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新宿のカオスな都営住宅「西大久保アパート5号棟」を眺める

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新宿区の百人町三・四丁目と大久保三丁目、戸山一帯はかつて戸山ヶ原と呼ばれ、明治以降は旧陸軍用地として使われ、それ故に空襲の標的となり灰燼に帰し、戦後その跡地は都営戸山ハイツなどの広大な都営住宅乱立地帯に生まれ変わっている。今でも建設工事などで土を掘り返すと人骨が出てきたり猛毒の化学物質が出てきたりオッカネー話題には事欠かない地域である。

そのうち都営戸山ハイツや百人町三・四丁目は過去の記事で触れてはいるが、今回はその中間にある「西大久保アパート」という都営住宅ゾーンの事に触れてみようと思う。住所で言う所の大久保三丁目にあたるが、大久保射撃場などがあった旧陸軍用地だった為に個人所有の戸建住宅は殆ど存在せず、その大部分を戸山公園(大久保地区)と早稲田大学西早稲田キャンパス、それに都営西大久保アパートが占めている。

都営西大久保アパートと呼ばれる都営住宅群のうち、1~4号棟は副都心線西早稲田駅がある明治通りに近い側にあって、いずれも中層棟。そして今回ピックアップしたいオススメの5号棟だけがこの通りの高層棟になっていて、建築年度は昭和53(1978)年。大方40年近い。

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団地の入口に乗り捨て不法投棄車

この5号棟の前の通路は、最寄りのJR高田馬場駅から戸山公園や早稲田大学西早稲田キャンパスに向かう学生やその他通行人の抜け道になっていて、団地の住民以外の人通りも激しいのだが、そんな道すがらにのっけからクルマが乗り捨てられているというイリーガルな香り漂う光景が。後ろ側のナンバープレートが外されたマツダMPVですね。どうせろくな事に使われなかったのでしょうね。

前側のナンバープレートは付いたままになっていたが、新宿区管轄の練馬ナンバーではなく「足立ナンバー」でした。持ち主の方はどうなってしまったんでしょうか。東京都住宅供給公社の名義で通告の張り紙もベタっと貼られていますが、こんな光景、本場関西の一部地域の団地ではよく見かけても都内の団地では滅多に目にしないものですがね。

新宿徒歩圏とは思えない煤けた団地の商店街

実はこの5号棟の一階はちょっとした商店街になっている。それはいいのだが、入居している店舗テナントがどうにも場末感しか感じない定食屋らしき食い物屋と韓国式カウンターバーと「建造物総合解体業仲介」という見事なラインナップ。もはや新宿というよりも足立区のノリである。

団地の一階にある「おふくろの味松美」が気になったけど店の前を見たら残念ながら休業日でした。店の前には激安ドリンク自販機があるところもなかなかの都営住宅クオリティ。底値が50円という表記は西成や山谷レベルである。隣も韓国式カウンターバーなのに何故「プラハ」なのか。ここの前にも同じように激安自販機が置いてある。

こうした激安ドリンク自販機で大体投げ売りされているのは大阪の飲料メーカー「サンガリア」の製品である。次点で同じく大阪の飲料メーカー「チェリオ」ですかね。東京の地においても激安自販機やディスカウントストアなどで二流品扱いされ投げ売りされているメーカーの地元は大抵大阪なのである。

さらにもう一軒の定食屋と思しき「おばさんのめし処」も全くもってやる気が感じられない。既に廃業しているようである。玄関周りには車椅子と猫よけペットボトルのつもりで置いていると思われる水の入ったアル中廃人御用達4リットル焼酎ボトルがずらり。いかにも団地らしい光景。

高齢化率50%超!都心の限界集落「戸山団地」のお隣です

何の飾り気もない西大久保アパート5号棟入口。14階建ての高層棟ではあるが、周辺の都営住宅同様高齢化の激しさを伺わせる。隣接する百人町四丁目の戸山団地(高齢化率50%超と言われる)や近くの戸山ハイツなんかも毎年孤独死で発見される老人が何人もいて「都心の限界集落」と何度も報道されている名所なんですが、この5号棟も大島てるを見れば火の玉が3つ付いていて、飛び降り自殺が二件、遺体発見が一件ございますよ。

団地の一階部分に連なる商店街、もう一方は先に述べたように抜け道になっていて早稲田の学生と思しき若い男女の姿を多く見かける。西早稲田キャンパスはマンモス大学早稲田の理工学部の学生が通学しているが、その道すがらにはまともに営業している飲食店が何軒かある。

しかし二軒並んだ食い物屋がどちらも中華料理屋というのがまた新大久保らしい。団地の住民向けというよりも学生と中国人向けといった商売か。しかしここもそれぞれの店舗の玄関前にいちいち激安自販機を置く抜かりの無さ。貧乏学生や貧乏団地住民がいっぱいいる土地柄だけによっぽど儲かるのだろう。

ちなみに西大久保アパート5号棟のすぐ隣には「ニュータウンオークボ」なる高層マンションがそびえているが、建築年度も昭和56(1981)年と近いし雰囲気的にも同じ都営住宅の一部と勘違いするが、こっちは無関係な民間の分譲マンションだ。階下がショッピングセンターオレンジコートとなっていてスーパーマルエツ等が入居している。

都営住宅乱立地帯に爆誕したキラキラタワーマンション

最近になって西大久保アパート5号棟の背後に、巨大なガラス張りのオフィスビルがデデーンと建てられてしまっている。「住友不動産新宿ガーデンタワー」という37階建てのオフィス兼住居ビルで、23階から37階までが住居フロアになっている。隣接する26階建ての「スカイフォレストレジデンス」と共に貧困層のシマに突如として成金ゾーン爆誕といったところでしょうか。

さて、新大久保、高田馬場といった場末過ぎる土地には似合わない程にシャレオツな再開発エリアですが、上層階は恐らく億は下らないと思われるタワーマンションの屋上から下々の都営住宅住民を見下ろす気分は如何なものでしょうか。これも格差社会の象徴的な光景でしょうかね。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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