都電荒川線巡りをするのであれば、三ノ輪橋電停のすぐそばから延びる商店街「ジョイフル三の輪」にも是非寄るべきだ。
都電と共に育ってきたかのような下町だけあってアーケード入り口にも都電のイラストが書かれている。関西以西と違って首都圏には比較的アーケード付き商店街が少ないのだが、そんな中でもとりわけジョイフル三の輪は東京のアーケード付き商店街の中ではメジャーな存在である。
東京の商店街と言えばどこもかしこもチェーン店ばかりが乱入しまくり没個性化が著しいのだが、ここジョイフル三の輪に限った話、全く様子が違う。
ファーストフードやら喫茶店に至るまでチェーン店が皆無の状態。その代わり賑やかさには欠ける。
ところが商店街に入って100メートル程進んだあたりからお惣菜屋やスーパーが立て続けに並ぶ一角があり、そこだけはやたら買い物客が殺到している。
お惣菜屋は揚げ物系が目立ち、価格も妙に安い。
金物屋、文房具屋…見渡してみると昔ながらの店が多い。
…そういえば気がついたのだがこの商店街では自転車に乗ったまま通行する人の数がやたら目立つのだ。明らかに車が来ない横断歩道でも赤信号はちゃんと待っていたりと、一般的に東京人はやたらマナーを守る傾向が高いのだが、やはり下町に限っては事情が違うようだ。
マナーにルーズな関西人が引っ越してきても三ノ輪界隈ならば違和感無く暮らしていけそうだ。
それに加えて100円ショップやお菓子専門ディスカウントショップ、それに千円カットもとい「950円カット」の激安散髪屋までもが揃っている。貧乏人にはたまらないラインナップだ。さすが下町は違う。
しかもスーパーの数だけはやたら多いのでお互いに競争が激化しており物価はかなり安い。普通コンビニで298円の伊藤園「充実野菜」が148円で売っていたりして、なかなか驚きである。あとカップ麺やポテトチップスなどジャンク食品類が激安なのは貧乏人タウンにある商店街の必須条件だ。
商店街も奥の方に行くと人通りがまばらであるが店のレトロ具合も増してくる。餃子専門店やらなにやら食べ物系も充実しているのだがそのへんのレポートはまたの機会に。
先ほど三ノ輪橋電停入口で見かけた「好きやねん」を唄う謎の関西人演歌歌手の店がこの奥にあるらしい。
やばい。ここが東京だと言うことを忘れてしまいそうになる。
関西の下町とほとんど何も変わらない風景がそこにはある。
どこの街でも言える事だが政党ポスターがやたらめったら貼り付けまくられているのを見るとその街の貧乏臭さを感じてしまう。政党に関係なく、こういう行為は見苦しいと言う他無い。
当然三ノ輪住民ならポイントカードをゲットしてお得に買い物をしなきゃね。
周辺は沢山ボロアパートもあるし貧乏暮らしするなら、環境はなかなかよさそうだ。
交通便を考えても、上野にもすぐ出れるしさ。
私から言わせれば住むには結構おすすめな街だと思うのだがどうだろうか。