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文京区白山にある朝鮮総連直営の北朝鮮専門書店「コリアブックセンター」が休業すると聞いて慌てて行って来た

2015年の現在、ISIS(いわゆる自称イスラム国)の台頭、一連の日本人人質事件や自国が対テロ戦争に巻き込まれる世界の潮流の変化を尻目に、これまで「悪の枢軸」「独裁国家」「日本人拉致問題」などのキーワードで絶えず注目されてきたのに、すっかり存在感を失いつつある隣の社会主義国・北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国。

しばらくしないうちに、日本における北朝鮮の出先機関である朝鮮総連施設の売却話が持ち上がりゴニョゴニョややこしい事態になっているみたいなんですが、このような話題が。

文京区 白山

総連:移転先候補を売却 中央本部、立ち退き回避にめどか
朝鮮出版会館取り壊しへ 入居団体は中央本部移転

どうやら今年1月23日に、文京区白山にある朝鮮総連が所有していた「朝鮮出版会館」ビルが大阪市中央区の不動産会社に約17億円で売却されたらしく、その売却資金が千代田区富士見の朝鮮総連中央本部の機能維持に使われるのではないかという見方がある。中央本部の建物は競売に掛けられた末にマルナカホールディングスが取得した後、現在山形県酒田市にある実態の良く分からない零細倉庫会社に転売されており、その転売先から賃貸借契約する形で朝鮮総連が継続使用する見込みになっている。

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中央本部という「本丸」を死守するべく、文京区白山にある「二の丸」を捨てる形になったというのが一連の流れか…という訳で、この白山にある朝鮮総連が所有していた「朝鮮出版会館」、老朽化も著しく、既に所有者も変わっており、売却先の不動産会社によると「解体して夏までにマンションに建て替える」意向になっているらしいのだ。

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久しぶりに朝鮮出版会館の建物を見に来た訳だが、白山通り沿いにそびえる地上13階地下1階建ての大きなビルで、その頂上には異様な程にでかいアンテナが張り巡らされている。北朝鮮本国と通信しているのではないかと噂されるが、それよりも建物自体は相当ボロい。昭和48(1973)年築とのこと。

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そして朝鮮出版会館の隣には「焼肉幸楽苑」もありますニダね。非常に分かりやすい展開である。ちなみにこの焼肉屋は白山通りに2店舗ある。

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この朝鮮出版会館、朝鮮総連傘下の様々な団体が入居していて、朝鮮新報社、朝鮮通信社などの出版マスコミ部門から在日本朝鮮青年同盟中央本部、在日本朝鮮人教育会といった教育部門まで、まさしく「総連の二の丸」というべきビル。

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当然それらの団体も朝鮮出版会館の明け渡しによって、その大部分は継続使用される見込みになっている千代田区富士見の朝鮮総連中央本部に移転する事になっているらしいが、それより我々が来たかったのが、このビルの1階にある「朝鮮総連直営の南北朝鮮関連書籍専門店」だ。

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朝鮮出版会館1階にある「コリアブックセンター」もまた、ビルの明け渡しによって営業休止する事が決まっている。さすが朝鮮総連直営だけあって、北朝鮮の体制に沿った専門書籍や、日本の親北朝鮮派が出版する冊子、さらには北朝鮮関連の音楽CDやVHSテープまでかなりの品揃えがあり、国交のない北朝鮮の書籍が通販以外で誰でも入手できる場所としてはほぼ唯一と言って過言ではない書店なのである。

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そんなコリアブックセンター、休業後も移転先も決まっておらずどこで再開するかの目処も立っていないとの事。営業時間も日曜日を除いた月~土曜日の午後1時から午後5時までという商売やる気ねーだろ的な体制もまた北朝鮮的である。意を決して店内へ。玄関の自動ドアの開き方がぎこちなく、オンボロっぷりが際立つ。店内には店番のアジュンマが1名。BGMも一切なく、静寂に包まれていた。

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この際にとコリアブックセンターで何冊か本やCDを買って帰った。

朝鮮語の専門書籍はまるで読めないのでコレクターでない限り買う意味がないと判断し、買ったのが朝鮮新報社発行の定番北朝鮮ガイド本「朝鮮 魅力の旅」。これなら日本語で読める、唯一と思われる北朝鮮公式ガイド本。古い1996年版と最新の2012年度版の2種類がある。

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買った所で実際にこの本を活用する時が来るのだろうか甚だ怪しいが、「地球の歩き方」みたいなフツーなノリで平壌とか開城とか板門店とか書いてあるのを読むと思わず鼻息が荒くなる。池袋のジュンク堂はおろかAmazonにすらまともに売ってないのだから、希少価値は高いに違いない。なお日本政府による国民の北朝鮮への渡航自粛勧告は2014年7月に解除されており、現在海外安全ホームページによると「渡航の是非を検討してください。」となっている。

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あ…ペリカン便の広告にいるモデルの女優さんがアッコさんですね…しかも何故か「新潟支店」。

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その他広告の多くは新潟市にある焼肉屋ばかりというのがまた…そりゃ昔は万景峰号も発着してましたし蓮池夫妻や曽我ひとみさんや横田めぐみさんも新潟から連れて行かれましたしね。

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日本国内唯一の「朝鮮民主主義人民共和国国際旅行社・総代理店」、東京上野にある中外旅行社の広告。一生一度のハネムーンが北朝鮮だなんてどんなギャグなのか知らんが蓮池夫妻からすればとても笑えないネタである。

他には北朝鮮では有名らしい「ワンジェサン(旺載山)軽音楽団」等の楽曲集もシリーズ毎に販売されていたりもする。朝鮮音楽マニアには唯一無二のラインナップであろう。ちなみにコリアブックセンターでは北朝鮮製の記録映画など古いVHSテープが閉店セールで大安売りされていたが、ビデオ再生環境もないので、結局買わずじまい。恐らく今後日本国内で北朝鮮グッズを買うのはレインボー通商とかで通販で入手するくらいしか方法がないんでしょうかね。やっぱり近くて遠い国…


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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