アクアラインのせいで街全体がピエリ守山状態…氣志團の街「木更津」ストロー現象

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恋人の聖地らしい「中の島大橋」はDQNの落書きだらけ

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JR木更津駅西口から富士見通り沿いに徒歩10分ちょい歩くと木更津港に至る。昔はここから川崎行きのフェリーが出ていたという場所だ。現在はせいぜい氣志團か木更津キャッツアイのファンが聖地巡礼に来る程度か。

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東京近郊に住んでいる者の身からすれば木更津なぞ地の果てのようにも思える程の場所だが東京湾の海の匂いを嗅ぐとここも「江戸前」なのだなという事を考えさせられる。アクアラインで直結した足元の木更津市沿岸部は潮干狩りスポットを数多く抱え、春先には家族連れで賑わっている。

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そんな木更津港のランドマーク的存在がこちら「中の島大橋」。手前の鳥居崎海浜公園と中の島公園との間を繋ぐ橋で、単なる歩道橋だったりする訳だが高さ27メートル「日本一高い歩道橋」の記録保持者でもあるという地味に凄い橋。赤いボディが眩しい。

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この中の島大橋だが、これも「木更津キャッツアイ」の聖地巡礼スポットの一つになっているらしくテレビドラマのシーンを真似てカップルが彼女をおんぶして渡ると恋が叶うとかなんとかいう甘酸っぱいお話があるそうで。千葉県にそういうリア充の巣窟は浦安鼠園だけでお腹いっぱいなんですが…

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橋の袂には「恋人の聖地」碑までもがちゃっかり置かれている。また桂由美か…この恋人の聖地プロジェクト、日本全国に似たような碑やモニュメントを置いてますが何なんでしょうね。NPO地域活性化支援センターという団体が絡んでるそうで国からお金出てそうな感じなんですが…

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んで、別に若い男女カップルでもなんでもないですが我々は…中の島大橋を渡ってみることにしましょうかね。全くもって歩道橋なので登り口のスロープも歩行者専用。スロープを2周回って橋の上まで行く事になる。

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さすが木更津、ヤンキー文化旺盛な土地だけあってか「聖地巡礼」にやってきた若い男女の筆跡と思しき記念カキコもとい落書きの数々がこれでもかと橋の至る所に書き込まれているのである。さっきから脳内BGMは絶えず氣志團の「One Night Carnival」である。

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「ピリオドの向こう」に行ってしまった若い男女の自己主張が歩道橋のスロープに絶え間なく書き綴られている。いつの時代も多感な少年少女達の日常の鬱屈と心の葛藤は変わる事がない。歩道橋の落書き、別名「アナログ2ちゃんねる」。

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しかしスロープを上がり続け高度がどんどん上がってくるにつれ呑気に落書きウォッチングに勤しんでいる場合でもなくなってきた。高所恐怖症にはこの場所はきつい。手すりがあるにはあるが足元は丸見えである。さぞかし地元ヤンキーの肝試しスポットに珍重されていそうだ。

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橋のてっぺんに辿り着くといよいよ落書きもマジキチ度合いを増していく。手すりの格子に細かい字で毎月のようにこの場所に訪れて新婚生活の幸せを報告する若い女性。交際3ヶ月目から1年半目まで1ヶ月おきに書き込まれたのろけっぷりの数々。こまめなのか暇なのか知らんが落書きが器物損壊罪に問われる事は頭に入っていないようだ。

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同じ中の島大橋で天にも昇る気持ちのバカップルもいれば橋の上から自ら命を投げ捨てる者もいる。人間十人十色だが、高さも中途半端だし楽に死ねるはずもないのにやめとけよ。足元に置かれた花束と追悼の言葉(これも落書き)。これは笑えない現実。

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中の島大橋のてっぺんに登れば新日鐵住金君津製鐵所あたりの巨大な工業地帯が遠く見渡せる。そう言えば京葉工業地帯ってこのへんまで続いているんだよな。首都圏って広い…

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橋を渡るとその先には中の島という小さな島があるが、全域公園となっていて民家などは一切存在しないし、また同じ橋を渡って戻ってくる事になる。釣りか潮干狩り目的でもないと、まず行く用事もなさそうだ。とりあえず高い場所に登ってみたかったバカと煙なのでとっとと来た道を戻ります。

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若い頃は背伸びしたり無茶するもんだが歳を取ってジジイになると地に足つけて橋の下で地味に潮干狩りに勤しむのが人の人生というもの。木更津が産んだヤンキーの星である氣志團のメンバーもそろそろオッサン臭さが漂い始めていますが人間誰しも平等に歳を取るもので「時」には逆らえません。

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後日中の島大橋に訪問すると夥しい落書きが殆ど消されてしまっていて、柱も塗り直されていたのだが、まだ懲りずに落書きがされていた。 「ここは俺のサンクチュアリ(聖域)」らしいです。よかったね。



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