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【北総線】隣の船橋市民も知らない千葉ニュータウンのマイナー都市「白井」には何があるのか

半島国家千葉県には様々な街があるが概ね総武線と常磐線という二大JR路線にそのイメージが集約されがちで、その間に走るマイナー私鉄沿線に目が行く事が少ない。京成線なんかも総武線とだいたい走ってるエリアが被ってるし、その他の新京成線や東武野田線になると、千葉県民以外にはなかなか認識が広がらない。

しかし今回やってきたのは「北総線」という日本一運賃が高額な事で知られるマイナー私鉄会社の沿線に位置する、とある街である。ん?どこだここは?白井市役所?確かに言われてみればその通り、建物が白い市役所ですね…

あなたは知っているか、自虐ポスターで知名度向上を図る「千葉県白井市」を

千葉県に「白井市」という街が存在するという事を首都圏在住者はどのくらい知っているのか。当方もぶっちゃけよく知りませんでしたが、地図を見ると船橋市のすぐ右上にあり、周囲を柏、鎌ケ谷、印西、八千代市などに囲まれている、人口約62,000人を擁し、北総線沿線に開発された「千葉ニュータウン」の一角を占める街でもあるのだ。

マイナー自治体である白井市が必死なのは、何も2017年に改築されまっ白ピカピカになった市役所庁舎ばかりではない。白井市役所に張り出されているこちらの自虐気味のPRポスター、全国8ヶ所の鉄道駅にそれぞれ違うバージョンのポスターがご丁寧に制作され広告として掲示されていた。「しらい市」ではなく「しろい市」。市名の読み間違い率の高さは全国屈指か。

例えば足立区のつくばエクスプレス青井駅構内に青色バージョンの白井市PRポスターが貼られていたり、なぜか大阪府にある阪急箕面線桜井駅には桜色のポスター、兵庫県にあるJR福知山線黒井駅には黒色のポスターが貼られていたらしいが、関東に土地勘のない関西人にまで果たして広告効果があるのだろうか、このポスターのセンスにしても、もはやネタでやってるとしか思えない。

千葉県トップの梨生産量を誇るのは「白井市」です

白井市が独自に行った知名度アンケートでは隣の船橋市民ですら38.6%しか白井市を知らない(市川市、千葉市はたったの20.0%…)という超絶マイナーすぎて悔しい思いをしているこの街の特産品と言えば「梨」。

隣の船橋市が某梨の妖精を全国区のアイドル的ご当地キャラとして世間を沸騰させることになるずっと前から、白井市には「なし坊」というキャラが存在し、それはそれは市民の間で愛されている。白井市が運営するコミュニティバスにも描かれる「なし坊」とその家族。

毎年夏の終わりから始まる梨の収穫時期に白井市内を車で走っているとそこらじゅうに梨農家の直売所があり、採れたての梨が惜しげもなく陳列され売り出されている。千葉県自体が日本一の梨生産量を誇る県である事はよく知られているが、某梨の妖精が出しゃばっている隣の船橋市は結果樹面積では四位(181ha)だが、その上に鎌ヶ谷、市川とあり、栄えある第一位はここ白井市(304ha)なのである。

「しろいの梨」として全国に出荷される梨農家の直売所に並べられたみずみずしい梨の数々。白井市民は我こそが日本一の梨の街であると自負しているはずであるが、どうしても東京に近い市川や船橋にお株を奪われ、マイナーな存在に甘んじている。

それにしてもこのマネキンは何なのだろうか。フツーに怖いんですけど。ちなみに県道59号(木下街道)沿いにある「鈴木果樹園」というところですけれども。

白井は東京都心まで乗り換えなしで行けるベッドタウンです

必死過ぎるPRポスターにも書かれていた通り、東京・日本橋から乗り換えなしの電車一本片道45分で来られる場所が北総線白井駅。白井市内には隣の西白井駅を含めて2つの駅がある。

京成線と接続する京成高砂駅まで平均25分くらい。首都圏の通勤事情を考えれば通えなくはない距離だが、いかんせん全国屈指の運賃の高さを誇る北総鉄道の駅である。京成高砂まで690円、日本橋まで1,060円というべらぼうな電車賃と通勤定期券のボッタクリっぷりに、音を上げる事必至。

マイホームが安く買えると平均的収入のサラリーマンが飛びついて住んでしまいそうな千葉ニュータウンだが、北総線の運賃高すぎ問題はニュータウン成立から今に至るまで裁判沙汰になっている程揉めている、ニュータウン住民の死活問題である。先日訪れた印西牧の原駅前もそうだったが、駅前なのに本当に人が少ない…

白井駅の南口に出るとニュータウンらしく体裁が整った駅前広場になっていて、ロータリーやバス乗り場なんぞがあるわけだが、広場の中央にある噴水は水が止まったままになっていた。

直径1メートルの御影石の球を白井市特産の梨に見立てて「梨の泉」と名付けられている噴水広場。こういう仕掛けのある噴水、どっかで見た事大アリなんですが、これほど人通りの少ない駅前ではポンプを動かす電気代を捻出するのも馬鹿らしいのかも知れない。北総線の開通当時、旧白井町時代に整備されたもの。(市制施行は2001年から)

駅の南側には千葉ニュータウンとして整備されたUR都市機構の「堀込団地」などがあり、団地住民向けの小規模な商店街が駅前から連なっている。

千葉ニュータウンに属する北総線沿線の駅周辺には終点の印旛日本医大駅を除いて全てURの団地がある。白井まで来ると駅近の団地でも3LDKの80平米超物件が余裕の9万円台。物凄く安いです…

ついでに駅北側に回るとケーズデンキの裏側にどでかい分譲マンションがそびえているのが見える。こちら「プリスタレジデンスI棟」、2007年築で15階建ての14階部分の一室、4SLDK・102.93平米という大型物件が2680万円で売りに出ている。都心1時間圏内では恐らく最安値、埼玉東部の武蔵野線エリアよりまだ安く感じられる。でも、通勤定期券のバカ高さに泣く事になるので北総線暮らしは決して楽ではないだろう。


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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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