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埼京線「十条」界隈 (4) 演芸場通り商店街

普段から買い物客でごった返す東京有数の庶民派商店街「十条銀座」のアーケードを途中で折れて埼京線の線路を跨いだ先にも商店街が続いている。
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アーケードは埼京線の線路の手前で途切れて、その先の道も人の往来が激しい。十条中央商店街というのが続いていて、都内ではかなり珍しくなった大衆演芸場の一つ「篠原演芸場」が道中にある事から「演芸場通り」という別名があるのだ。


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十条銀座と中央商店街の間を分断している埼京線の踏切。渡ろうとしたらちょうど遮断器が降りたばかりだった。
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異様に感じるのがこの踏切から見た駅ホームと電車との距離がやたら近い事である。JRじゃなくて東武か西武あたりの私鉄沿線の風景みたいだ。明治期に整備された旧赤羽線が地下化ないし高架化といった工事もせず昔のまま使われているので、通勤客輸送のボトルネックになっている事はよく知られている。
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十条駅を出る埼京線車両は踏切待ちをしている我々の目と鼻の先を掠めるようにゆっくりと車体を前進させて出発進行。同じく池袋を出て赤羽に抜けて大宮方面に行く湘南新宿ラインの車両はこの旧赤羽線の区間を避けて、わざわざ田端経由で遠回りしている。
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中央商店街は十条銀座ほどの賑わいはない。シャッターが降りたままの店舗も多く、古い商店が歯抜けのように一軒一軒潰れている印象。それでも下町情緒は一貫している。
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篠原演芸場があるゆえ「演芸場通り商店街」と名乗っていて、通りに面した所にはこのように目立った赤い垂れ幕が掛かっているが「いつも明るいショピングタウン」とは何なのだ。
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赤羽や池袋も外国人多いなぁと思ったが十条もまた例外ではなく、隣の東十条も合わせてインド人とかアジア&中東系がやけに多かったりする土地柄なのだが、こんな寂れた下町商店街の片隅にあるのは「パレスチナ料理店」。これまたレアな国である。江古田にもイスラエル料理店があるけどそのへん言い出したら色々ややこしそうなのでやめとこう。
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商店街自体は何とも微妙な佇まいだが、道なりに突っ切ると京浜東北線の東十条駅へと至る。双方の駅を行き来するにはこの商店街を通り抜けると近い。
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そんな演芸場通り商店街にある昔ながらの日用品店。真向かいにドラッグストアがあって売り物が結構被っている。
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何という事のない古い個人商店でしかない訳だが店頭に貼り出されているポップならぬ筆書きがやけに個性的。トイレットペーパーの宣伝文句が無駄にいやらしいんですが。やさしい人に使ってほしい。
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お線香各種、ローソクはともかく「しきみ」と聞くと学会員御用達なんでしょうかねやっぱり。そうかも知れないですね。
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そういえば公明党ポスターも多いところも、さすが北区ならではの光景である。犬も歩けばなんとやらの世界。板橋区、北区、足立区あたりのポスター密集率は異常。
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商店街をずんずん突き進んで行くと東十条寄りに近づくにつれて廃墟商店が目立ってくる。酒屋と寿司屋が2軒仲良く潰れてます。
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「かっぱ」という屋号の寿司屋。一皿105円の某チェーン系寿司屋とはたぶん無関係。
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そして商店街の名前にもなってしまった「篠原演芸場」は商店街の道中にひときわ立派な建物を構えて十条の土地にずしりと鎮座しているのだ。戦後の昭和26(1951)年から現在まで続いている。建物もリニューアルされたばかり。
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大衆演劇というカテゴリーは落語や歌舞伎のような伝統芸能と並んでイマドキの時代の流れからは取り残されつつあって、どんどん街から消えていこうとしているが、どっこい東京23区には浅草の木馬館と篠原演芸場の2ヶ所が生き残っているのだ。
観光地である浅草はともかく、広い東京にたった2ヶ所しか残ってないものの1つがこの十条にあろうとは、侮れない下町だ。ちなみに首都圏に残る大衆演芸場はあともう一ヶ所、川崎の大島劇場のみである。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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