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東上線屈指のプチ九龍城砦!鶴瀬駅前「富士ビル」が再開発で取り壊されそうな件

東京都心から西方向に伸びていく私鉄各線の中でも地味な部類に入る東武東上線。池袋から発着するその電車に乗れば小江戸川越まで一本で行けてしまう訳なのだが、その手前にある街はひたすら地味で貧乏臭くて家賃相場もお手頃なので、うだつの上がらない安月給のサラリーマンが沢山住んでそうなイメージがプンプン漂っている。

富士見市 鶴瀬

特に志木から川越までの間にあるマイナーな駅名の数々は余所の他人に説明してもなかなか分かってもらえなさそうな勢いがある。我々もこの路線に「鶴瀬」という名前の駅があった事などすっかり忘れていた。住所で言えば埼玉県富士見市になる。しかも隣にはふじみ野市という合併話をこじらせた結果生まれた紛らわしい自治体もあって、なおさらワケワカメである。

富士見市 鶴瀬

鶴瀬駅の東口を降りると、のっけからくたびれた昭和ムード満載の駅前風景が現れる。どうも区画整理計画が中途半端に進んでいて、早く来なければ街並みが変わってしまうと焦ってやってきたのだが、そもそもこんなマイナーな街に降り立ったのには理由があるのだ。

富士見市 鶴瀬

それが駅前からも見える、これまた相当くたびれきった佇まいのこちらのビルディングでございます。その名は「富士ビル」。富士見市の名前から取られたネーミングだろうか。本当に地名の通り富士山が見えるのかどうか、天気も悪いのでいまいちわかんないんですが。

富士見市 鶴瀬

凄まじいオンボロな佇まいも「昭和39(1964)年9月築」というのを考えると納得である。東京五輪の年、鶴瀬駅前に堂々と建てられた駅前ビルは、建設当時の入間郡富士見町において画期的な三階建て共同店舗ビルとして華々しく生まれた。現在も一階部分は商店が立ち並んでいる。お菓子屋とか不動産屋とかがありますね。

富士見市 鶴瀬

歪な変則五角形をした富士ビルの外周部分。裏側も漏れなく生鮮食料品店が立ち並び、駅前市場らしき空間を保っている。ローカル臭がムンムンしまくりです。隣の「鶴瀬駅前市場」と建物が一体化しているように見えるが、別のビルだ。

富士見市 鶴瀬

「ツルセ家具センター」と書かれた看板もそのままに、中身が八百屋と焼き鳥屋になってしまったグダグダっぷりが緩い。

富士見市 鶴瀬

東南アジアの発展途上国の趣きが抜けない富士ビル一階部分の商店は、ビル内に通路があり、過去に商店街が形成されていたようだ。鮮魚店もあるんだけど、手前の日用品店が屋台のガラクタ市のようなノリで、商品陳列の適当ぶりが凄い。

富士見市 鶴瀬

んで、富士ビル一階の通路に入るとそこには商店街の残骸が虚しい姿を晒していたのである。ビルが誕生してから半世紀、すっかり時代の流れに取り残されてしまったらしい。この辺にもでかいイオンモールが出来てるし、例に漏れず中心市街地が寂れてしまっている。

富士見市 鶴瀬

昭和の時代には駅前を行き交う地元民の姿でびっしり賑わっていましたという場所…今ではかなりの割合の店が廃業して、埃を被ったままの玄関口だけが残されている。

富士見市 鶴瀬

そんな富士ビルも鶴瀬駅東口の再開発事業で解体が予定されているという。富士見市の当該資料を見てみると、富士ビルが建つ敷地が再開発用地におもいっきり引っかかっているのが分かる。無くなるのは時間の問題…なので早く見に来ようと思っていた訳である。

富士見市 鶴瀬

さらに富士ビルの隣接して建つ「鶴瀬駅前市場」も負けず劣らず鄙びきっていて街のレトロ度数をうんと上げてしまっている。折り鶴のイラストに「TSU RU SE」と書いてある看板が古臭くてもう…

富士見市 鶴瀬

鶴瀬駅前市場ビルには路線バスの券売所が併設されていたらしくこんな古臭い看板まである。駅から路線バスに乗ってさらに郊外に向かう住民が足繁く通っていたのだろうが、まあこのへんまで来ると自家用車率も高いし、バス関連施設も当然寂れますわな。

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東京DEEP案内の管理人です。2008年の開設以来、首都圏一都三県の街歩き情報を淡々と記録し続けております。いわゆる日陰者的物件、観光地にもならない場所、ちょっとアレな地域を見物・考察する事を趣味としております。2017年6月15日、単行本「『東京DEEP案内』が選ぶ 首都圏住みたくない街」(駒草出版)を発売。
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