2020年8月31日、埼玉県民御用達の私鉄大手企業「西武グループ」に関わる二つの施設が“最後の日”を迎える。一つは西武グループの創業者一家ゆかりの地、滋賀県大津市にある西武百貨店の関西における最後の店舗「西武大津店」、そしてもう一つが東京都練馬区にある遊園地「としまえん」である。
としまえんと言えば、東京23区内にある遊園地としては荒川区の「あらかわ遊園」と並ぶ超老舗、大正15(1926)年9月に開かれてから94年もの長い歴史を歩んできた場所だが、東京都民、いや西武線沿線住民の間では何世代にも渡って親しまれてきた遊園地と言うべき施設でもあった。所沢の「西武園ゆうえんち」と並んで昭和の古臭さ芋臭さを残していたレトロ遊園地も本日でおしまい。夏の最後の最後まで容赦なく糞暑い中だが、最後のとしまえんを楽しもうと今まさにマスクを付けて子連れで馳せ参じている方々も多いはず。