記事を人に教える

品川DEEP「旗の台」 (3) 駅裏ボロアパート壱興荘

記事を人に教える

【キュレーションメディア等、他サイトへの記事中の文章・画像無断転載厳禁】

池上線駅前から南側に続く旗の台三丁目商店街から大井町線のガード下を潜ると、ふれあいロードというありきたりな名前の商店街と交差する。
42-171.jpg
ふれあいロード商店街自体は普通な感じで特にツッコミどころもないが、角の「みやこ書房」を目印に直進すると旗台小学校とその裏手にある窪地ボロ住宅群、さらにふれあいロードと並行する大井町線の駅裏には何とも怪しいボロアパートが隠れている。


42-196.jpg
ふれあいロードに入り道なりに西側へ進んでいく。普通に商店やコンビニややや古臭いマンションなんぞが並んでいるだけで別に普通だ。
42-213.jpg
そのうち池上線の踏切と交差してその先の稲荷通りに商店街がずるずる続いているがその手前に一つキョーレツな見所があるので素通りせずにチェックしたい。古いコインランドリーがあって街並みに下町臭さを添える。
42-216.jpg
稲荷通りとふれあいロードの間をぶち抜く池上線の線路。ひっきりなしに五反田と蒲田の間を行き来するボロ車両にそこはかとない場末感。「池上線が走る街にあなたは二度と来ないのね」の歌詞とメロディがエンドレスで脳内を駆け巡る、この昭和丸出しの世界。
42-217.jpg
そんな池上線の車窓の風景に似合うのはどうしようもない場末の酒場とくすんだモルタル壁。DEEP東京サウスの街並みは、洗練された都会の風景とはまるで無縁である。いかに自由が丘がオサレになろうとも池上線沿線はゴーイングマイウェイ。
42-214.jpg
池上線と大井町線の線路に挟まれた一角に、これまた戦後のドサクサ風味なモルタル塗りのオンボロ長屋が連なっている。1階がスナック、2階が住居というのがいかにも的である。洗濯物も干されていたり生活臭が鋭い所もどこか生々しい。
42-215.jpg
零細工場が多く精力のあり余った労働者の男衆が多い品川区では西小山や五反田のように戦前の花街の名残りのような話を聞くが、もしかすると旗の台にもその手の街がひっそり隠れていたかも知れないと思わせるに充分の貫禄だ。
42-197.jpg
さらにふれあいロードに面する土地が大きく穴の開いたようにコインパーキングと化していた。問題なのはその奥に見える一層ボロ具合が極まったアパートである。あれは一体何なのか。鬼の棲家か。
42-198.jpg
コインパーキングの裏側にある駅前駐輪場の向こうに、まるで闇の世界への次元の扉のような佇まいのアパートの入口が見える。恐らく大昔のタイプそのままの共同廊下があるアパートだろうか。「壱興荘」という名のアパートは駅徒歩1分という破格の利便性。風呂なしでキッチンやトイレも共同かも知れんな。
42-200.jpg
アパートの玄関口に近い側の駐輪場のフェンスには洗濯物が干されていた…「壱興荘」の住人の暮らしぶりは一体どんなんだろう。
42-201.jpg
アパートの玄関口への唯一のアプローチがこれ。本当にこれが平成の世に残るアパートだとするなら凄まじすぎる。家財道具ろくに搬入出来んじゃん。どーすんのこれ。
42-199.jpg
そんな壱興荘の前はエアポケットのように人の立ち入る事のない空間になっていて、アパートの住民が使っているであろうゴミ箱が並べられていた。「UNBURNABLE もえない」…と下手くそな平仮名で手書きされたゴミ箱、きっと出稼ぎ外人が住んでいるのかしらね。
5年くらい前にテレビでオンボロ激安物件として「壱興荘」が紹介されたらしく、放送された内容によるとどうやら気になるお家賃はたったの13000円らしい。都営住宅やドヤ住みの貧民どころかネットカフェ難民すらビックリのお値段異常アパート、それが壱興荘なのである。今でも空きがあるかどうかは分からんが。

東京貧乏宇宙
東京貧乏宇宙

posted with amazlet at 11.07.04
Beretta P‐09
雷鳥社
売り上げランキング: 461717
TOKYO STYLE (ちくま文庫)
TOKYO STYLE (ちくま文庫)

posted with amazlet at 11.07.04
都築 響一
筑摩書房
売り上げランキング: 97425
The following two tabs change content below.
東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
タグクラウドから記事を探す
DEEP案内編集部のnote

知ってました?DEEP案内編集部のnote

ネット上で大っぴらにするのはちょっと憚られる内容の記事は「DEEP案内編集部のnote」で書く事もたまにございます。全て100円からの有料記事となっておりますので興味のある方のみご利用下さい。

記事を人に教える

トップへ戻る
Copy Protected by Chetan's WP-Copyprotect.