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武士道と桜と乃木神社 (1) 乃木坂陸橋

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TBS放送センターやコリアタウンが立ち並ぶ赤坂の西の外れには千代田線乃木坂駅がある。
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乃木坂という地名は明治時代の軍人乃木希典の名から来ていることはよく知られている。駅を降りると目の前には乃木坂陸橋、乃木神社が控えている。住所で言うと赤坂、南青山、六本木のちょうど境目に位置する。相変わらず起伏が激しく立体的な地形が東京山の手らしい。


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乃木坂陸橋の先からは乃木坂トンネルが青山霊園側に伸びている。立体交差の高架側は外苑東通り。
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乃木希典という個人の名前が地名になった場所だが、もともとは幽霊坂という物騒な名前の坂が乃木坂に改称されたのだ。現在この坂の途中がトンネルになっていて青山霊園に繋がっているのも何かの因縁なのか。
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乃木坂トンネルは車道専用のはずだが、意外に自転車の往来が激しい。こんな場所を走って大丈夫なのかと思うのだが、トンネルは300メートル程度で青山霊園側に出る。
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陸橋の下にトンネルの入口、その左側の歩道は千代田線乃木坂駅の入口が開いている。地形に合わせた交通インフラの複雑な仕上がり方は見るからに珍しい。
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こんな場所にもどっこい、ホームレスが小屋掛けしているのを見かけるのが凄い。その気になればどんな所でも人は生活していけるものだろうか。排ガスまみれになりそうだが。
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乃木坂陸橋やトンネルのすぐそばに、陸軍大将乃木希典と妻を祭神とする乃木神社がある。
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乃木希典は日露戦争における英雄として東郷平八郎と並んで賞賛される有名な軍人だが、その生き様に共鳴した人々が乃木夫妻の死後、夫妻を祭神として祀る神社を創建した事が始まり。
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軍人を祭神とする神社というのは靖国神社や全国の護国神社に繋がるものがあるが、一人の軍人だけが特別に祀られている神社はあまり見かけない。同じ日露戦争の英雄、東郷平八郎も原宿の地で東郷神社に祀られている。
戦前の日本にとって日露戦争の勝利はアジアの盟主となるべきは日本であるという国の威信を示した、最もイケイケドンドンの時期だったのだ。今の日本人には想像の及ばないテンションの高さである。
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春には乃木神社の境内にある桜の木が満開になり美しい風景を作り出す。日本人が桜を愛でる風習は長い歴史の中でDNAのように刻まれてきたもので、一斉に花を咲かせて一瞬のうちに散りゆく桜の花に日本人としての生き様を投影し、美徳ともするのである。
今どきの花見なんぞはドサクサ紛れに酔っ払うだけの下品な恒例行事に成り下がりつつあるのがデフォですが、毎年この時期になると会社の花見宴会で鬱になる人間が続出するものだ。
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桜の花だけに留まらず乃木神社の境内に隣接して、乃木公園が整備されている。旧乃木邸の他、明治時代の煉瓦作りの藤棚の遺構などが残っている。この付近は戦災に遭っているが、こうした遺構の数々は現存している。
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旧乃木邸の保存を目的に大正時代初期から当時の東京市に土地が寄贈されて公園として整備されたものだが、数々の遺構に混じって変なオブジェも紛れている。昼間は付近のサラリーマンがの貴重な休憩場所となる。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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