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東京大学本郷キャンパス周辺 (2) 築100年の下宿「本郷館」

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日本の最高学府「東京大学」を眼前に控える本郷の住宅地の中を探索する。
上品な住宅地に紛れて東大生の下宿がやたら多いのが特徴の街だ。
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学生数3万人を誇る日本最大の大学には日本全国に留まらず世界中から学生が集まるわけだが当然その学生向けの下宿や、受験生向けの民宿の存在も目立つ。


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東大正門に程近い本郷5丁目・6丁目の界隈ではあちらこちらに古い民宿を見かける。東大がこの地に根付いて1世紀以上、これらの宿も同様に何代にも渡って続けられてきたのだろう。
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しばらく下宿街が続くが西側は急な下り坂になっていて、東京ならではの起伏のある地形を実感できる。その先、菊坂下交差点を経て都営三田線春日駅方面へと続く。
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太栄館という年季の入った旅館の前に来ると、玄関脇に石碑が建っているのが見える。
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それは教科書でもお馴染みの歌人・石川啄木ゆかりの宿だと書かれた石碑だ。現在「太栄館」となっている「蓋平館別館」に9ヶ月間下宿をしていたが、肝心の建物は昭和29年に火事で消失している。
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本郷6丁目の一画に入ると、見るからに異様な3階建ての大きな木造建築物がある。「本郷館」という下宿である。
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建物の外観といい玄関前の佇まいといい、他の下宿にはあり得ない威厳を放っている。それもそのはず、建設されたのは1905(明治38年)年、築103年を迎えるという凄まじい建物なのだ。
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東大の下宿としては原形とも言える明治時代そのままの佇まいを残す本郷館は、老朽化で取り壊しの噂が何度も立ったものの、建物の価値の高さから取り壊し反対運動が巻き起こっており、家主と住人との間で立ち退きを巡って裁判が起きているそうだ。
過去には文人・二葉亭四迷も住んでいた事もあるという由緒ある下宿だが、文化財保存かそれとも取り壊しとなるか…
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年代物の地名表示板に思わず反応するが建物自体の方がよっぽど年代物という罠。
この3階建てには70室、トイレ炊事場風呂共同、家賃は「1畳辺り4000円」というので、6畳なら24000円という計算となる。
家賃ぼったくりの東京ではなおさらだが、昔から入居希望者が多く、しかしながら競争率が高い上に先輩後輩のコネで借り手が渡ってしまうので部外者が住むのはかなり難しいようだ。
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ちなみに本郷に形成された下宿街の経営者の多くは岐阜県西濃地方の出身者。当時濃尾地震で被災し、新天地を求めて移住してきた。この本郷館の主も養老町根古地の出身だという。
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本郷館の西側は崖に面しており三階建ての立派な木造建築を下から眺める事ができる。残念ながら入居者募集もしておらず内部見学もできない。というわけで、本郷館にお住まいの方、連絡ください(笑)

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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