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世田谷DEEP・三軒茶屋 (1) 駅前闇市「ゆうらく通り」

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渋谷にも程近い、東急田園都市線が走る街「三軒茶屋」を訪れた。
昔は「玉電」と呼ばれていた路面電車が走るだけの、いたって田舎臭い郊外の町に過ぎなかった場所。江戸時代に街道の追分にあった三軒の茶屋が地名の由来という非常に安直すぎるネーミングであるが、地元民には「三茶」と呼ばれている。
戦後に宅地開発が盛んになり、すっかり都会の仲間入りをしたかのような佇まいを見せる街。
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三軒茶屋のシンボル的存在として君臨する駅前複合商業ビル「キャロットタワー」は建物の色がにんじんみたいだからという中学生の命名でつけられたというこれまた非常に安直すぎるネーミング。1996年に完成して以来、三軒茶屋の顔となっている。
なんとなく普通っぽい感じがする東急沿線の街の一つではあるが、この三軒茶屋には世田谷区らしくない高密度バラック駅前闇市が存在している。それはこのキャロットタワーのすぐ正面、玉川通りと世田谷通りの分岐点にある通称「三角地帯」に今もびっしりと残っているのだ。


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三軒茶屋の「三角地帯」闇市ゾーンの先端部には昭和臭全開の商店街「エコー仲見世」が顔を覗かせる。
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エコー仲見世商店街の中は、昔ながらの無難な商店ばかりが軒を連ねている。同じ闇市発祥ということで吉祥寺のハモニカ横丁下北沢の駅前食品市場のようなものを連想するが、どちらかというと地元の年老いたばあさんが化粧品やカバンや服を買いにくるような感じの商店街だ。
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玉川通りに面する入口まで突っ切ると、そこには古臭さすら感じるエコー仲見世商店街の看板が架かっていた。
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本格的な闇市横丁が並んでいるのはエコー仲見世の裏側、一本右にずれた路地を入った先である。知らずに来ると本当にこの先に入って大丈夫なのかと思う程の汚らしい路地を迷わず奥へ。
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そこには「ゆうらく通り」と書かれた、いかにも闇市ですと主張している手書きの看板がある。
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もうここまで来ると「世田谷」の平和で緑豊かなイメージが完全崩壊。世田谷区にもこんな場所があるんだぜ。
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狭い路地にみっちり飲食店が詰まった「ゆうらく通り」。玉川通り側から眺めると背後のキャロットタワーと対照的に映る。これが「ザ・三軒茶屋」。三角地帯のメインストリートである。
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こんなサブカルチャーな場所には決まって「ピースボートのある風景」。一体どういうコネクションで展開されているのだろう。日本の都市に潜むミステリー。
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やはりメインは日が暮れてからの時間になるが、昼間から飲んだくれているオッサンもいたりして何となく中央線臭に近いものが漂う。オシャレでスイーツな「東急ブランド」信仰もここ三軒茶屋にやってきた途端に完全崩壊である。
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路地裏、闇市と来ればやはりそこには焼肉屋。
この三軒茶屋も戦災に遭い焼け野原となった苦い歴史がある。だからこそ闇市が形成されて今に至るのだ。
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ゆうらく通りを一本隔てた隣の路地が「三茶3番街」となっている。しかしゴチャゴチャしすぎてどこの通りに名前がついていてもあまり意味を成していない。
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夜の帳が落ちると「ゆうらく通り」「三茶3番街」の路地裏も活気に包まれる。赤提灯と中華料理、そして焼肉。完璧な品揃えだ。
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ちなみに「三角地帯」を挟んで世田谷通りの向かいにも「すずらん通り」という駅前横丁がある。「喰うてかへんか?」と何故か関西弁で呼びかける看板。しかも通りには「餃子の王将」まであって妙に関西風味。
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すずらん通りは普通の居酒屋風の店が多く並ぶ。DEEPさでは三角地帯にかなわないが、それにしてもこれが東急沿線だとは想像がつきにくい。だからこそ東京DEEP案内取材班も今頃になって三軒茶屋に注目しはじめたわけだが。
まだまだレポートは続くのだ。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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