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三浦半島の先端を往く (3) 城ヶ島上陸<前編>

三崎港から城ヶ島大橋ではなく渡船に乗って城ヶ島に渡ってきた訳だが、この城ヶ島も戦後の漁港の発展で三崎港の施設用地を増設する際に土地が足りないという事で三崎港の一部として整備された経緯があって、対岸の三崎港と同じように港町の風景が広がっている。

しかし城ヶ島側に渡ると、朝市に訪れる客が多い三崎港側とは打って変わって閑散とした鄙びた漁村風景が広がっている。日が高くなってきて、漁の後片付けをしていると思われる島民がちらほらいる程度である。



やはりマグロ漁がメインの漁港だけあって、島の入口にもマグロの石碑がさりげなく置かれていたりするが、網や縄など道具があちこちに積まれていて、三崎港のような観光地的な臭いは全く無い。

渡船でやってきた岸壁から向かいには干物工場が今まさに今朝採れたばかりであろう海産物を綺麗に捌いて天日に干している最中だった。魚が干物に変わろうとしている一部始終が拝める。

干物工場から島の中へ入っていくと城ヶ島漁協の建物など、島の中心的施設が密集している。

漁協の建物や倉庫が立ち並ぶ一角には神奈川県なのになぜか三重県の魚連の施設「三浦活魚流通センター」が建っている。鮮魚加工施設という事らしいがなんで三重県の施設がこんな場所にあるのか不思議である。

土地の余裕がない三崎港に代わって港湾設備が整備された城ヶ島だが、殊の外使われていない建物が目立つ。よく見ると廃屋と化した家も多い。

廃屋の片隅に乱雑に捨てられたガラクタは野良猫の格好の昼寝場所となっていた。城ヶ島ではもはや人間より猫の方が人口が多いのではなかろうか。江ノ島にも言える事だが、城ヶ島も猫だらけの島として一部のマニアには知られている。島内で繁殖した猫と思われるが、その中には外から持ち込まれた野良猫もいることだろう。

城ヶ島には約600人が生活しているそうだが、人口増加傾向にある神奈川県全体から見ても三浦半島自体が特異的に過疎化進行地域になっている傾向を見ると、その最果てにある城ヶ島の現状がこうなっていても何ら不自然ではない。

しかしこの廃屋、玄関のガラス扉が割れたままで中が丸見えになっているし、台所側と思われる窓ガラスは大量のゴミ袋が積まれていてヤバイ状態である。

中を覗き込むと万年床になっているかのような室内は猫屋敷と化していた。ゴミ屋敷で猫屋敷なんて最強である。この家の主はどこに行ってしまったのだろうか。
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そんな事を考えているうちに目の前に一人の男性の老人が通り抜けて行った。髭を蓄えて髪の毛は伸び放題、身なりが汚れ放題で、まるでホームレスのような風貌である。
まさか三浦半島の先っぽにまでホームレスがいるのかと驚いたが、もしかすると先程の廃屋の住民かも知れない。これはヤバイ。行政なり近所の人なり把握していたら早めに保護してあげてください。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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