浅草から東武伊勢崎線に乗っておよそ40分、古くから日光街道の宿場町でもあり、埼玉県東部の主要都市でもある春日部市を訪れた。
全国的に春日部と言えばクレヨンしんちゃんが有名である。駅のホームを降りたら正面のビルの屋上にでかでかとしんちゃんが「オラの街 春日部!!」と思いっきりアピールしまくっている。
駅のホームにまで「しんちゃん」だらけ。サザエさん、ちびまる子ちゃんに肩を並べる長寿ファミリーアニメになった作品だけあって、そりゃ街を挙げてアピールするわな。
クレヨンしんちゃんの作者である臼井儀人氏(2009年に登山中の転落事故で死去)も春日部市在住で、「しんちゃん」も春日部に住んでいる設定になっている事は有名だ。
今回はそんな春日部駅の周辺をうろうろしてみようと思う。
実は春日部に来た当日、東武鉄道では「埼玉県民の日フリー乗車券」を使ってやってきたのだ。
この切符は毎年11月14日の「埼玉県民の日(埼玉県が成立した日)」にしか発売されない特別な切符となっており、たったの460円で東武伊勢崎線と東上線の埼玉県内の駅を自由に乗り降り出来ると言うもの。
いやー、素晴らしい郷土愛ですね。
他にこんな事をやっている都道府県を知らない。
しかし当の埼玉県民ですらこの切符の存在を知らないようである。
郊外都市と言う事もあって、駅前の繁華街はそれほど賑わっていると言うわけでもなさそうだが、駅西口から少し離れた場所に「ララガーデン春日部」が建っている。今のところ、ここが春日部市民の買い物拠点になっている模様。
中に入ると今どきの郊外型ショッピングモールといった雰囲気全開である。クリスマス前からツリーを飾ってリア充どもが大はしゃぎ。しかしそんなものには目もくれず。
ララガーデン春日部の一角にクレヨンしんちゃんのキャラが盛り沢山のゲームセンターがある。こういう所でもアピールしまくっているのだ。
作者は不慮の死で気の毒な限りだが、これからもアニメは放送され続けるようだし、しんちゃんが居なくなることは無さそうだ。
駅からララガーデン春日部に向かう道はなんだか殺伐とした場末の繁華街だ。やけに韓国系の店が目立つのも東武沿線クオリティ。
サラ金とテレクラと韓国エステが入居するろくでもないテナントビルの存在も、さすが埼玉らしい風景だ。
その付近には高層マンション建設に反対する住民の抗議の垂れ幕や看板がベタベタと貼られていて殺伐さに磨きを掛けている。住環境云々を言うならそもそもこんな場所のマンションを買う方がどうかしてると思うのだが…
予備校の前にも「断固闘うぞ!」などとまるでどこかの赤いプロ市民団体を彷彿とさせる横断幕が掛かっていて香ばしい。
春日部市は一応、春日部共栄高校(らき☆すたのキャラが通う高校のモデルでもある)など名門校の存在もあり、文教地区とまではいかないものの、それなりの位置にはある街なんですが…