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軍港・横須賀 (6) どぶ板通り商店街<後編>

観光客らしき一般ピープルがふらふら探索している昼間の平和などぶ板通りとは打って変わって、夜になると米兵を相手にした外人バーが怪しげな光を放ち、通りには米兵の姿で溢れ返る。

日本人よりも一回り体格のでかいアメリカ人がどぶ板通りのあちこちで羽目を外している光景は慣れないうちは少し怖くも感じる。しかしよく見ると地元の日本人も沢山いるし、慣れれば夜の街で見かける酔っぱらい横丁とそんなに大差は無い事に気付く。



どぶ板通りの外人バーは見事に英語だらけで全く日本らしくない。HANG OUTという名前のバー。直訳すると「溜まり場」だ。

単純なバーもあれば、ダイニングスタイルのバーもあり、用途に応じて様々なスタイルの飲食店が密集している。暗くてよく見えないが、ペリー提督のイラストが書かれた「どぶ板食堂PERRY」。店の中は外人だらけで開国しまくり。

鉄人28号が目印、店内ガラス張りの「TSUNAMI」。ここでもネイビーバーガーが食える。他の店がマニアック過ぎて入れなくとも、ここは初心者でもいけそうな外観。

店によっては、店内で音楽が掛かっていたり映画が流れていたりと様々。どの店に入っても例外なくアメリカ人だらけ。夜のどぶ板通りにおける外人密度は六本木に匹敵するかも知れない。

アメリカ臭全開の「BUFFALO」は開け放たれていて店の中が丸見えになっている。容赦なく流れる音楽と酒飲み外人の声。

むろん飲食ばかりではなく、店内にゲームコーナーやビリヤード台を置いているバーも多い。「POOL」と書いていたら、そこは泳ぐ所ではなくビリヤード台があるという意味だ。
酷くレトロで日本離れした「NEW TOKYO」。見るからに素人向きではない。

年がら年中、まさに日本が日本ですらない解放区となっているどぶ板通りの飲食街。そこを舞台にhideは音楽活動を繰り広げていた。
hideが高校時代に結成したバンド「横須賀サーベルタイガー」が初めてライブを行ったというライブハウス「ROCK CITY」は現存している。hideの事を知ってか知らずか、この店だけは客の入りが半端なく多い。
「あんな危ない所に遊びに行くな」などと言われる悪名高いどぶ板通りを高校時代からホームグラウンドとしていた訳だ。さすが。

外人だらけでカオス状態のどぶ板通りを一歩外れると、途端に騒々しさは失せ、長い階段と住宅街が現れる。本当に極端な街である。

どぶ板通りの山側にもう一本路地裏が並行している。雰囲気はどぶ板通りとは全く違うが、古い商店が潰れたまま放置されていたりと、どことなく漂う淀んだ空気が独特だ。

路地裏にも地味な外人バーが潜んでいる。表側のギラギラした感じとは違って、こっちはどこか中央線系の香りがする。

その向こうには一軒の古い銭湯、大黒湯が暖簾を広げている。ビルインタイプだが、建物全体が古い。アメリカ人だらけの夜の街に唯一日本人が骨休め出来る場所が残っているかのような佇まいである。

銭湯が入るビルの右手には上層階のマンションに通じる階段がある。左壁面のタイル絵、正面の英語で書かれた注意書き、横須賀でしか見られない、日本とアメリカの街の異文化融合がよく現れた風景だ。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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