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目白駅前コマースビルの怪 (2)

目白駅前に堂々と立ちそびえる幽霊ビル、もとい複合商業施設「コマースビル」があまりに気になったので、せっかくだし中に入ってみる事にした。再開発計画によって取り壊される予定で殆どの店舗が立ち退いたにも関わらず、相変わらずビルは営業しているのだ。

本来なら完全に閉鎖されていてもおかしくない物件だが、立ち退きに応じない店がいくつか残っていて、その店の為だけに日中はビルの中が開放されている。



外観から中の広さはある程度推測出来たが、中に入ってみると案の定狭いフロアに店舗跡がシャッターを閉めたままの状態で残っていた。突き当たりにはエレベーターと階段がある。

入口正面にあるエスカレーターだが、地下へ降りる部分は完全に封鎖されてしまっていた。毎週木曜日が定休日で朝10時開店と書かれた案内看板の通り、今でも営業時間はきちんと守られているらしい。

地下に行こうとしてもエスカレーターの行き先までもがベニヤ板が打ち付けられて完全に入れなくしているのがなおさら凄い。地下には生鮮食品売り場「目白市場」があったようだ。ビルの入口にあった管理者名「協同組合目白市場」と一致する。

ビルの入居テナント案内を見ると3階と5階に一軒ずつ店が残っているのが分かる。完全に店が立ち退かない限りはビル自体も解体工事が行えない。

地下1階から5階まではそれぞれ名前が付けられている。四季の街、希望の街、歓びの街、彩りの街、語らいの街、創造の街…準廃墟化した今これを見ると滑稽でしょうがないのだが、むしろ絶望の街と言った方がしっくり来る。ここはドラクエの世界かよ。

1階「希望の街」に入居していた店の名前は未だに天井から吊り下げられた案内看板に残っている。すんごく昭和的な看板だなあ。ファミマとかクリーニング屋とか仕立て屋とか色々入居してたのね。

いまだ営業中である5階のバレエ教室へはこのエレベーターを使って行った方が楽である。実質バレエ教室のために残されたエレベーターだ。

入居テナントの殆どをテープで隠されてしまった案内看板に哀愁を感じる。何年も死に体のままで目白駅前に佇むこのビルの将来は一体どうなる事やら。そういえば取り壊されず残る幽霊ビルと言えば代々木駅前の代々木会館もあるが、コマースビルの方がエレベーターやエスカレーター、それに屋上駐車場もあるし若干近代的である。

「エレベーターをお使いください」との事だったが、3階まではエスカレーターが辛うじて稼働中だったので、そっちを使う事にした。

エスカレーターから2階に登っていくと、2階部分は完全にシャッターで閉鎖されていて中に入る事もできなかった。

「歓びの街」も完全に閉ざされてしまってはどうにも歓びようがないのである。しょうがないのでそのまま3階まで上がっていく事にする。

※注:目白コマースビルは2012年10月で建物が閉鎖され解体されてしまったそうです。残念ですね。(→詳細

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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