練馬の大都会「江古田」 (3) 江古田コンパ

練馬区随一の繁華街であり学生街の「江古田」を探索中の東京DEEP案内取材班。
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割と大人しめな北口と比べるとごちゃごちゃ感の強い南口には「江古田銀座商店街」がある。西武線に乗って帰ってきた通勤民が通る江古田のメインストリート。


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そこから江古田駅南口に続く路地は中央線臭さすら感じる雑多な飲食店街。でも狭苦しさの割にはやっぱり闇市臭くはないのはなぜなんだろう。居酒屋やバー、多国籍料理の店が目立つ。
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東京は何気なく街中に変な国の料理屋があることが多いがこちらは自称「日本唯一のイスラエル料理店」。
イスラエルとはこれまた政治宗教的に微妙な国だが、見ている限り四ツ谷にあるエジプト料理店のメニューとそんなに変わらない。水と油のような違いの国だがカイロとエルサレムじゃ東京と大阪くらいの距離しか離れてない隣国なのだからそりゃ食文化も近くなるわな。
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イスラエル料理店のある横丁を通り過ぎるとそこには江古田駅南口。各駅停車しか止まらない駅では最も多くの乗降客数を誇ると言われるだけあって電車が来るたびに改札から人がどっさり出てくる。
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それにしても駅舎がボロすぎな西武鉄道クオリティ。JRが国鉄だった時代にあったような古臭い案内看板が平気で残っている。西武と言えばデパートや不動産の方が本業で鉄道は副業だから仕方ない。
それでも江古田駅は改修計画があり現在工事中、昭和34年に開業して以来ずっと使われてきたオンボロ駅舎とも近い将来お別れになる。(→詳細 PDF
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西武線の駅前はどこも地味な佇まいを見せているが、江古田駅前に関しては割と賑やかな部類に入る。
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そのまま駅南口の正面の路地を突っ切るとそこにももう一軒、洋食屋「洋庖丁」がある。
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駅周辺をほぼ一回りしてきたわけだが、古い繁華街であるにも関わらず闇市横丁も怪しげな風俗店もパチンコ屋もてんで見かけない、えらく健全な街だなあと思っていたら、それらはまとめて駅東側の一画に固まっていた。
昭和臭全開の「江古田コンパ」を中心にパチンコ屋がひしめいている。
残念ながら休日だったのかシャッターが閉まっていたが、ここが都内唯一現存する「コンパ形式」のバー。昭和43年創業でマスター夫妻が細々と経営している。
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出会い系サイトなんてものがなかったアナログな時代に、男女交際のきっかけにこういう店を利用していたもの。
「合コン」という言葉なら誰でも知っているが、合コンの「コン」がコンパというのは知っていても、意味までは知らない奴の方が多いのがイマドキなんですが、こういうお店の事を言うんですね。また一つ勉強になりましたね。
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そういえば南千住駅前で見かけた「南千住コンパ」の廃墟も、かつてはこういう雰囲気のバーだったのだろうか。今にも消えそうな昭和の灯。
江古田コンパの1階は韓国料理など別の店も入っている。
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ついでに、江古田コンパの隣にもいつから営業しているのか分からない怪しげなおにぎり屋「やぐら」がある。
表のショーケースにおにぎりが無ければ何の店なのかも分からなくなってしまう勢い。爺さん婆さんの個人経営だがこう見えても24時間営業で爺さんと婆さんが交代で店番をしているという地味に凄い店。いつ来ても注文すると握りたてのおにぎりを出してくれるという。
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全然風俗店もなく真面目な学生街だなあと感じていた江古田だが、唯一「盛り場」っぽい雰囲気を見せる一角がこのへん。江古田駅周辺でキャバクラがあるのはここだけか?
しかし西武線住民の盛り場はもっぱら池袋に集約されている。だからこのへんに風俗店が少ないのだろうか。

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