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下町の首都「立石」 (1) 立石仲見世商店街

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「葛飾区の立石というところに行ってみてください。絶対気に入ってもらえますよ」
東京DEEP案内の愛読者だというとある方からのタレコミ(どうも有難うございます)を聞きつけ、普段あまり乗る事もない京成電鉄押上線に乗り込み、京成立石駅にやってきた。
この立石、噂には「下町の首都」とまで呼ばれる、下町の中の下町、超下町だという。
これは東京DEEP案内取材班が行かないわけにはいくまい。
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各駅停車しか止まらないローカルな立石駅。京成押上線経由で都営浅草線が乗り入れているためアクセスは良好だ。日本橋から20分程度で来れる。
都営浅草線は京急線にも乗り入れしているので、頻繁にドレミファインバータ搭載の京急快特車両が走り抜ける。


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で、立石駅の南口を下りた真ん前にのっけからDEEPな「立石仲見世商店街」が現れるのだ。終戦後の闇市から始まり、今でもその佇まいを「忠実」に残している、都内でもまれに見る商店街だ。わずか100メートル余りの小規模な商店街だが、存在感はひときわ大きい。
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立石仲見世商店街の中に入ると、古めかしい立ち食い「仲見世そば」の店の隣に土曜の昼間っから店の前で行列をしている姿を見かける。
物珍しげに見ていると商店街を通り掛かるオヤジさんに声を掛けられた。
「あそこねぇ、いつもああやってみんなモツ焼と酒目当てにオッサンらが集まるんだよぉ。いやあ、いいご身分だねぇ、アハハ」
…と勝手にしゃべりかけて去っていった。
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店を挟んだ隣の筋にも仲見世商店街のアーケードが連なっているが、そちらにも行列が出来ている。生鮮食品店も多いせいかやたら蝿が飛び回っていて微妙な気分だ。
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この店、もつ焼の店としては都内有数の知名度と評判を誇る「宇ち多゛」という名前の居酒屋。戦後間近の昭和21年にこの地に創業してから、半世紀以上もの間、もつ焼・もつ煮込みを主にリーズナブルに酒とつまみを出し続けている。
特に開店直後にしか食えないメニューも多数あり。運がよければチンチンとか子宮などレアな部位も出てくる。(→詳細
宇ち多゛マニアの中にはこのようなレアメニューを目当てに行列をしている人々もおり、今ここに並んでいる人々もきっとそうなんだろう。
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「宇ち多゛」のインパクトにすっかりやられてしまったがそれ以外は比較的大人しい風情を残している。下町エリアにありがちな下品な風俗店やパチンコ屋もなく、ただただ古い下町の商店街が残されている。
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「躍進する商店街」なんて書かれていて笑えるのだが、躍進するどころか時代の流れに逆らって踏ん張り続けているのが立石仲見世。
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都内のどこを見回ってもこれだけ古いままの商店街が残っている場所は他にないだろう。アーケードの両脇に並ぶ店舗の建物、それに看板、店構え、どれをとっても「戦後」そのまんまの風景だ。
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でも、街と同じように道行く人も高齢者ばかりしか見かけないのがいささか寂しいところではある。駅北口は再開発計画が挙がっていて近隣住民との軋轢を生んでいるが、南口であるこちら側にも再開発の波がやってこないとも限らない。老朽化が進む中でいつまでこの商店街が形を留めていられるか。
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仲見世商店街の南側入口にある薬局の壁には昔の立石界隈の写真が載せられている。
葛飾区はかつてはセルロイド人形及びセルロイド製品の生産地だったが、燃え易い性質などのデメリットで敬遠され、次第にプラスチックが使われるようになった。
まるで忘れ去られたかのように残る下町の日常と、殆ど忘れ去られたセルロイドという樹脂素材は重なって見える。葛飾のDEEPが見られる立石の町はぜひ訪れるべきだ。
宇ち多゛非公式ファンサイト
宇ち入り倶楽部
宇ち中

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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