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酉の市起源発祥・浅草千束「鷲神社&長国寺」 (2)

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引き続き、浅草・千束の鷲神社と長国寺の酉の市の様子をお伝えしたいと思う。ちなみに我々東京DEEP案内取材班が訪問したのは平成20(2008)年11月29日の「三の酉」である。
「三の酉がある年は火事が多い」という俗説があり、普段の酉の市とは違い特別に火除け守りが売られるなどするため、参拝者の数が輪を掛けて多いのが特徴だ。
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縁起物屋台の熊手を見ていくと、殆どの熊手には値札はつけられていない。値段は店員との交渉次第という事になるが、小さいものでも2~3000円、商売人が普通に買っていくサイズのものでも個人では5000~1万円、企業では4~5万円もする熊手を買うのが大体の相場となっているようである。


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縁起物選びを決めて、屋台と値段交渉の上「商談成立」すると、購入者に向けて周囲の屋台の店員一同が一斉に「三本締め」を始める。酉の市会場ではどこでも目にする事が出来る、景気付けの祝いの習慣である。
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さすが酉の市起源発祥というだけあって熊手だらけのスケールのでかさに思わずあんぐりしてしまいそうになるが、実は足立区花畑にも「酉の市発祥」を名乗る大鷲神社があって、どっちが本当の発祥地なのか素人目には今ひとつよく分からない。
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「酉の市起源発祥」とちゃっかり境内各所に書かれている通り、一般的には鷲神社と長国寺が発祥だと認識されているが、大鷲神社がある足立区花畑の人から言わせると「あっちが勝手に発祥と言い出しただけ」とも。しかしこういう「どっちが元祖」の言い争いもよくある揉め事の一つではある。
ちなみに花畑の大鷲神社は「本の酉」、浅草の鷲神社は「新の酉」とも呼ばれている。
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もちろん長国寺本堂や鷲神社への参拝も忘れてはならない。参拝に並ぶ行列がお堂の前から延々と続いている。
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頭上を見上げると夥しい数の提灯がぶら下がっている。その様子は圧巻。
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提灯の中には政治家や芸能人の名前ばかりがずらりと並んだものも。浅草も歌舞伎町と同じく芸事の街として戦前戦後を問わず発展してきた。芸能人の名前が並ぶのも伝統的な光景なのである。
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境内をうろついていると、一際でかい縁起物の熊手が飾られていると思いきや東京都知事石原慎太郎センセイの名前が書かれているではないか。これはこれは。
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長国寺と鷲神社の酉の市が大きく発展した要因は浅草や都心にも近いという事が挙げられるが、決定的な要素は紛れもなく「吉原遊郭」の存在である。
江戸時代、酉の市の時には普段は日本堤の大門一ヶ所からしか開かれない遊郭が解放され、お歯黒どぶに掛かる刎橋も下ろされ、普段は出入りを禁じられている一般の女性を含む参拝者が気軽に郭に出入りでき、遊女達も客の男を連れて郭を出て鷲神社に参拝することも認められたという。
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酉の日に行われる酉の市。十二支なので12日毎に干支が一周する訳だが、11月中に同じ酉の日が3回訪れると「三の酉」と言われ、火事が多いという俗説に基づいて火除けの願い事を書いたり、特別に販売される「火除け守り」を買い求める参拝者の姿がある。
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この「三の酉がある年には火事が多い」という俗説が生まれたのも、吉原大火と紐付けられているそうだが、吉原大火のあった明治44(1911)年は三の酉もなく無関係だったそうだ。遊郭での「火遊び」を咎める言葉だったという説もある(→詳細

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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