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法華経寺門前町「下総中山」 (3) 猫と荒行堂

ひょんなことから訪れた日蓮宗大本山、市川市の古刹「法華経寺」。

珍しく、寺の境内にも商店が並んでいる。土産物を売っている他、参拝客に軽食や甘味を出す店が多い。浅草寺や鎌倉といった有名な場所と比べると人通りも少なく落ち着いた雰囲気だ。



店の軒先に置かれたものは供え物の花やせんべい、それに漬物など、爺さん婆さんが喜びそうなものばかり。しかし一つだけ見慣れない名前のものがある。
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「きぬかつぎ」と書かれた、サトイモを蒸したものが置かれているのだ。これが中山名物ということで、どこの店先にも置いてある。

境内参道の商店を抜けて真っ赤な欄干の小橋を渡った先に本堂など境内主要部が広がっている。

この小橋のそばに田中屋という茶屋がある。ここで「きぬかつぎ」を出してくれるので、早速試しに食ってみることにした。

きぬかつぎはサトイモが皮のついたまま茹でられていて、絹を担いだような姿に見える事からこういう名前がついている。塩だけで味わうシンプルな食べ方。爺さん婆さんの舌にはちょうど良いのだろう。
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それよりも気になってしょうがないのが、店の入口で猫が二匹退屈そうに寝っ転がっている事だ。さっき外で出会った猫もそうだが、こいつらも地域猫の一員だ。やはり動きが緩慢過ぎて笑える。

店の外へ出ると、昼下がりという事もあるのか、そこらじゅうに猫が日向ぼっこしている姿を見かけられる。

寝るしか能がないのかの如く、ひたすら横になる猫達。法華経寺の猫は野生の勘が抜けきって警戒心ゼロ。脱力感溢れる奴らだ。

辛うじて起きている猫も目元がおかしい。寝ぼけているのだろうか。

最近東京のあちこちに「猫カフェ」が増えているが、ドリンクつきで一時間千円というのが相場。しかしここに来ればタダで猫と戯れることができる。非常にリーズナブル。
猫マニアの間では法華経寺の猫はよく知られた存在だ。

傍から見るといたって呑気な光景が続く法華経寺の境内参道脇に「荒行堂」という、素人にはちょっと一歩引いてしまいそうなネーミングのお堂がある。
中山法華経寺でもう一つ有名なものに「寒百日大荒行」がある。11月1日から翌年2月10日までの冬の100日間、修行のために僧が法華経寺に寄宿して厳しい寒行に明け暮れる。
1日3時間の睡眠、7回の水行、食事は粥と梅干しだけ。厳しい!

法華経寺は全国的に有名な荒行の聖地で、多くの僧が修行の為に集まってくる。普段から寝転んでばかりの猫とは180度違う世界が同じ場所で繰り広げられているのだ。
参考記事
厳寒の修行129人が達成 法華経寺

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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