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解体寸前レトロビル「中野センター」に突撃 (2)

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中野駅南口に程近い、中野通りと大久保通りがクロスする「中野五差路交差点」の前に佇む廃墟同然のレトロ建築「中野センター」の内部に潜入を試みた。

内部の構造を見ると2階部分までは吹き抜けになっていて、通路上は高い天井となっている。中野ブロードウェイの1階通路と同じような構造だが、既に店が営業している様子もなく、死の瞬間を待つ末期患者の最期のような姿を見せているに過ぎない。
正面は隣接していた「ファミリー中野センター」の建物との連絡通路になっていたようだが、それも無残に取り壊された上に壁で封鎖されて、行き来できなくなっている。




2階部分の窓を見ても廃墟以外の何者でも無く、ただほったらかしにされていた。

飲食店の裏手にあたる場所は長年の使用で通風口から引き出した蒸気の熱で外壁が傷んで塗装が剥げ落ちている。

中野センターの内側から表の看板が見えるガラス窓を見ると、うっすらと被った埃が「食品」の文字を浮かび上がらせているのだ。現役時代にはスーパーとして使われていた事を示している。

建物通路入口付近の天井。照明を支えていた器具だけが残っているのみで、昼間でも薄暗い。

天井の一部は剥き出しになっていて半透明のトタン屋根が覆う。そこから陽の光が入ってくる。

意外なのだがこんな薄暗い空間であるにも関わらず、一世帯のみだが人が住んでいるらしく、玄関ポストにゴミ箱が整然と置かれているのだ。ここだけは2階部分に住人が居るらしく、部屋の電灯がついていた。

建物横手からも外に出られる。ここからだと外の光が非常に眩しい。人間、陽の光が当たらない場所に住むと色んな意味でよろしくない。
居酒屋の主人らしきオヤジさんが店の支度を一人で行っていたところだった。

もとからDEEPな居酒屋横丁が密集する中野界隈だが、近年は地上げの横行や再開発の名目で次々と横丁が消滅の危機にある。近年も「中野45番街」の取り壊しがあったばかりで、次はここ中野センターが消えようとしている。

この土地で60年間鰻屋をやっていたと張り紙を出す「ばんば」も閉店のご挨拶。敢え無く2010年2月27日をもって閉店と相成った。もう「中野センター」取り壊しの日は近いぞ。

廃墟と化しているのに「怖い思いをしたらお店に駆け込んで!こども110番の家」の垂れ幕が掛かっている謎。誰もいないじゃん。
中野駅南口で唯一猥雑な空気を色濃く残していた特殊空間は、まもなく終焉を迎える。合掌。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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