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江戸川橋界隈 (7) 胸突坂と水神社

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江戸川橋駅から神田川沿いにのこのこ歩いてきた訳だが、関口芭蕉庵のある所までやってくると最寄り駅は東西線早稲田駅の方が近くなる。

相変わらず深いコンクリート堤防の下に流れる神田川と、高級結婚式場を備える椿山荘のホテルを横目に進む。



神田川から早稲田方面に行くと印刷工場が多い路地を跨いで新目白通りを挟んでリーガロイヤルホテル、その向こうに早稲田大学キャンパスが連なっている。

神田川に架かる駒塚橋を渡った先、関口芭蕉庵の前から目白台に掛けて続く「胸突坂」はその名前からして険しそうなイメージが漂う。
今では登りやすくなってはいるが、その昔は胸を突くようにして登らなければいけなかったというのが坂の名前の由来だったそうだ。坂は一直線に伸びているが、その両側は鬱蒼とした森に囲まれている。
タモリ倶楽部のロケで胸突坂にやってきて「軽井沢」と偽ったという話があって笑えるが、確かにこの場所に立つと軽井沢かどこかリゾート地の山の中と間違えても何ら不思議はない。

しかしこんな坂でも意外に昇り降りする通行人の姿が多く、特に学生の姿が目立つ。坂の上には和敬塾という有名な学生寮があり、早稲田・東大をはじめ各大学に通う学生が多く暮らしている。

胸突坂を挟んだ東側は関口芭蕉庵があるが、西側には神田上水の守護神として祀られる「水神社」がある。

鳥居と階段の向こうに2本の巨大な銀杏の木がそびえていて見るからに凄まじい。
遠景から見ると、ここが東京ではなくどこかの地方の田舎の里山風景を切り取って持ってきたかのような感覚に陥る。

参道の階段を登り終えると、ちょうど2本の銀杏の巨木の間を抜けて境内に至る。

神社自体は大きなものではないが、これも芭蕉が神田上水の改修工事に携わっていた時代にこの場所に水門が作られ安全祈願のために作られた神社らしく、地味に歴史が深い。

また、神社の入口にも草むらに覆われて目立たなくなってしまっているが、古い庚申塔が置かれていて三猿の姿を確認出来る。

それはそうとこの場所に来るとあちこちに猫に関する注意文が書かれた張り紙が見られる。どうやらこの場所で猫が飼育されているらしい。野良猫なのか捨て猫なのか飼い猫なのかよくわからんが…

とにかく張り紙の数が尋常でなく多い。何枚もある注意文をよく読んでみるとどうも地主か近隣住民が野良猫に餌を与えているような感じがする。

しまいには猫についての話どころか、猫の世話をすると名乗り出た人が結婚してマイホームを買った云々と他人のエピソードまで容赦なく書かれていたりして生々しい。

猫を捨てて行く人間、猫を拾っていく人間、猫の世話をする人間、誰がモラルのある人間なのか誰が悪いのかという水掛け論は言い始めたらキリがない。

最近じゃ猫にまつわるトラブルで人を刺し殺したりする奴もいるくらいだ。つまりは触らぬ猫に祟りなし。動物愛護と綺麗事を言っても本質的には結局人間のエゴなのである。
それにしても水神社前の空き地には立派な餌やり場が置かれていて、それはそれでどうなんだと思ってしまうわけだが。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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