【足立区】南花畑五丁目「都営保木間第5アパート」に東京辺縁部の闇を見た

当方が足立区で最もガラが悪いと認識している「竹ノ塚」エリアの中でも、外れも外れ、隣が埼玉県八潮市に面している花畑や南花畑といった、まさに東京辺縁部と呼べる地域には、まだまだ知られざる人々の営みがある。そんな地域では、よもやこんな所まで「東京」なのか…と絶句するほどの衝撃を受ける事がままあるのだ。

今回やってきたのは、東武伊勢崎線(意地でもスカイツリーラインとは言わない)竹ノ塚駅から東へ約2キロ離れた、足立区南花畑五丁目付近である。ここまで来ると、警察は竹の塚警察署の管内であるには変わらないのだが、もはや「竹ノ塚」と呼べる範疇の場所でもない。実際に鉄道アクセスも新しく出来たつくばエクスプレス線六町駅の方が若干近くなるが、住民の足はやはり竹ノ塚駅から出ている路線バスに頼らざるを得ない、陸の孤島である。

足立区花畑地域は都営住宅だらけ。そして満遍なくチャイナ化が進む

竹ノ塚駅から出ている路線バスで、その名も「第五都営住宅」というバス停で降りて少し歩くと「都営保木間第5アパート」という中規模の都営住宅群が現れる。ここに限らず、住所が花畑・南花畑となっているエリアは非常に都営住宅が多い。交通便の悪さも相まって、都心に通うスーツ姿の普通の勤め人が好んで住むはずもない立地である。

花畑地域の都営団地はおおよそ昭和40~50年代に造成されたものが多いが、この保木間第5アパートも昭和42(1967)年に建てられている。高度経済成長期に地方からの労働者をバンバン受け入れて、それが現在高齢化して生活保護受給者だらけになっている構図が容易に思い浮かぶ。まるで大阪市のように。

また、花畑・南花畑に属するこのエリアに住む貧困層が、自転車なり車なりで川を跨いだ先の埼玉県八潮市にあるパチンコ屋なんぞに遊びに行く事も多いようで、2010年にあったパチンコやすだ八潮店店内で発生した刺殺事件で捕まった男も花畑在住だった事を思い出した。隣の八潮とセットでこの地域を見ると、この地域の酷さが理解出来てくるはずだ。

保木間第5アパートは5階建ての中層棟ばかりが22棟立ち並ぶ、総世帯数800余りの団地である。住民は例に漏れずご老人だらけ。団地の三ヶ所に児童公園があり、団地北西側に給水塔もそびえる、昭和の団地のお手本のような造りとなっている。

団地内の至る所に恐らく不法耕作と思われる家庭菜園やガーデニングが見られる。これも”団地あるある”な光景だが、当地が陸の孤島のような団地だけの事はあって、高齢者の数少ない楽しみとなっているはず、やれ不法占拠だと責めるのは野暮な行為なのかも知れない。

そしてこの団地もやはり近年はチャイナ化がじわじわ進んでいるようで、小さなベランダに不釣合いなほど巨大なパラボラアンテナを置くお宅がちらほらと見られる。何度も言っているが、これは中国などの衛星放送を受信するためのアンテナで、これが置いてあるお宅は高確率で中国人世帯だ。ちなみに保木間第5アパート以外の団地も今回見物しているが、他の団地でも同じ光景が見られた。

廃墟化する団地の商店街

団地の中央部にある14号棟の一階部分がちょっとした商店街になっているので覗いてみる。しかし遠目に見ても廃れている事は明らかだ。花畑地域の団地では他でもそこかしこでこのような廃れ団地商店街を目にしてきたが…

その中でも最も商店として体裁を保っている「酒・たばこ・食料品」を扱う「横島酒店」。昭和な佇まいそのまんまだが、団地住まいの高齢者には有難がられてそうな店だ。飲料自販機が3台、タバコ自販機1台も据え置かれ、タバコと缶飲料に限っては24時間調達可能である。

ただ他の店舗がこの通りのシャッターストリート状態になっており限界集落っぷりが容赦ない。空き店舗に公明党ポスターが貼られる光景もお馴染みだが、足立区民は(都営住宅住みの低所得者であっても)自家用車保有率が高く、今どきの住民は車で郊外の大型量販店で買い物を済ませるのが常であろう。

団地が出来た昭和40年代から何も変わっていない店の看板と、その佇まい。そのうち十年やそこらで建て替えの時期が来たら解体されて無くなる運命か。

ヤクザの高級車が停まっている団地

団地内にある児童公園も、遊んでいる子供の姿は皆無である。よくマスメディア等は多摩ニュータウンの永山団地なんぞを槍玉に挙げて「高齢化・都会の限界集落」ぶりを伝えるが、どっこい足立区にもそんな場所がゴロゴロ転がっている。

しかし驚いたのは児童公園脇に明らかにヤクザな風貌のおじさんが乗った高級車がこれ見よがしに停まっていた事だ。ナンバーも足立ではなく何故か「名古屋」だった。ヤクザおじさんは荒々しく窓の外に痰を吐き捨てて、颯爽と団地を後にしていった。

都営住宅内に置かれた不自然な防犯カメラは一体何のために置かれているものだろうか。もしかしたら…

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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