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有楽町と新橋の間、JR高架下に残る誰も通らない謎の通路「西銀座JRセンター」がホラーすぎる 

JR有楽町駅と新橋駅の間に不気味なガード下通路があるという話を聞きつけてやってきた。一部のマニアにはよく知られている所らしいが、その存在意義自体が不明で本当にマイナーな「謎の通路」であるということを現地を見て改めて実感した。

東京広しと言えども、謎のガード下通路というジャンルではこの「西銀座JRセンター」に勝る存在はないだろう。

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なにせ東京を代表する超々一等地であるはずの銀座・有楽町の一角に存在する「謎の通路」なのである。新幹線ガード下の「新橋方面近道」「西銀座JRセンター」と書かれた看板が目印だ。

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入口の案内看板には数店舗の飲食店が入っていることが分かる。本来なら、商店街のはずだ。しかしその「商店街」という言葉の響きは通路の一歩中に入った瞬間に打ち砕かれる。

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どう見てもこれは商店街ではない。どうにも現実感が漂わない不思議な空間。折りしもこの謎の通路が生まれたのは、この上を走る東海道新幹線が開通する以前の話だ。昭和37(1962)年、完成した新幹線高架橋下のデッドスペースを有効活用しようと、この通路に店を置いたのが始まりだそうで。

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それも、東京オリンピック開幕に併せて、外国人観光客向けに日本の土産物を販売する専門店である。むしろ東京五輪どころかGHQに接収された百貨店のような趣きである。オリンピックから半世紀近く経過していても店とガード下通路だけがしっかり残っているのに他は殆ど廃墟のような通路と化した特殊な空間だ。入口右側に大きく記された「INTERNATIONAL ARCADE:インターナショナルアーケード」の文字。この通路の名称のことを言っているのではなく、この壁の裏側にそういう名前の店があるのだ。

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しかし案内板を見るとJR関連の会社で占められている事が分かる。そりゃ新幹線の下だからだろう。やはり東海道新幹線なので、東海旅客鉄道株式会社(JR東海)の名前が目立つ。だがJR以外はごくごく少数。

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一応、ここを通れば新橋駅に近道にはなると案内には書かれていたが、ご覧の通りの不気味な通路をわざわざ好んで通る変態もそうそういるはずがない。すぐ隣にはいかにも銀座らしい賑やかなレストラン街が軒を連ねているというのに。

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この通路だけでも十分不気味だというのにさらに2階へ続く階段まである。ちょっとした肝試しだ。誰も人が通らない都心のブラックホールの中。ここが銀座だということを忘れてしまう。

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案の定、2階に登ってもひたすら無人の通路が続くだけであった。いくつか事務所が入っているようだが、それも休日の夜ともあれば誰かが用事でわざわざ来る事もなかろう。

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一瞬魔除けの札が貼られているのかと錯覚してしまったが違った。どうにも生理的な恐さを感じずに居られない。

ガード下に2階建ての雑居ビルが入っているという表現が近いかも知れない。かれこれ新幹線開通から半世紀近くが経った訳だが、人目に見える場所では駅舎も車両もリニューアルを重ね年月の変化というのは分かりづらい。その一方で、時を止めたままの高架下通路。やばいねえ。

事務所ばかりかと思っていたら何気に果物屋まであるのだが、店が営業している形跡はない。店じまいしているのか単に営業時間が終わったのか、それとも倉庫として使っているのか、いまひとつ状況が分からなかった。

果物屋の周辺だけが、やけに中央線的な演劇等の告知ポスターがベタベタ貼られているのが目に付いた。なぜにこの場所だけ…

二階部分のオフィスの看板だろうか。闇に紛れて看板そのものの存在にも気づかない程だ。

わずかに営業を行っている飲食店の一つが韓国料理店。こういうアンダーグラウンドな空間にはやっぱり韓国料理が似合う。もうシャッター閉めてるけど。

「丸の内新聞事業協同組合」なる業者の事務所も入っている。日本におけるオフィス街でとりわけ中枢地域とも言える大手町・丸の内・有楽町界隈に新聞を配達している新聞配達事業者らしい。

いよいよ新橋駅に近づく頃になると、壁にはこれまた不気味な絵が貼られているのを見る事が出来る。

当時の人々はこの絵を何を思って貼り付けたのだろうか。年月が経ち紙が劣化して破けるに任せた挙句、絵の中の人物は物憂げな表情で通行人を見つめてくる。すこぶる不気味である。

気味の悪い絵が並ぶ向こうには、銀座ならではのハイヤーの車庫の前を通り過ぎる事になる。銀座を訪れるセレブを運ぶ為、美しく磨き抜かれた高級車。時代の最先端に華々しく咲いた新幹線のガード下は、今でも銀座の街を裏方として見守っているかのようにその佇まいを残す。

※注意:現在「西銀座JRセンター」内は撮影禁止の張り紙が掲示されています。無断での撮影はトラブルの元になるのでくれぐれもご注意下さい(2014年9月)


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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