのに何も問い詰められる筋合いなどありませんが、一体、この街に何があるんでしょうかねえ。
創価関連施設を抜きにすれば、外面は東京山の手の素朴で古い下町といった感じで、まあお上品な街なのだが…歩き回っていても、人の生活の臭いがあまりしないのが気になって仕方が無い。地区の人口は創価関連施設の進出と反比例して流出する一方だという話もあるくらいだからな。
たまに別の香ばしい政党ポスターもベタベタ貼られているのが印象的ではあるが、ここではやはり少数派なのである。
最初から最後まで気が抜けない宗教タウン信濃町散歩でした。


最新記事 by 逢阪 (全て見る)
- DEEP案内謹製「絶対に住みたくない街ランキング」神奈川県版2021 - 2021年3月18日
- 【人権と犯罪】今から半世紀以上前に埼玉県狭山市で起きた「狭山事件」の現場を歩く - 2021年2月19日
- 【ニッポン大移民時代】南米タウン化した神奈川の田舎町「愛甲郡愛川町」に行ってきました - 2021年2月13日
- 【町田駅からバス】一応これでも東京都!町田の外れのマンモス団地「木曽山崎団地」を見物する - 2021年2月10日
- 【難読地名】浦和のド外れ「さいたま市緑区道祖土」には何があるんですか【唐揚げ定食】 - 2021年1月13日