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【住みたい街No.1の裏側】”吉祥寺の歌舞伎町”と呼ばれた怪しげな一帯「近鉄裏」とは (2010年)

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かつて「吉祥寺の歌舞伎町」とまで言われていたらしい、吉祥寺駅北東一帯、ヨドバシカメラ裏手の歓楽街、俗称「近鉄裏」。近鉄百貨店東京店があったからその名が付いていたそうだが、その近鉄百貨店も10年近く前に撤退して存在せず、一時期は三越百貨店に変わっていた事もあって「三越裏」だの「旧近鉄裏」だの呼称はまちまちである。

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そんな歓楽街の一角、もう一軒すこぶる年季の入った怪しいラブホテルが建つ路地がある。その名もホテルニューヨーク。

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クックロードにあった「アランド」もそうだったが、吉祥寺には前時代的な趣きの古ぼけたラブホテルが多い。メディア主導のポップカルチャーが旺盛な土地だがラブホテルに限って言えば少々特殊な土地柄だと言える。

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で、さすがホテルニューヨークだけあって屋上には自由の女神像がででーんとそびえていたのであった。ラブホテルとか風俗店とかパチンコ屋とか、こういう店って自由の女神が本当に大好きなんだよな。

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しかし笑えることに自由の女神が顔を向けるその先はオフィスビルの壁が立ちはだかっていた。壁を見つめる格好となった自由の女神像、本当ならこのビルが無ければ中央線の車窓にその姿を見せていたであろうに、不遇な立場を強いられている。

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そんな自由の女神像を後に中央線の高架を跨いで南側に出る。いわゆる「近鉄裏」の地域からは少し遠ざかるが、この先にも怪しげな街並みが続く。

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少し離れて人通りの激しい吉祥寺駅前のユザワヤの建物が見えるが、目の前には蔦を被った廃屋が建っている。思いの外雰囲気が殺伐とした一帯だ。吉祥寺らしい華やかさはそこには全く存在しない。

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その先には質屋の広告、さらに飲食店の連なる通りが続いている。そして真っ直ぐ進むと井の頭通りに出て、再び高級住宅地に続くお上品な街並みに戻る。

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しかしそこにはでかでかと「ソープランド」の文字が書かれた巨大な立て看板がビルの上にそびえている。これは中央線の車窓からも丸見えなので、車窓を注意して眺めている中央線住民ならよく知られている看板だ。

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その建物は大手グループ角海老の店舗だった。すぐ隣には普通に人が暮らしているマンションがある素敵な住環境。ソープランドがお隣さん、ビューティフル吉祥寺ライフ。

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よく見ると隣の雑居ビルもなんだかいかがわしい雰囲気を漂わせていた。これはピンサロか何かであろう。文化都市吉祥寺にだってちゃんとこうした店はあるのだ。

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建物の角を曲がった所に控えめな玄関口がある吉祥寺角海老。建物自体は華美ではなく、屋上のどでかい看板が無ければ店の存在に気付かず通り過ぎてしまいそうなくらいだ。

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店の横手の壁にはコンパニオン募集看板と、角海老ボクシングジムの練習生募集看板。さすが角海老、本当に至る所に店を構えているよな。

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しっかりホステスさんも募集しておりますですよ。

ちなみにこの近くにももう一軒「ラ・フェスタ」というラブホテルがある。妖怪屋敷ばかりの吉祥寺ラブホ事情で唯一まともな「ブティックホテル」だったりする。

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この界隈はポップカルチャータウンとして不浄な要素をとことん排除しようとする吉祥寺の街において、その中心地だった「近鉄裏」から追い出されるように風俗街が南進した形になっている。

しかし巨大繁華街であるはずの吉祥寺で本当に風俗街らしき街並みはこの辺だけしかない。かなり無理な体勢で昼寝をしてるこの野良猫のように窮屈な思いをしているかのようだ。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。

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