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東芝工場と競馬場厩舎のある街、川崎市幸区小向町にある激レトロ市場「小向マーケット」を見に来た

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この所、凶悪少年犯罪の舞台として注目度が俄然急上昇している「川崎国」もとい神奈川県川崎市…多摩川に沿って様々な昭和の情景(主に貧民窟)が残されているこの土地の奥深さたるや、スルメの如く「噛めば噛むほど」味わい深いものがある。

川崎市 幸区 川崎

小向美奈子さんがまたアレ関係で逮捕されてしまったのをきっかけに、そう言えば「川崎にも小向という地名があったな」とふと思い出してやってきた幸区小向地区。JR・京急川崎駅の北側2キロの位置にあり、東芝のでかい工場と厩舎がある事で知られる街ですね。

川崎市 幸区 川崎

以前訪れたギャンブラーオヤジの聖地である「川崎競馬場」の厩舎が、競馬場本体から遠く離れた幸区小向仲野町にあるという事なので一度見に行こうと思っていた。それはどこかと地図を眺めると、なんと戦後の不法占拠スラムで名高い「戸手4丁目12番地」のすぐ北側なのであった。

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確かに現場にやってくると河川敷には練習場が広々と用意されており、土手を挟んだ西側に厩舎がある。早朝時間帯に訪問したら、競走馬と騎手の方々が練習している風景を土手の上から眺める事も可能らしい。早起き苦手なので見てませんけどね…

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川崎競馬場の小向厩舎は競馬場が出来て間もない昭和25(1950)年当時からあるもので、土手の上から見える厩舎内の建物も一部その当時から使われているものがあって、結構レトロな佇まいがそそられる。小向厩舎ではお馬さんの健康を損なわない為に、一般向けの内部見学は行われていないので、我々は土手の上からボケーっと眺める事しか出来ん訳です。

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河川敷の練習場と厩舎の間は土手沿いに車道となっているので、深夜早朝の練習時間帯には馬が信号を渡って行き来する事になる。「馬横断注意」の珍しい看板があるのはこの為だ。

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幸区小向仲野町の町域の半分が厩舎で、もう半分は県営及び市営住宅、一般家屋が立ち並ぶ住宅街である。団地も小奇麗な状態であって、戸手四丁目の例の地域みたいな悲愴な感じではない。

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県営住宅に向き合う形で個人営業のコンビニやら銭湯なんぞが並んでおります下町風景は川崎リバーサイドならではのもので、御幸湯というオツな佇まいの銭湯、朝風呂はやっていないみたいですね…

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そこから南側に伸びる路地に入っていくと町名が「小向町」に変わり、一層車幅が狭まり古い木造家屋が密集する路地裏風景へと変わる。その入口には八百屋などもあり、地味に地域住民の生活を支えている市場となっている。

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この道沿いに歩くと、小向厩舎の初期建造物にも勝るとも劣らない昭和のトタン葺きバラック風味の家屋が連なる光景が広がり、一気に昭和30年代にタイムスリップしたかのような状況へと変わる。その中心とも言える存在が…

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こちらのバラック市場、その名も「小向マーケット」なのである。周囲のバラック家屋に囲まれた親玉的存在のように佇んでいるこの市場、恐らくは昭和30年前後に建てられたものであろうと思われる。そして今なお現役で、入口には惣菜と弁当の店もある。

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市場の構造は非常にシンプルであり、中央通路に沿って十数店舗の個人商店が連なる昔ながらのスタイルである。半透明トタン葺きの屋根が被せられているので、雨風をしのいで買い物ができる人に優しい設計だ。

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そしてこの色あせた万国旗がくどい程掲げられているこのセンスの良さ…西のレトロ市場の横綱である大阪・寝屋川市の「京阪トップ商店街」に通じるものがある、独特の迫力である。

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市場の古い店舗配置図を見る限り、かつてはこの小さな市場の中に青果店・鮮魚店・精肉店・茶舗・食料品店・菓子店・洋品店・履物店・化粧品店などが16店舗分びっしり連なっていて、開業当時の古めかしい看板もそのまんま残されている。

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その店舗の半分以上が廃業してしまっているが、未だに地味な老人向けの衣服が陳列されている洋品店やお茶屋さん、それに豆腐屋、表の惣菜屋なんかは現役で頑張っているのである。

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この幸区小向町、最寄り駅が近くには全く存在せず、敢えて最寄り駅を言うと南武線の鹿島田駅から徒歩で30分近く歩くか、同駅もしくは川崎駅からバスで来なければならない不便な立地にある。この市場があるおかげで生活が助かっている住民も多いはず。また一人、豆腐屋の前にお客さんがやってきた。

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毎月8日、18日、28日は特売日だったらしい小向マーケット商店街…今でも特売日ってやってるんでしょうかね。「毎度有難う御座居ます」と直書きされた板壁も配電盤や時計なんかも、昭和30年代そのまんまですよね。これはガチ過ぎる…

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小向マーケットの中央通路を抜けて反対側に出る。こちらも渋すぎる佇まい。もっともこちら側から見ると廃墟っぽさが出ていてなかなか心理的に来るものがある。以前はこの隣に「スーパーのざき」があったのだが、なんと廃業してしまっている。不便になりましたね…

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小向マーケットの外側に目をやると、未舗装の細い路地があり、それぞれの店舗が一般家屋として機能しているのが一目で分かる。これは市場兼住宅なのである。二階部分の取って付けたような簡素なバルコニーも非常に素晴らしい。

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もはやアーティスティックですらある、継ぎ接ぎだらけの戦後のバラック建築…一部は廃屋化しており存続も時間の問題か…とも思われるので、早めに見に来て小向マーケットで豆腐の一つでも買ってみては如何でしょうか。

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なお、マーケットからすぐ南側の小向バス停の前にももう一つ「小向日用品売場」という兄弟分がいるので見落としのないように。こちらは魚屋さんが一軒営業しているだけでした。こんな意外なレトロが駅から離れた場所に残っているもんなんですね…


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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