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赤羽駅西口・公団赤羽台団地 (1)

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埼玉県民がJRで東京にやってくると必ず最初にたどり着く「赤羽駅」。東口は胡散臭いパチンコ密集歓楽街や鰻の匂いが充満する一番街などがあり、なかなかの賑わいを見せる繁華街なのだが、一転して西口に降り立つと拍子抜けするようなニュータウン的駅前ターミナルに変わる。
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なんだかどこぞの郊外都市の駅前みたいな無味乾燥な佇まいを見せる赤羽駅西口。ランドマーク的複合ビルやイトーヨーカドーがある程度で、少しも心の琴線に引っかからない。
駅前のバスターミナルからは、周辺一帯の団地へ向かうバス乗り場があるが、都営バスではなく、主に埼玉南部を走る「国際興業バス」の車両ばかりだ。


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西口の再開発完成時にバブルのノリで作られたものだろうか、たいそうおめでたそうな七福神の銅像のお姿が見られますですよ。恵比寿様が鯛を振り回しているのか?よくよく見るとMADな七福神である。
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赤羽駅西口の広場を離れて少し進むと唐突にトンネルが現れる。赤羽台トンネルだ。この場所は東京山の手の武蔵野台地の端っこにあたる。
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トンネルからはひっきりなしに路線バスが出入りしている。歩行者が先に進むにはこのトンネルの上に登る階段から行く事になる。
で、この赤羽台トンネルの上に大規模団地がある。
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昭和37年に造成された「赤羽台団地」だ。公団住宅としてはかなり古い部類に入る団地である。団地の案内図が描かれた看板が半分くらい茂みに隠れてしまっているのがいかにも時間の流れを感じさせる。
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ほどなく現れるのが「赤羽台トンネル」設置記念碑である。どうやらトンネルは団地よりも後に出来たものだそうだ。団地のど真ん中を突っ切る道路が出来る計画が立ち、それは交通上危険だということで道路を地中に埋めろと主張する住民の意向が実現した形となっている。
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この赤羽台団地の敷地は旧陸軍被服本廠であり国有地だった。北区赤羽や十条を中心とした東京23区北部には旧軍関連の施設が数多く存在していたのだ。
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赤羽台団地もおよそ半世紀の歴史を刻んだ古い団地であるがゆえに、老朽化のため次々と建て替え工事が始まっている。団地の1階が商店街になっているのは高島平団地などでもお馴染みの風景。住居と買物スペースが共同になっていて非常に便利。
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しかし当の商店街はというと見事にシャッター街と化していて無残な姿を晒していた。ごく一部には現存する個人商店が並んでいるものの、寂れ方は凄まじい。やはり赤羽駅西口のイトーヨーカドーに客を奪われているのかも知れない。結構駅から近いし。
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いずれこの団地も建て替えの運命が近づいているのかも知れない。同じ商店街でも流れている時間が駅前商店街とは全く違っていた。
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食料品の店はすっかりヨーカ堂にお株を奪われた形のようで寂しい限りだが散髪屋や美容室はやはり固定客が着くからだろう、元気に営業中。
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「皆さまの楽しい お買物の街 赤羽台団地名店街」
看板のレトロ具合が半端ない。
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一部の団地萌えマニアには赤羽台団地と隣の桐ヶ丘団地はまさに「聖地」とも言える場所だそうで、確かに素人目に見ても規則性の正しい団地の建物や部屋の間取り、窓の配置といった様々な要素が、ある意味とても美しく見えるのだろうか。
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ニュータウンとして憧れの的だったはずの団地も半世紀が過ぎると、活気が失われて高齢化著しいのは古今東西問わず。赤羽台団地の界隈を歩いていても全く子供の姿を見ることはなかった。
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団地をさらに奥へ進むと、赤羽台団地と連続した「桐ヶ丘団地」というこれまた巨大な団地群が姿を現すのである。赤羽界隈の団地群で驚くべきなのはその数の多さだ。赤羽台、桐ヶ丘の2つの団地群を合わせると単純な面積は高島平団地よりも広い。
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団地の裏には戦前からひょっこりそのまんま残ってそうな民家の姿もある。東京における住宅文化を観察するのに赤羽台はもってこいの場所だ。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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