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【都会の限界集落】所得マップも真っ青な新宿区最強のマンモス貧困老朽化団地「都営戸山ハイツアパート」

2020年開催の東京五輪に向けてますます変貌を遂げつつある、東京の顔でもある山の手の副都心「新宿」、そこからさほど離れてもいない場所に、よもやそうであるとは思えない程に時代の流れに取り残されたまま、行き遅れた地域が存在する。

「都営戸山ハイツアパート」(戸山ハイツ)と称する大規模都営住宅群である。もともと戦前までは旧陸軍の演習場などがあり「戸山ヶ原」と呼ばれていた一帯が戦後になって戸山公園という都市緑地と、それを取り巻く大小35棟ある都営住宅に生まれ変わった。

都心のマンモス老朽化団地、老人と猫しかいない

この団地、昭和40年代には高層棟が連なる今の姿になっているが、住民は高齢化も甚だしく、都営住宅であるゆえに低所得者層ばかりで、いつぞやのプレジデント・オンラインが公開している東京の所得分布図では都営戸山ハイツアパートのある新宿区戸山二丁目だけが最も低所得者である事を示す「濃い青色」で塗り潰されている。

一度この場所は2011年にレポにしたためているが、またあれから年月が経ち、ただでさえ高齢化が激しいと言われるこの団地がどのように変わりつつあるのか、様子を確かめにやってはきたのだが、ざっと見た限りそれほど大きな変化もないように思える。ただ団地の全体図を見ると、最も北東側にあったはずの1号棟は老朽化で解体され、普通のマンションに変わっている。ちなみに27号棟だけが東京都住宅供給公社(JKK東京)の分譲住宅で、あとは全て都営住宅。

中層棟・高層棟が戸山公園・箱根山を挟んだ東西両側に35棟ずらりと並ぶ戸山ハイツの人口は約6000人。山手線の内側ではダントツのマンモス団地と言っても良い。都区内でこれだけの規模のものは、北区の桐ヶ丘か、品川区の八潮団地、板橋区の高島平、練馬区の光が丘くらいのものか?

戸山ハイツも既に高齢化率が5割を越しておりどこを歩いても杖や手押し車を片手に歩く後期高齢者風のご老人ばかりしか見かけない。

団地内は昭和の高度経済成長期を思わせる過密な生活空間となっている一方で緑も多く残っており、団地の住民が餌付けしているためかやたら野良猫が多い。どこを見回しても老人か猫しかいない。まさにリアル「老人と猫」である。

「都営住宅での犬や猫等の飼育はお断り」と警告ポスターを貼る東京都都市整備局。得てして公営住宅は無法地帯となりがちであり犬猫多頭飼いトラブルが頻発する。都営住宅住民の生活を考えるお役所もあの手この手で必死である。

なんの変わり映えもない33号棟一階の商店街

マンモス団地・戸山ハイツは2008年に開通した副都心線東新宿駅のB1出口の先にあるエレベーターから地上に上がればすぐの場所にある。得てして駅チカ物件となった、都営戸山ハイツアパートの最も南西側にそびえる33号棟の一階部分は商店街になっている。

33号棟の下にある古ぼけた商店街も、相変わらずドヨーンとした空気を漂わせていて、一部には新規参入組のラーメン屋だとか飲食店が入ってはいるが、大多数は団地が出来た時からずっと続いているような個人経営の商店ばかり。シャッターを閉めたままの店舗も目立つ。

以前はこの通り沿いに韓国から輸入されたツブ貝の缶詰が捨ててあったり「カントンの思い出」の自販機があったりコリアン臭を放っていたが今はそうでもない。大久保が近い土地柄だけに外国人の住民も結構多いらしいんですがね。

しかし相変わらず商店街の壁や柱やシャッターには公明党や共産党の政党ポスターばかりがびっしり貼り付けられており、都営団地住民ならではの不変不動の支持層の固さを改めて示している。

そして33号棟下商店街の入口付近には相も変わらずダンボールを並べて靴を販売する露天商の姿を見かける。20世紀の足立区の団地ではなく2018年の新宿区の風景だ。これもこの土地で数十年と続いてきた生活風景の一つとしてすっかり溶け込んでいるのだろうが、他人の道路を勝手に占拠する露天商にはことごとくうるさい近代の東京では珍しい風景である。

隣接する戸山公園の警告看板「園内での物品の販売は禁止します」の存在も知ってか知らずか、あの靴の露天商は団地の敷地内なのでセーフになっているようだ。福祉という名目で法律より人情が勝つことも“公営住宅あるある”だ。団地だらけの貧民都市大阪では半ば常識ですが東京ではこういう場所はあまり見かけません。

団地住民が年中酒盛りするカオススポット「戸山公園コープ前」

33号棟の脇にある、団地住民御用達「コープ戸山店」も変わらず健在。賀川豊彦の時代から生活困窮者のために適正価格で食品を提供する生活協同組合の思想は団地住民とマッチしているのかたいそう繁盛しているスーパーである。さらに生協の真向かいには「三徳新宿本店」もあって、この一角は都心には珍しく非常に生活感に溢れている。

このコープ戸山店の真ん前も戸山公園の一部となっていて、ここに暇でしょうがない団地住民が年がら年中たむろしている。以前はコープ前にベンチがいくつも置いてあり、コープで買ったと思しき惣菜に加え酒やタバコを取り出しては「酒盛り」する団地住民と思しき老人の姿が多数あり、アルコールとタバコ臭がプンコラ漂うマンモス都営団地ならではの日常風景を見せていたが、あまりにも酒盛り老人のマナーが悪いのに辟易したのか、ベンチが大部分撤去されてしまっていた。

コープ前にこれ見よがしに置かれた「迷惑行為の禁止」と書かれた立て札がこの場で起きた一悶着をいやが上にも想起させる。ここから近い新大久保や高田馬場の界隈だってかつてはドヤ街で寄せ場だった歴史もある。住民の質がそう簡単に良くなるはずもない。

コープの自転車置場の前には「立ち小便禁止」の注意書きまで…飲んだくれて酔っ払い人に迷惑を掛けるしか娯楽のないド底辺などもはや犬猫以下ではなかろうか。毎回思うがこの界隈の民度の低さは大阪・西成に匹敵する。

で、コープ前のベンチが取っ払われて事実上たまり場を追われてしまった酒盛り老人の皆さんはどうしているかというと、相変わらず33号棟の前にある広場で電線鳩のように横並びで「氷結レモン」を呑みながらたむろし続けている。ここは決して足立区ではない。新宿から目と鼻の先にある地域だ。

常に十数人の爺さん婆さんがもれなくアルコールを摂取しながら何時間もたむろしているのが日常化している。声もでかいので会話も丸聞こえだが、ろくに知性のある会話もしていない。四谷や市ヶ谷あたりにガチ高級住宅街も密かに抱える新宿区の平均所得を大幅に下げている人々の姿がこれである。

さらに広場の前にはご丁寧に、なんだかバブリーな佇まいの公衆便所まで建っているものだから、団地老人の酒盛りがこれだけ捗る環境はなかろう。トイレの前に立つと小便とアルコール臭が容赦ない。新宿なんて所詮そんな土地柄なのかも知れんが、もう少しどうにかならんのかこれは。

33号棟の壁にもこの通りの警告張り紙。酒盛り老人の醜態があまりに酷い事は容易に想像がつく。この調子だと、たびたび警察沙汰にもなってるんだろうなあ…

この戸山ハイツ一帯だって、まともに再開発したらもっと良くなりそうな余地はいくらでもありそうだが、戦後の住宅難でここぞとばかりに都営住宅を建てて都内の貧困層を集めてしまったものだから、それから半世紀が経ってももうどうしようもない。いつか世代交代した時には、この陰鬱なマンモス団地ももっと違った姿に変わるのだろうか。



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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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